最新記事

感染症

新型コロナウイルス致死率3.4% WHO、東京五輪巡りIOCと協議

2020年3月4日(水)09時11分

世界保健機関(WHO)のテドロス事務局長は3日、新型コロナウイルス(COVID─19)感染による致死率がこれまでのところ約3.4%となっていることを明らかにした。ロンドンで撮影(2020年 ロイター/TOBY MELVILLE)

世界保健機関(WHO)のテドロス事務局長は3日、新型コロナウイルス(COVID─19)感染による致死率がこれまでのところ約3.4%となっていることを明らかにした。季節性インフルエンザの1%未満を大きく上回る。ただ、新型ウイルスの封じ込めはなお可能との見方を改めて示した。

テドロス事務局長はジュネーブで行った記者会見で「COVID─19についてまとめると、季節性インフルエンザウイルスより感染力は弱く、症状が出ていない人から感染しないように見えるが、(感染した場合)季節性インフルエンザより症状は重くなる。ワクチンや治療薬はまだ開発されていないが、封じ込めは可能だ」と述べた。

その上で、各国に対し感染者が医療機関を訪れた際に対応できる態勢を整えると同時に、医療機関で働く人たちの安全を確保するよう要請。防護服のほかマスクや医療用手袋などのメーカーに対し、迅速に増産して需要に対応できるよう呼び掛けていることを明らかにした。

また、国際オリンピック委員会(IOC)のバッハ会長と今年7月に開幕する東京五輪について協議したことを明らかにし、「状況を注視していくことで合意した。何か対応策が必要になった場合、当然日本政府と協議する」とし、「現時点で決定するのは時期尚早だ。状況を見守る必要がある」と述べた。

WHO健康危機管理プログラム責任者のマイク・ライアン博士は、渡航制限に加え、旅行者に対する検査の実施を戦略に含める必要があるとしながらも、これだけでは十分ではないと指摘。「公衆衛生に関する介入策として渡航制限のみを実施した国では望ましい効果が出ていないい」と述べた。

イランで感染が拡大していることについては、防護服などの物資のほか、重症患者のための集中治療態勢が十分でないと述べた。WHOのチームは2日にイラン入りしている。

*内容を追加しました。



[ロイター]


トムソンロイター・ジャパン

Copyright (C) 2020トムソンロイター・ジャパン(株)記事の無断転用を禁じます

【関連記事】
・一斉休校でわかった日本人のレベルの低さ
・中国人全面入国規制が決断できない安倍政権の「国家統治能力」
・新型コロナウイルス、感染ショックの後に日本を襲う4つの最悪シナリオ


20200310issue_cover150.jpg
※画像をクリックすると
アマゾンに飛びます

2020年3月10日号(3月3日発売)は「緊急特集:新型肺炎 何を恐れるべきか」特集。中国の教訓と感染症の歴史から学ぶこと――。ノーベル文学賞候補作家・閻連科による特別寄稿「この厄災を『記憶する人』であれ」も収録。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

アングル:戦闘で労働力不足悪化のロシア、インドに照

ワールド

アングル:フロリダよりパリのディズニーへ、カナダ人

ビジネス

NY外為市場=ドル横ばい、米CPI受け 円は週間で

ビジネス

米国株式市場=3指数が週間で下落、AI巡る懸念継続
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:習近平独裁の未来
特集:習近平独裁の未来
2026年2月17日号(2/10発売)

軍ナンバー2の粛清は強権体制の揺らぎか、「スマート独裁」の強化の始まりか

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    台湾侵攻「失敗」の大きすぎる代償
  • 2
    ウクライナ戦闘機「F-16」がロシア軍「シャヘド」を空中爆破...地上から撮影の「レア映像」を公開
  • 3
    「罠に嵌められた」と主張するが...欧州で次々と摘発される中国のスパイ、今度はギリシャで御用
  • 4
    がんは何を食べて生き延びるのか?...「ブドウ糖」の…
  • 5
    50歳には「まったく見えない」...信じられないレベル…
  • 6
    川崎が「次世代都市モデルの世界的ベンチマーク」に─…
  • 7
    「最恐」恐竜T・レックスの定説を覆す新研究が
  • 8
    「ドルも弱い」なのになぜ、円安が進む? 「ドル以外…
  • 9
    毛沢東への回帰? それとも進化? 終身支配へ突き…
  • 10
    「賢明な権威主義」は自由主義に勝る? 自由がない…
  • 1
    ウクライナ戦闘機「F-16」がロシア軍「シャヘド」を空中爆破...地上から撮影の「レア映像」を公開
  • 2
    「最恐」恐竜T・レックスの定説を覆す新研究が
  • 3
    イースター島の先住民から資源を略奪、島を「生きた実験室」に...抗生物質の「不都合」な真実とは
  • 4
    台湾侵攻「失敗」の大きすぎる代償
  • 5
    中国、パナマ運河の港湾喪失でパナマに報復──トラン…
  • 6
    がんの約4割は、日々の取り組みで「予防可能」...予…
  • 7
    ビジネスクラスの乗客が「あり得ないマナー違反」...…
  • 8
    がんは何を食べて生き延びるのか?...「ブドウ糖」の…
  • 9
    台湾発言、総選挙...高市首相は「イキリ」の連続で日…
  • 10
    【銘柄】「ソニーグループ」の株価が上がらない...業…
  • 1
    【クイズ】致死率50~75%...インドで感染拡大「ニパウイルス」の感染源となる動物は?
  • 2
    ウクライナ戦闘機「F-16」がロシア軍「シャヘド」を空中爆破...地上から撮影の「レア映像」を公開
  • 3
    高市積極財政にアメリカが慌てる理由
  • 4
    セーターが消えた冬 ── 暖かさの主戦場が「インナー」…
  • 5
    イースター島の先住民から資源を略奪、島を「生きた…
  • 6
    「最恐」恐竜T・レックスの定説を覆す新研究が
  • 7
    海上自衛隊が水中無人機(UUV)を導入 中国の海軍拡…
  • 8
    台湾侵攻「失敗」の大きすぎる代償
  • 9
    防衛省が「新SSM」の映像を公開、ノルウェー・コング…
  • 10
    中国で大規模な金鉱脈の発見が相次ぐ...埋蔵量は世界…
トランプ2.0記事まとめ
Real
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中