最新記事

感染第2波

東京都、25日の新型コロナ新規感染195人 小池知事「対策の司令塔、東京iCDC10月1日に立ち上げ」

2020年9月25日(金)21時30分
ニューズウィーク日本版ウェブ編集部

写真は都内で。REUTERS/Issei Kato

東京都は25日、都内で新たに195人の新型コロナウイルス陽性者が確認されたと発表した。

8月後半から徐々に減少してきた新規陽性者だが、21日から2桁台に下がり、23日は6月30日以来85日ぶりで60人を下回る形となっていたが、24日から一転して急増している。

この日確認された新規陽性者のうち、20代と30代が85人で約43%、40代と50代が63人で約32%を占めているほか、70代が7人、80代が3人、90代が2人と高齢者の感染も少なくない。また、感染経路が不明な人は104人で全体の約53%となっている。

これで都内で確認された陽性者の合計は24843人、9月に入ってから確認された陽性者の合計は4026人となっている。

23日まで数日間の減少はシルバーウィークの連休による検査数の低下によるものと推測されていたが、昨日・今日と2日連続で195人の新規陽性者が確認され、新規感染の収束はまだ先になることが予想される。

小池知事、感染症対策の司令塔「東京iCDC」10月スタートを発表

こうしたなか、東京都の小池知事はかねてから構想を明らかにしていた東京版CDCの立ち上げについて10月1日からスタートすることを発表した。すべての疾病を対象とする米国のCDCとは異なり、感染症に特化した対策センターということで東京感染症対策センターの英語表記「Tokyo Center for Infectious」から「東京iCDC」という名称になるという。

この「東京iCDC」の具体的な活動内容について小池知事は、「立ち上げ時の1点目の取組が、まず、都の感染症対策を強化する、その上で特に強みとなる常設の「専門家ボード」を新たに設置をする。幅広い分野の専門家の方々に政策につながる提言を行っていただく。座長は、東北医科薬科大学特任教授の賀来満夫先生にお願いする。まずはインフルエンザ流行期に向け、新型コロナウイルス感染症との同時流行に備えるため、複数のチームを設置して、そこで具体的な検討をしていただく予定だ。
そして2点目の取り組みは、緊急時のオペレーションの総合調整機能を担うセンターとして、健康危機管理担当局長をトップとする「健康危機管理対策本部」(EOC)を福祉保健局内に設置して、専門家ボードと一体的に運営することで、保健所の支援、入院調整、検査体制確保などの様々な機能をより強化していく。
そして3点目の取組として、重症者の発生リスクの高い病院や高齢者の施設などで院内感染などが発生した場合に、新たに「感染対策支援チーム」を設置をする。
「東京iCDC」は新型コロナウイルスに打ち勝つための実践組織そのものになる。今後、大学、研究機関との共同研究や人材交流などを行って、順次体制の整備、また機能を強化しながら進めていく」と語った。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ビジネス

米経済、「信じられないほど」力強い=JPモルガンC

ワールド

北朝鮮、圧倒的な軍事力構築を継続へ─金与正氏=KC

ビジネス

米ビザ、四半期利益が予想上回る 堅調な消費動向で 

ビジネス

米国株式市場=続伸、マグニフィセント7などの決算に
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:世界が愛した日本アニメ30
特集:世界が愛した日本アニメ30
2024年4月30日/2024年5月 7日号(4/23発売)

『AKIRA』からジブリ、『鬼滅の刃』まで、日本アニメは今や世界でより消費されている

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1

    世界3位の経済大国にはなれない?インドが「過大評価」されていると言える理由

  • 2

    「世界中の全機が要注意」...ボーイング内部告発者の「爆弾発言」が怖すぎる

  • 3

    医学博士で管理栄養士『100年栄養』の著者が警鐘を鳴らす「おばけタンパク質」の正体とは?

  • 4

    NewJeans日本デビュー目前に赤信号 所属事務所に親…

  • 5

    「たった1日で1年分」の異常豪雨...「砂漠の地」ドバ…

  • 6

    「なんという爆発...」ウクライナの大規模ドローン攻…

  • 7

    イランのイスラエル攻撃でアラブ諸国がまさかのイス…

  • 8

    タトゥーだけではなかった...バイキングが行っていた…

  • 9

    「誹謗中傷のビジネス化」に歯止めをかけた、北村紗…

  • 10

    ロシア、NATOとの大規模紛争に備えてフィンランド国…

  • 1

    最強生物クマムシが、大量の放射線を浴びても死なない理由が明らかに

  • 2

    世界3位の経済大国にはなれない?インドが「過大評価」されていると言える理由

  • 3

    タトゥーだけではなかった...バイキングが行っていた「身体改造」の実態...出土した「遺骨」で初の発見

  • 4

    「世界中の全機が要注意」...ボーイング内部告発者の…

  • 5

    ハーバード大学で150年以上教えられる作文術「オレオ…

  • 6

    「毛むくじゃら乳首ブラ」「縫った女性器パンツ」の…

  • 7

    「たった1日で1年分」の異常豪雨...「砂漠の地」ドバ…

  • 8

    NewJeans日本デビュー目前に赤信号 所属事務所に親…

  • 9

    医学博士で管理栄養士『100年栄養』の著者が警鐘を鳴…

  • 10

    ダイヤモンドバックスの試合中、自席の前を横切る子…

  • 1

    人から褒められた時、どう返事してますか? ブッダが説いた「どんどん伸びる人の返し文句」

  • 2

    韓国で「イエス・ジャパン」ブームが起きている

  • 3

    88歳の現役医師が健康のために「絶対にしない3つのこと」目からうろこの健康法

  • 4

    ロシアの迫撃砲RBU6000「スメルチ2」、爆発・炎上の…

  • 5

    バルチック艦隊、自国の船をミサイル「誤爆」で撃沈…

  • 6

    最強生物クマムシが、大量の放射線を浴びても死なな…

  • 7

    ロシアが前線に投入した地上戦闘ロボットをウクライ…

  • 8

    「燃料気化爆弾」搭載ドローンがロシア軍拠点に突入…

  • 9

    1500年前の中国の皇帝・武帝の「顔」、DNAから復元に…

  • 10

    世界3位の経済大国にはなれない?インドが「過大評価…

日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中