最新記事

米政治

ベーシックインカムを掲げるニューヨーク市長の有力候補

NYC'S 'CHEERLEADER IN CHIEF'

2021年4月8日(木)16時19分
ジェイソン・レモン

210413P47_AYN_03.jpg

ヤンは自転車利用の促進で車なしで暮らせる街づくりにも熱意を示す EDUARDO MUNOZ ALVAREZーVIEW PRESS/GETTY IMAGES


――自転車の利用をツイッターで呼び掛けているが、どんな利用促進策を考えているか。

一部の自転車レーンでは、柵やカメラを設置するなどして(自動車の通行禁止の)ルールを遵守させる必要がある。私も自転車であちこち走り回っているが、自転車レーンにトラックがいるのは嫌なものだ。もし違反切符が切られるとなれば、こうしたトラックも習慣を変えると思う。

そうすれば、自転車は現実的な選択肢であり、安全でお金もかからないことをみんなに分かってもらえるだろう。体にも環境にもいい。個人的には、心の健康にもいいと考えている。(自転車利用を促進し)市民が車を持たなくてもいいようにするというのも、私の大きな夢であり構想だ。私は車なしでニューヨーク市に19年間も暮らしているが、本当にいいものだ。

――あなたはバイデン大統領と個人的に親しいが、当選した場合の計画について彼と話したことはあるか。

バイデン政権にいる友人たちと話したことはある。ワシントンの(政権中枢の)人々と強いコネを持つことは、ニューヨーク市にとってもニューヨーク州にとっても大きな意味があると思う。(周辺地域も含めた)ニューヨーク都市圏のGDPは全米のGDPの約10%を占める。つまりニューヨーク市の回復なくして全米の回復はなく、市に金を出すのは正しいことだと、声を上げてはっきり主張しなければならない。

議員の中にも政権内にもたくさんの友人がいる。ニューヨーク市の利益になることが実行できるポストに就く予定の友人も多い。(ニューヨークを利する政策は)彼ら自身が意欲的に取り組める問題であるべきだが、そうでない場合は、私の手で彼らをたき付けなければならない。なぜなら国家的にも正しい政策だからだ。市長がそうしたコネを持っていない人物だったら、つまり、全米向けのテレビにしょっちゅう映るような人物でない場合は、説得は難しくなるかもしれない。

私はニューヨーク市の良さを訴え広めていく役目を果たす「最高応援責任者」になろうと思っている。ニューヨークは本質的に人間の可能性と創造性の源だ。人々が集まり、生活やキャリア、家庭、事業や先進的な組織を築き、芸術をリードして文化的な貢献を行う場所だ。アメリカにおける創造と商業の中心地だ。

ニューヨークをニューヨークたらしめているそうした側面を今後も維持するための戦いは、国の未来にとっても非常に重要だ。市長としてそのことを伝えていくのは胸躍る仕事だと思う。

20240528issue_cover150.jpg
※画像をクリックすると
アマゾンに飛びます

2024年5月28日号(5月21日発売)は「スマホ・アプリ健康術」特集。健康長寿のカギはスマホとスマートウォッチにあり。アプリで食事・運動・体調を管理する方法

※バックナンバーが読み放題となる定期購読はこちら


今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

シンガポール航空機、乱気流で緊急着陸 乗客1人死亡

ビジネス

トヨタ、米テキサス工場に5億ドル超の投資を検討

ワールド

米国務長官「適切な措置講じる」、イスラエル首相らの

ビジネス

日産、米でEV生産計画を一時停止 ラインナップは拡
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:スマホ・アプリ健康術
特集:スマホ・アプリ健康術
2024年5月28日号(5/21発売)

健康長寿のカギはスマホとスマートウォッチにあり。アプリで食事・運動・体調を管理する方法

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1

    半裸でハマスに連れ去られた女性は骸骨で発見された──イスラエル人人質

  • 2

    娘が「バイクで連れ去られる」動画を見て、父親は気を失った...家族が語ったハマスによる「拉致」被害

  • 3

    9年前と今で何も変わらない...ゼンデイヤの「卒アル写真」が拡散、高校生ばなれした「美しさ」だと話題に

  • 4

    服着てる? ブルックス・ネイダーの「ほぼ丸見え」ネ…

  • 5

    「目を閉じれば雨の音...」テントにたかる「害虫」の…

  • 6

    ベトナム「植民地解放」70年を鮮やかな民族衣装で祝…

  • 7

    高速鉄道熱に沸くアメリカ、先行する中国を追う──新…

  • 8

    中国・ロシアのスパイとして法廷に立つ「愛国者」──…

  • 9

    「韓国は詐欺大国」の事情とは

  • 10

    エジプトのギザ大ピラミッド近郊の地下に「謎めいた…

  • 1

    半裸でハマスに連れ去られた女性は骸骨で発見された──イスラエル人人質

  • 2

    EVが売れると自転車が爆発する...EV大国の中国で次々に明らかになる落とし穴

  • 3

    立ち上る火柱、転がる犠牲者、ロシアの軍用車両10両を一度に焼き尽くす動画をウクライナ軍が投稿

  • 4

    娘が「バイクで連れ去られる」動画を見て、父親は気…

  • 5

    エジプトのギザ大ピラミッド近郊の地下に「謎めいた…

  • 6

    「EVは自動車保険入れません」...中国EVいよいよヤバ…

  • 7

    「隣のあの子」が「未来の王妃」へ...キャサリン妃の…

  • 8

    SNSで動画が大ヒットした「雨の中でバレエを踊るナイ…

  • 9

    米誌映画担当、今年一番気に入った映画のシーンは『…

  • 10

    「まるでロイヤルツアー」...メーガン妃とヘンリー王…

  • 1

    半裸でハマスに連れ去られた女性は骸骨で発見された──イスラエル人人質

  • 2

    ロシア「BUK-M1」が1発も撃てずに吹き飛ぶ瞬間...ミサイル発射寸前の「砲撃成功」動画をウクライナが公開

  • 3

    「おやつの代わりにナッツ」でむしろ太る...医学博士が教えるスナック菓子を控えるよりも美容と健康に大事なこと

  • 4

    EVが売れると自転車が爆発する...EV大国の中国で次々…

  • 5

    新宿タワマン刺殺、和久井学容疑者に「同情」などで…

  • 6

    やっと撃墜できたドローンが、仲間の兵士に直撃する…

  • 7

    立ち上る火柱、転がる犠牲者、ロシアの軍用車両10両…

  • 8

    世界3位の経済大国にはなれない?インドが「過大評価…

  • 9

    一瞬の閃光と爆音...ウクライナ戦闘機、ロシア軍ドロ…

  • 10

    ヨルダン・ラジワ皇太子妃のマタニティ姿「デニム生地…

日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中