最新記事

中国

チェコ上院議長が台湾訪問 中国・王毅外相「高い代償を払わせる」

2020年8月31日(月)14時46分

中国の王毅国務委員兼外相は、チェコのミロシュ・ビストルチル上院議長らが台湾を公式訪問したことについて、「高い代償を払う」ことになると述べた。写真は台湾の軍事演習中に登場した戦闘機。2020年7月16日に撮影。(2020年 ロイター/Ann Wang/File Photo)

中国の王毅国務委員兼外相は、チェコのミロシュ・ビストルチル上院議長らが台湾を公式訪問したことについて、「高い代償を払う」ことになると述べた。外務省が31日、声明を発表した。

中国は「一つの中国」原則を掲げ、中国と外交関係がある国と台湾との公的交流に反対している。

ビストルチル上院議長らは30日、台湾に到着。経済交流の拡大が目的としており、中国政府の反対には従わないとしている。

中国外務省の声明によると、ドイツを訪問中の王氏は、ビストルチル氏には「近視眼的な行動と政治的なご都合主義の高い代償を払わせる」と警告。

「一つの中国」の原則に対抗することは「中国人14億人を敵に回す」のも同然で、チェコの上院議長による「公然の挑発」や同議長の後ろ盾となっている反中国勢力を中国政府と国民は容認しないとした。

ただ、中国政府としてどのような対応に出るのか、具体的には述べなかった。

ビストルチル氏は王氏の発言について、チェコの内政に対する干渉だと反論。「チェコは全ての国との良好な関係を求める自由な国であり、(王外相の)発言に関わらず、将来もそうあり続けるだろう」と述べた。その上で「繰り返しになるが、今回の訪問は政治的に誰かと対立することを狙ったものではない」と強調した。

台湾の王美花・経済部長は台北で、合同ビジネスフォーラムの前に記者団に対して、中国による非難を一蹴。「チェコ共和国と台湾は自由で民主的な国であり、人権に重きを置いている。われわれはチェコの人々と価値観を共有している」と語った。中国の非難に対する直接のコメントは控えた。

ビストルチル上院議長は同フォーラムで「自由と民主主義は繁栄の基礎だ」とスピーチ。訪台への中国の非難に直接には触れなかった。

議長は台湾滞在中に蔡英文総統と会談するほか、台湾立法院(国会に相当)で演説する。9月4日に台湾を離れる予定だ。

*内容を追加しました。

[ロイター]


トムソンロイター・ジャパン

Copyright (C) 2020トムソンロイター・ジャパン(株)記事の無断転用を禁じます


【関連記事】
・中国・三峡ダムに過去最大の水量流入、いまダムはどうなっている?
・巨大クルーズ船の密室で横行するレイプ
・戦略性を失った習近平「四面楚歌」外交の末路
・世界が激怒する中国「犬肉祭り」の残酷さ


20200901issue_cover150.jpg
※画像をクリックすると
アマゾンに飛びます

2020年9月1日号(8月25日発売)は「コロナと脱グローバル化 11の予測」特集。人と物の往来が止まり、このまま世界は閉じるのか――。11人の識者が占うグローバリズムの未来。デービッド・アトキンソン/細谷雄一/ウィリアム・ジェーンウェイ/河野真太郎...他

今、あなたにオススメ

関連ワード

ニュース速報

ワールド

ロシア・ウクライナ復活祭停戦、発効数時間で双方が違

ワールド

米イラン協議決裂、核・ホルムズ海峡で溝埋まらず 停

ワールド

中国、台湾向け観光規制緩和など新措置 野党党首訪中

ビジネス

円高につながる金融政策、「一つの選択肢」=赤沢経産
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:トランプの大誤算
特集:トランプの大誤算
2026年4月14日号(4/ 7発売)

国民向け演説は「フェイク」の繰り返し。泥沼化するイラン攻撃の出口は見えない

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    健康を守るはずのサプリが癌細胞を助ける? 思いがけない副作用に研究者が警鐘
  • 2
    新しいアメリカンドリームは「国外移住」...5人に1人が海外を希望する時代
  • 3
    中国がイラン戦争一時停戦の裏で大笑い...一時停戦によって中国が「最大の勝者」となる理由
  • 4
    中国が恐れる「経済ドミノ」
  • 5
    古代のパピルスから新たに見つかった「2500年前の文…
  • 6
    【銘柄】イラン情勢で「任天堂」が急落 不確実な相…
  • 7
    停戦合意後もレバノン猛攻を続けるイスラエル、「国…
  • 8
    【銘柄】イラン情勢で一躍脚光の「NEC」 防衛・宇宙…
  • 9
    バリ島沖の要衝で「中国製水中ドローン」が回収され…
  • 10
    革命国家イラン、世襲への転落が招く「静かな崩壊」
  • 1
    米特殊部隊、米空軍兵士救出「大成功」に残る多くの疑問
  • 2
    古代のパピルスから新たに見つかった「2500年前の文章」...歴史を塗り替えかねない、その内容とは?
  • 3
    バリ島沖の要衝で「中国製水中ドローン」が回収される...潜水艦の重要ルートで一体何をしていた?
  • 4
    韓国、生理用品無償支給を7月から開始 靴の中敷きで…
  • 5
    「南東部と東部の前線で480平方キロ奪還」とウクライ…
  • 6
    「地獄を見る」のは米国か──イラン地上侵攻なら革命…
  • 7
    撃墜された米国機から財布やID回収か、イラン側が拡…
  • 8
    停戦合意後もレバノン猛攻を続けるイスラエル、「国…
  • 9
    ポケモンで遊ぶと脳に「専用の領域」ができる? ポ…
  • 10
    【銘柄】イラン情勢で一躍脚光の「NEC」 防衛・宇宙…
  • 1
    温暖化で増えた? サンマやサケ減少の裏で激増する「安価で栄養価の高い魚」の正体
  • 2
    米特殊部隊、米空軍兵士救出「大成功」に残る多くの疑問
  • 3
    「根底にあるのは怒り」...日本の「3Dプリンター住宅」企業が救う、ウクライナの未来
  • 4
    古代のパピルスから新たに見つかった「2500年前の文…
  • 5
    「ノーと言えるスペイン」の背景に国防意識...次期ス…
  • 6
    バリ島沖の要衝で「中国製水中ドローン」が回収され…
  • 7
    キャサリン皇太子妃、ナイジェリア大統領夫妻出迎え…
  • 8
    数時間以内に死に至ることも...若者の間で集団感染が…
  • 9
    米軍も防ぎきれないイランのドローン攻撃──イラン製…
  • 10
    メーガン妃、娘リリベット王女との「お手伝い姿」公…
トランプ2.0記事まとめ
Real
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中