最新記事

ウクライナ情勢

ロシア軍のカミカゼ・ドローン攻撃、ミサイルとの違いは?

2022年10月23日(日)10時22分

カミカゼ・ドローン

無人機のドローンは偵察や攻撃のプラットフォームとして使うことができる。だがドローンを武器として使う最も単純な手法は、標的へ向けて飛ばし、爆破することだ。

カミカゼ・ドローン」とも呼ばれるイラン製「シャハド」などの自爆用ドローンは、1機当たりのコストが小型車1台程度で済む。ロシアはここ数週間だけでウクライナに対して既に何百機ものドローンを投入し、イランから2000機を購入したとみられている。

ドローンは地上からライフル銃で撃ち落とせるほど飛行速度が遅く、大砲の砲弾程度の小さな爆発物しか搭載できないが、何百キロメートルもの距離を飛行することが可能だ。

ウクライナ政府は、ロシアが飛ばしたドローンの大部分を打ち落としたと主張。ゼレンスキー大統領は19日、過去1カ月間で233機のシャハドを打ち落としたと述べた。

だがドローンはコストが安いため、一度に多数を飛ばすことができる。その場合、1機や2機が迎撃をかいくぐって住居ビルの民間人を殺害したり、変電所など各地に散らばっている標的を攻撃したりするのを防ぐのは難しい。

先進の防空システムはドローンの攻撃を阻止するのには適さない。集団飛行するドローン全体のコストが、その1機を打ち落とすために使われる地対空ミサイル1機のコストより安く済むこともあり得る。

一方、ドローン攻撃に特化した防衛システムは、ドローンの飛行の検知・追跡を支援する人工知能(AI)ソフトウエアを搭載、飛来音を「聞く」ことができるセンサーを使って地上からドローンを打ち落とすことができる。

北大西洋条約機構(NATO)のストルテンベルグ事務総長は今週、ドローンを攻撃する兵器をウクライナに送ると述べたが、詳しくは説明しなかった。

(Peter Graff記者)

[ロイター]


トムソンロイター・ジャパン

Copyright (C) 2022トムソンロイター・ジャパン(株)記事の無断転用を禁じます

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

再送-「安全の保証」巡り首脳レベルの協議望む=ウク

ビジネス

訂正米PCE価格、7月前年比+2.6% コアは5カ

ワールド

トランプ氏のFRB理事解任巡る審理開始、裁判所判断

ワールド

プーチン氏、トランプ氏欺くことに 露ウ会談約束しな
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:健康長寿の筋トレ入門
特集:健康長寿の筋トレ入門
2025年9月 2日号(8/26発売)

「何歳から始めても遅すぎることはない」――長寿時代の今こそ筋力の大切さを見直す時

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    東北で大腸がんが多いのはなぜか――秋田県で死亡率が下がった「意外な理由」
  • 2
    1日「5分」の習慣が「10年」先のあなたを守る――「動ける体」をつくる、エキセントリック運動【note限定公開記事】
  • 3
    豊かさに溺れ、非生産的で野心のない国へ...「世界がうらやむ国」ノルウェーがハマった落とし穴
  • 4
    25年以内に「がん」を上回る死因に...「スーパーバグ…
  • 5
    50歳を過ぎても運動を続けるためには?...「動ける体…
  • 6
    日本の「プラごみ」で揚げる豆腐が、重大な健康被害…
  • 7
    信じられない...「洗濯物を干しておいて」夫に頼んだ…
  • 8
    「人類初のパンデミック」の謎がついに解明...1500年…
  • 9
    自らの力で「筋肉の扉」を開くために――「なかやまき…
  • 10
    トレーニング継続率は7倍に...運動を「サボりたい」…
  • 1
    信じられない...「洗濯物を干しておいて」夫に頼んだ女性が目にした光景が「酷すぎる」とSNS震撼、大論争に
  • 2
    「まさかの真犯人」にネット爆笑...大家から再三「果物泥棒」と疑われた女性が無実を証明した「証拠映像」が話題に
  • 3
    プール後の20代女性の素肌に「無数の発疹」...ネット民が「塩素かぶれ」じゃないと見抜いたワケ
  • 4
    東北で大腸がんが多いのはなぜか――秋田県で死亡率が…
  • 5
    皮膚の内側に虫がいるの? 投稿された「奇妙な斑点」…
  • 6
    なぜ筋トレは「自重トレーニング」一択なのか?...筋…
  • 7
    飛行機内で隣の客が「最悪」のマナー違反、「体を密…
  • 8
    1日「5分」の習慣が「10年」先のあなたを守る――「動…
  • 9
    25年以内に「がん」を上回る死因に...「スーパーバグ…
  • 10
    豊かさに溺れ、非生産的で野心のない国へ...「世界が…
  • 1
    「週4回が理想です」...老化防止に効くマスターベーション、医師が語る熟年世代のセルフケア
  • 2
    こんな症状が出たら「メンタル赤信号」...心療内科医が伝授、「働くための」心とカラダの守り方とは?
  • 3
    「自律神経を強化し、脂肪燃焼を促進する」子供も大人も大好きな5つの食べ物
  • 4
    デカすぎ...母親の骨盤を砕いて生まれてきた「超巨大…
  • 5
    デンマークの動物園、飼えなくなったペットの寄付を…
  • 6
    「まさかの真犯人」にネット爆笑...大家から再三「果…
  • 7
    信じられない...「洗濯物を干しておいて」夫に頼んだ…
  • 8
    山道で鉢合わせ、超至近距離に3頭...ハイイログマの…
  • 9
    「レプトスピラ症」が大規模流行中...ヒトやペットに…
  • 10
    「あなた誰?」保育園から帰ってきた3歳の娘が「別人…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中