最新記事

2020米大統領選

トランプ「最高裁に持ち込むのは困難」 不正が横行したとの主張は曲げず

2020年11月30日(月)10時34分

トランプ米大統領(写真)は、FOXニュースの電話インタビューで、大統領選で不正が横行したとの従来の主張を繰り返しながらも、「最高裁に持ち込むのは難しい」と述べ民主党バイデン氏の勝利を受け入れる以外の選択肢が狭まっている状況を追認した。ホワイトハウスで撮影(2020年 ロイター/Yuri Gripas)

トランプ米大統領は29日、FOXニュースの電話インタビューで、大統領選で不正が横行したとの従来の主張を繰り返しながらも、「最高裁に持ち込むのは難しい」と述べ民主党バイデン氏の勝利を受け入れる以外の選択肢が狭まっている状況を追認した。

自身の選対陣営の訴えが最高裁によって却下されると想定しているのか、陣営が上訴をする可能性がないと見なしているのかは明らかにしなかった。トランプ陣営は選挙結果を巡り複数の州で提訴したが、既に激戦州のミシガン、ジョージア、アリゾナ、ネバダなどで敗訴した。

ただ、トランプ氏は、「6カ月後に私の考えが変わっているということはない」と断言。退任しても結果に異議を唱え続ける意向を示唆した。関係者らによると、2024年の大統領選への再出馬に向けて世間の注目を集め続けられるよう、トランプ氏はテレビ局あるいはソーシャルメディア企業を立ち上げる可能性を話し合ったという。

米ロヨラ法科大学院教授のジェシカ・レビンソン氏は、当初から最高裁がトランプ氏に有利な方向で物事を進める可能性は低かったとし、トランプ氏はようやくその現実を認めたようだと述べた。

一方、トランプ陣営が求めていた票の再集計がウィスコンシン州の2つの主要な郡で29日に終了し、バイデン氏の勝利が確定した。

同陣営は法廷闘争を続ける構えだが、何人かの共和党メンバーは同日、バイデン氏の勝利を認める姿勢を明らかにした。大統領就任式委員会のロイ・ブラント委員長(共和党上院議員)はCNNの番組で「われわれは次期政権になる公算が大きいバイデン政権と政権移行および就任式に関して連携している」と述べた。ただ、トランプ氏の敗北は認めなかった。

バイデン氏を既に次期大統領と呼んでいるアーカンソー州のハッチンソン知事(共和党)はFOXニュースの番組で「政権移行が重要だ。トランプ大統領の発言はそれほど重要ではない」と断じた。

一方、トランプ氏の弁護団は、ペンシルベニア州の控訴裁でバイデン氏の勝利の認定を差し止める訴えが退けられたのを受け、今後の対応について矛盾する見解を示した。

トランプ陣営のジェナ・エリス弁護士はツイッターに「連邦最高裁へ(上告だ)!」と投稿したが、報道によると、トランプ氏の顧問弁護士のジュリアーニ氏はワンアメリカニュース(OANN)に対し、最高裁に上訴するのにどの訴訟がふさわしいについて弁護団は引き続き検証していると語った。

[ロイター]


トムソンロイター・ジャパン

Copyright (C) 2020トムソンロイター・ジャパン(株)記事の無断転用を禁じます


【話題の記事】
・アメリカ大統領選挙、敗残のトランプを待ち構える訴訟の山 検察による刑事捜査も
・巨大クルーズ船の密室で横行する性暴力


ニューズウィーク日本版 ウクライナ戦争4年 苦境のロシア
※画像をクリックすると
アマゾンに飛びます

2026年2月24号(2月17日発売)は「ウクライナ戦争4年 苦境のロシア」特集。帰還兵の暴力、止まらないインフレ。国民は疲弊し、プーチンの足元も揺らぐ

※バックナンバーが読み放題となる定期購読はこちら


今、あなたにオススメ
ニュース速報

ビジネス

米総合PMI、2月は52.3に低下 昨年4月以来の

ワールド

米最高裁、トランプ政権の相互関税を違法と判断

ビジネス

米GDP、2025年第4四半期速報値は1.4%増に

ビジネス

米コアPCE価格指数、12月は前月比0.4%上昇 
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:ウクライナ戦争4年 苦境のロシア
特集:ウクライナ戦争4年 苦境のロシア
2026年2月24日号(2/17発売)

帰還兵の暴力、ドローンの攻撃、止まらないインフレ。国民は疲弊しプーチンの足元も揺らぐ

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    「ヘル・コリア」から日本へ7万人 ── 大企業の高給より日本の「100%就職率」を選ぶ若者たち
  • 2
    海外(特に日本)移住したい中国人が増えている理由...「落葉帰根」派も「落地生根」派も
  • 3
    命は長し、働け女たち――88歳「働くばあさん」が説く高齢期の「4つの覚悟」
  • 4
    中国政府に転んだ「反逆のアーティスト」艾未未の正体
  • 5
    100万人が死傷、街には戦場帰りの元囚人兵...出口な…
  • 6
    ディープフェイクを超えた「AI汚染」の脅威──中国発…
  • 7
    東京がニューヨークを上回り「世界最大の経済都市」…
  • 8
    ロシアに蔓延する「戦争疲れ」がプーチンの立場を揺…
  • 9
    中道「大敗北」、最大の原因は「高市ブーム」ではな…
  • 10
    「窓の外を見てください」パイロットも思わず呼びか…
  • 1
    「ヘル・コリア」から日本へ7万人 ── 大企業の高給より日本の「100%就職率」を選ぶ若者たち
  • 2
    「罠に嵌められた」と主張するが...欧州で次々と摘発される中国のスパイ、今度はギリシャで御用
  • 3
    【銘柄】マイクロソフトの株価が暴落...「AI懸念」でソフトウェア株総崩れの中、投資マネーの新潮流は?
  • 4
    「ヒンメルならそうした」...コスプレイヤーが消火活…
  • 5
    なぜ「あと1レップ」が筋肉を壊すのか...「高速パワ…
  • 6
    台湾侵攻「失敗」の大きすぎる代償
  • 7
    海外(特に日本)移住したい中国人が増えている理由.…
  • 8
    「目のやり場に困る...」アカデミー会場を席巻したス…
  • 9
    オートミール中心の食事がメタボ解消の特効薬に
  • 10
    中国、パナマ運河の港湾喪失でパナマに報復──トラン…
  • 1
    【クイズ】致死率50~75%...インドで感染拡大「ニパウイルス」の感染源となる動物は?
  • 2
    ウクライナ戦闘機「F-16」がロシア軍「シャヘド」を空中爆破...地上から撮影の「レア映像」を公開
  • 3
    高市積極財政にアメリカが慌てる理由
  • 4
    セーターが消えた冬 ── 暖かさの主戦場が「インナー」…
  • 5
    台湾侵攻「失敗」の大きすぎる代償
  • 6
    「最恐」恐竜T・レックスの定説を覆す新研究が
  • 7
    イースター島の先住民から資源を略奪、島を「生きた…
  • 8
    海上自衛隊が水中無人機(UUV)を導入 中国の海軍拡…
  • 9
    中国、パナマ運河の港湾喪失でパナマに報復──トラン…
  • 10
    「ヘル・コリア」から日本へ7万人 ── 大企業の高給より…
トランプ2.0記事まとめ
Real
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中