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北朝鮮

金正恩が語った「新戦略兵器」とは? 速度向上したミサイルあるいは多弾頭か

2020年1月9日(木)09時28分

RVと弾頭開発

ICBMの弾頭部は、大気圏の摩擦熱から守るための再突入体(RV)に搭載する必要がある。

北朝鮮が最大のICBM「火星15」の発射実験を2017年11月に行った後、国営メディアは弾頭部を含むRVの安全性が確認されたと伝えた。

その後米軍事当局者は、北朝鮮はまだ大気圏の摩擦熱に耐えられるRVを完成させたと明確に証明していないとの見解を示している。

パンダ氏によると、この実験で北朝鮮の科学者はRVの性能に関して役立つデータを収集したかもしれないとはいえ、実戦と異なる「ロフテッド軌道」で遂行されたため、一部データの有効性は制限される恐れがあるという。

北朝鮮は、後ろ盾となっている中国やロシアを怒らせかねない核弾頭の大気圏突入実験は控えそうだが、それでも核弾頭用の材料生産は続けているもようで、専門家の見立てでは弾頭数を増やしながら、小型化を目指しつつある。

ミサイル防衛網突破

北朝鮮は昨年、「KN23」などの新型短距離ミサイルの実験にも踏み切った。専門家によると、ミサイル防衛網をよりうまくすり抜ける技術の開発が目的だ。

さらにパンダ氏は、今年は火星15など長距離ミサイルの多弾頭化にも乗り出す可能性があると予想する。1基のミサイルにより多くの核弾頭を搭載すれば、米国のミサイル防衛網を突破する能力が確実に高まり、それぞれの弾頭の信頼性に懸念があったとしても、弾頭数が増えれば起爆の確率もそれだけ上がるという。

Josh Smith

[ソウル ロイター]


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