最新記事

米共和党

トランプの後継者は誰か...有力候補は2人だが、本命はトランプ自身?

GOP Governors Gear Up

2021年7月29日(木)16時55分
エイドリアン・カラスキーヨ(本誌政治担当)
テキサス州のアボット知事とトランプ前大統領

トランプと共にメキシコ国境を視察するアボット(6月30日) BRANDON BELL/GETTY IMAGES

<次期大統領選へ早くも始動。しかし、共和党指名争いの行方は前大統領次第>

6月16日、テキサス州のグレッグ・アボット知事(共和党)は、州が独自で一般から寄付を集め、メキシコ国境に壁を建設すると発表。頭金2億5000万ドルを州予算から出すという。移民問題に弱腰とされるバイデン政権を批判する意図が見え見えだった。

2024年の大統領選にドナルド・トランプ前大統領が出馬するかが不透明ななか、アボットが大統領選に野心を抱いている証拠と受け取った共和党員や政治評論家も多い。

州知事再選を目指すアボット陣営は、大統領選の予備選序盤も視野に入れて選挙体制を強化。党の指名候補争いの初戦が行われるアイオワ州の共和党選挙参謀に相談しているのもそのためらしい。

トランプ政権の広報責任者の1人で16年の大統領選ではトランプ陣営でリサーチを取り仕切ったアンドルー・ヘミングも、テキサス州に転居して知事再選戦略の顧問に。「明らかに大統領選出馬の準備」だと16年大統領選でトランプの選挙参謀を務めたブライアン・ランザはみている。

アボットは郵便投票などを制限する法案の成立も目指して繰り返し特別議会を招集。審議ボイコットで抵抗する民主党議員と攻防を続けている。

民主党が危険視するフロリダ州知事

自身とトランプの優先課題を断行しようとする姿勢は、世界有数の経済規模を誇るテキサス州の知事が党内で桁外れの影響力を持つことを共和党員に改めて痛感させている。

だが次期大統領選の共和党候補にフロリダ州のロン・デサンティス知事を有力視する向きも多い。デサンティスはリベラル派と保守派の対立に喜々として参戦、デモの取り締まりを強化する「反暴動」法案にも署名した。

6月22日には公立大学を対象に、思想や観点の多様性および教職員や学生の「表現の自由度」について毎年調査を義務付ける法案に署名。投票を制限する州法も成立させるなど、このままでは全米での知名度アップにつながりかねないと民主党は危惧する。

「24年の大統領選でデサンティスの共和党指名獲得を阻むのはトランプのみだ」とフロリダ州の民主党活動家フェルナン・アマンディは指摘。ただし「フロリダ州知事選で敗退すれば指名争いからも脱落しかねない。再選されれば最有力候補として一気に弾みがつく可能性がある」と言う。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

イラン最高安保委事務局長ラリジャニ氏が死亡=イスラ

ワールド

EU、ロシアとのエネ取引意向ない=カラス外交安全保

ワールド

EU、米国の「予測不能性」織り込み=カラス上級代表

ビジネス

仏ソジェン、国内リテール顧客向け証券保管事業の売却
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:イラン革命防衛隊
特集:イラン革命防衛隊
2026年3月24日号(3/17発売)

イスラム神権国家を裏からコントロールする謎の軍隊の歴史と知られざる実力

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    温暖化で増えた? サンマやサケ減少の裏で激増する「安価で栄養価の高い魚」の正体
  • 2
    住宅建設予定地に眠っていた「大量の埋蔵金」...現在の価値でどれくらい? 誰が何のために埋めた?
  • 3
    「ネタニヤフの指が6本」はなぜ死亡説につながったのか?
  • 4
    米軍も防ぎきれないイランのドローン攻撃──イラン製…
  • 5
    ロシア政府、痛恨のミス...プーチンの「健康不安説」…
  • 6
    「筋肉はモッツァレラと同じ」...なぜウォーミングア…
  • 7
    「映画賞の世界は、はっきり言って地獄だ」――ショー…
  • 8
    「危険な距離まで...」豪ヘリに中国海軍ヘリが異常接…
  • 9
    幼い子供たちの「おぞましい変化」を克明に記録...「…
  • 10
    世界の視線は中東から日本へ...企業主導で築くインド…
  • 1
    温暖化で増えた? サンマやサケ減少の裏で激増する「安価で栄養価の高い魚」の正体
  • 2
    ロシア政府、痛恨のミス...プーチンの「健康不安説」を裏付けるような動画を公式に投稿してしまう
  • 3
    「日本より、自分の国(フランス)を心配すれば?」と言われる外国特派員の私が思うこと
  • 4
    米軍も防ぎきれないイランのドローン攻撃──イラン製…
  • 5
    メーガン妃、娘リリベット王女との新ショット公開...…
  • 6
    「このままよりはマシだ」――なぜイランで米軍の攻撃…
  • 7
    職業別の収入に大変動......タクシー運転手・自動車…
  • 8
    キャサリン皇太子妃、英連邦デー式典に出席...公開さ…
  • 9
    ズボンを穿き忘れてる! 米セレブ、下を穿かず「目の…
  • 10
    世界の視線は中東から日本へ...企業主導で築くインド…
  • 1
    温暖化で増えた? サンマやサケ減少の裏で激増する「安価で栄養価の高い魚」の正体
  • 2
    ロシア政府、痛恨のミス...プーチンの「健康不安説」を裏付けるような動画を公式に投稿してしまう
  • 3
    メーガン妃、娘リリベット王女との新ショット公開...撮影はパパ
  • 4
    見事なカンフーを見せた中国ヒト型ロボットのからく…
  • 5
    アルコールは血糖値を下げる...「脳と血管を守る」医…
  • 6
    「日本より、自分の国(フランス)を心配すれば?」…
  • 7
    「ヘル・コリア」から日本へ7万人 ── 大企業の高給より…
  • 8
    日本の若者「韓国就職」憧れと現実のギャップ ── ビ…
  • 9
    命は長し、働け女たち――88歳「働くばあさん」が説く…
  • 10
    「水道水」が筋トレの成果を左右する...私たちの体に…
トランプ2.0記事まとめ
Real
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中