最新記事

感染症対策

南アフリカ「陽性者と接触でも無症状なら隔離や検査不要」 感染力強いオミクロン株でコロナ対策転換へ

2021年12月25日(土)13時48分
南アフリカ・ヨハネスブルクの新型コロナウイルス検査所

南アフリカ政府は24日、新型コロナウイルスの陽性者と接触しても無症状の場合は隔離や検査は不要との新方針を発表した。写真は11月26日、ヨハネスブルクで撮影(2021年 ロイター/Sumaya Hisham)

南アフリカ政府は24日、新型コロナウイルスの陽性者と接触しても無症状の場合は隔離や検査は不要との新方針を発表した。コロナを巡る状況を勘案し、封じ込めから緩和策への移行が妥当としている。

保健省は、無症状の接触者の隔離は必要ないが5ー7日間は経過を観察し、大勢が集まる場所は避けるべきと指摘。検査は有症状者だけとし、隔離期間は症状が軽い人で8日間、重い人は10日間とした。

家庭以外の施設での隔離は全て中止し、集団感染などを除き接触者の追跡調査も取りやめるという。

保健省幹部によると、科学者の助言による方針であり、ソーシャルディスタンスやマスク着用など既存の指針に置き換えるものではない。

保健省は新たな方針の要因として、オミクロン株など感染力の高い変異株の出現、人口の60%がワクチン接種や感染したとの推計、無症状者が多いことや診断症例が少ないことなどを挙げた。

南アではロックダウン(都市封鎖)5段階のうち現在は最も緩い規制を実施。オミクロン株の広がりで感染者は急増しているが、これまでの流行時のような患者数や死者数の増加には至っていない。

23日には2万1157人の感染者が報告され、累計感染者は337万人となった。新たな死者は75人。

[ロイター]


トムソンロイター・ジャパン

Copyright (C) 2021トムソンロイター・ジャパン(株)記事の無断転用を禁じます


【話題の記事】
・誤って1日に2度ワクチンを打たれた男性が危篤状態に
・新型コロナ感染で「軽症で済む人」「重症化する人」分けるカギは?
・世界の引っ越したい国人気ランキング、日本は2位、1位は...


今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

アルミに供給不安、アフリカ製錬所が来年操業休止 欧

ビジネス

川崎重社長、防衛事業の売上高見通し上振れ 高市政権

ワールド

インド中銀総裁「低金利は長期間続く」=FT

ビジネス

シャドーバンキング、世界金融資産の51% 従来型の
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:教養としてのBL入門
特集:教養としてのBL入門
2025年12月23日号(12/16発売)

実写ドラマのヒットで高まるBL(ボーイズラブ)人気。長きにわたるその歴史と深い背景をひもとく

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    日本がゲームチェンジャーの高出力レーザー兵器を艦載、海上での実戦試験へ
  • 2
    人口減少が止まらない中国で、政府が少子化対策の切り札として「あるもの」に課税
  • 3
    【実話】学校の管理教育を批判し、生徒のため校則を変えた校長は「教員免許なし」県庁職員
  • 4
    ミトコンドリア刷新で細胞が若返る可能性...老化関連…
  • 5
    「勇気ある選択」をと、IMFも警告...中国、輸出入と…
  • 6
    「住民が消えた...」LA国際空港に隠された「幽霊都市…
  • 7
    【人手不足の真相】データが示す「女性・高齢者の労…
  • 8
    空中でバラバラに...ロシア軍の大型輸送機「An-22」…
  • 9
    FRBパウエル議長が格差拡大に警鐘..米国で鮮明になる…
  • 10
    【衛星画像】南西諸島の日米新軍事拠点 中国の進出…
  • 1
    日本がゲームチェンジャーの高出力レーザー兵器を艦載、海上での実戦試験へ
  • 2
    人口減少が止まらない中国で、政府が少子化対策の切り札として「あるもの」に課税
  • 3
    【衛星画像】南西諸島の日米新軍事拠点 中国の進出を睨み建設急ピッチ
  • 4
    デンマーク国防情報局、初めて米国を「安全保障上の…
  • 5
    ミトコンドリア刷新で細胞が若返る可能性...老化関連…
  • 6
    【銘柄】資生堂が巨額赤字に転落...その要因と今後の…
  • 7
    【実話】学校の管理教育を批判し、生徒のため校則を…
  • 8
    【クイズ】「100名の最も偉大な英国人」に唯一選ばれ…
  • 9
    香港大火災の本当の原因と、世界が目撃した「アジア…
  • 10
    中国軍機の「レーダー照射」は敵対的と、元イタリア…
  • 1
    東京がニューヨークを上回り「世界最大の経済都市」に...日本からは、もう1都市圏がトップ10入り
  • 2
    日本がゲームチェンジャーの高出力レーザー兵器を艦載、海上での実戦試験へ
  • 3
    人口減少が止まらない中国で、政府が少子化対策の切り札として「あるもの」に課税
  • 4
    高速で回転しながら「地上に落下」...トルコの軍用輸…
  • 5
    日本人には「当たり前」? 外国人が富士山で目にした…
  • 6
    「999段の階段」を落下...中国・自動車メーカーがPR…
  • 7
    【銘柄】オリエンタルランドが急落...日中対立が株価…
  • 8
    「髪形がおかしい...」実写版『モアナ』予告編に批判…
  • 9
    日本の「クマ問題」、ドイツの「問題クマ」比較...だ…
  • 10
    膝が痛くても足腰が弱くても、一生ぐんぐん歩けるよ…
トランプ2.0記事まとめ
Real
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中