最新記事

米軍

米軍の新型コロナウイルス感染者、2万人超に急増

20,000 U.S. Military Now Have Contacted Coronavirus as Cases Are Spiking

2020年7月21日(火)16時35分
スコット・マクドナルド

新型コロナウイルス感染症で亡くなった兵士に付きそう米軍のチャプレンら(4月19日、ニューヨーク市) Major Patrick Cordova/REUTERS

<2月末に在韓米軍で最初の感染者が見つかってから、最初は徐々に、次には爆発的に感染が拡大し始めた>

7月第3週に入り、米軍関係者の間で新型コロナウイルスが驚くべき速度で感染を拡大させており、増加率は20%以上に達している。以前は軍隊内での感染拡大はゆっくりしたペースにとどまっていたが、今は米軍関係の感染者数は2万人を突破した。

国防総省は、アリゾナ、カリフォルニア、フロリダ、ジョージア、テキサスといった軍事基地が多い州で陽性例が急増しており、これが基地内での陽性例の増加にもつながっているとの見方を示している。

感染者が多い州の基地に集中

トム・マカフェリー国防長官補佐官(保険業務担当)はミリタリー・タイムズの記事で、「民間部門で(感染者数の)増加がみられるのと同じ地域で、(米軍内でも)ある程度の増加が認められる。これは全くの予想外とは言えない。なぜなら、我々はより多くの検査を行っているからだ」と述べた。「我々は無症状の者についても検査を行っている」

カリフォルニアとフロリダの両州は、現在も国防総省が指定する「不要不急の移動を控える」州リストに入っているが、これ以外の州でも感染者数は増加傾向にある。

新型コロナウイルス検査で陽性と判定された軍関係者の増加ペースは、当初はゆっくりだったものの、途中から急激にペースが上がった。米軍兵士で初めての陽性者は、2020年2月末に在韓米軍で見つかった。その後6週間で、米軍全体の陽性者が1万人まで広がった。その後は半分の3週間で、2倍の2万人に達したのだ。

<参考記事>空母のコロナ感染で苦境の米海軍、軍事演習で牽制する中国軍との緊張高まる
<参考記事>米軍がコロナ感染者の新規入隊を永久に禁止?

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ビジネス

ユーロ圏総合PMI、4月も50超え1年ぶり高水準 

ビジネス

独サービスPMI、4月53.2に上昇 受注好調で6

ワールド

ロシア、軍事演習で戦術核兵器の使用練習へ 西側の挑

ワールド

サウジ6月原油販売価格、大半の地域で上昇 アジア5
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:世界が愛した日本アニメ30
特集:世界が愛した日本アニメ30
2024年4月30日/2024年5月 7日号(4/23発売)

『AKIRA』からジブリ、『鬼滅の刃』まで、日本アニメは今や世界でより消費されている

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1

    外国人労働者がいないと経済が回らないのだが...... 今も厳しい差別、雇用許可制20年目の韓国

  • 2

    ロシア兵がウクライナ「ATACMS」ミサイルの直撃を受ける瞬間の映像...クラスター弾炸裂で「逃げ場なし」の恐怖

  • 3

    翼が生えた「天使」のような形に、トゲだらけの体表...奇妙な姿の超希少カスザメを発見、100年ぶり研究再開

  • 4

    こ、この顔は...コートニー・カーダシアンの息子、元…

  • 5

    ウクライナがモスクワの空港で「放火」工作を実行す…

  • 6

    どの顔が好き? 「パートナーに求める性格」が分かる…

  • 7

    常圧で、種結晶を使わず、短時間で作りだせる...韓国…

  • 8

    単独取材:岸田首相、本誌に語ったGDP「4位転落」日…

  • 9

    マフィアに狙われたオランダ王女が「スペイン極秘留…

  • 10

    屋外に集合したロシア兵たちを「狙い撃ち」...HIMARS…

  • 1

    ロシア「BUK-M1」が1発も撃てずに吹き飛ぶ瞬間...ミサイル発射寸前の「砲撃成功」動画をウクライナが公開

  • 2

    どの顔が好き? 「パートナーに求める性格」が分かる4択クイズ

  • 3

    一瞬の閃光と爆音...ウクライナ戦闘機、ロシア軍ドローンを「空対空ミサイルで撃墜」の瞬間映像が拡散

  • 4

    ロシア兵がウクライナ「ATACMS」ミサイルの直撃を受…

  • 5

    「2枚の衛星画像」が伝える、ドローン攻撃を受けたロ…

  • 6

    屋外に集合したロシア兵たちを「狙い撃ち」...HIMARS…

  • 7

    常圧で、種結晶を使わず、短時間で作りだせる...韓国…

  • 8

    AIパイロットvs人間パイロット...F-16戦闘機で行われ…

  • 9

    ロシアの大規模ウクライナ空爆にNATO軍戦闘機が一斉…

  • 10

    メーガン妃の「限定いちごジャム」を贈られた「問題…

  • 1

    ロシア「BUK-M1」が1発も撃てずに吹き飛ぶ瞬間...ミサイル発射寸前の「砲撃成功」動画をウクライナが公開

  • 2

    韓国で「イエス・ジャパン」ブームが起きている

  • 3

    「おやつの代わりにナッツ」でむしろ太る...医学博士が教えるスナック菓子を控えるよりも美容と健康に大事なこと

  • 4

    最強生物クマムシが、大量の放射線を浴びても死なな…

  • 5

    「燃料気化爆弾」搭載ドローンがロシア軍拠点に突入…

  • 6

    世界3位の経済大国にはなれない?インドが「過大評価…

  • 7

    一瞬の閃光と爆音...ウクライナ戦闘機、ロシア軍ドロ…

  • 8

    タトゥーだけではなかった...バイキングが行っていた…

  • 9

    NASAが月面を横切るUFOのような写真を公開、その正体…

  • 10

    「世界中の全機が要注意」...ボーイング内部告発者の…

日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中