トルコのレジェップ・タイップ・エルドアン大統領は12月20日、リラ安を阻止するために預金保護措置を発表。おかげでリラの対ドル相場は反発し、1ドル=10.83リラで先週の取引を終えた。
それでもまだ、リラの2021年に入ってからの下落率は40%近くに達している。エルドアンが金利の引き下げにこだわっているせいだ。経済学ではインフレのときは金利を引き上げるのが普通だが、エルドアンはその逆を主張している。彼が経済政策で目指すのは、低金利で利用できるクレジットと、輸出の促進と大幅成長だ。
12月の寒空のなか、安いパンを買うために長い行列に並ぶトルコ国民の姿は、彼らの購買力の低下と物価の高騰をはっきりと示している。エルドアンはトルコの各企業に対して、リラ相場が安定した分、商品価格を引き下げるよう要請しているが、エディルネの街を埋め尽くすブルガリア人買い物客が姿を消すまでにはまだしばらく時間がかかりそうだ。
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