インドネシア、EUとの自由貿易交渉が月内に成立見通し 9年経て

インドネシアは7日、9年にわたり続いている欧州連合(EU)との自由貿易交渉が6月末までに終結するとの見通しを示した。写真はインドネシアのハルタルト調整相。23年8月、ジャカルタで撮影。(2025年 ロイター/Ajeng Dinar Ulfiana/File Photo)
[ジャカルタ 7日 ロイター] - インドネシアは7日、9年にわたり続いている欧州連合(EU)との自由貿易交渉が6月末までに終結するとの見通しを示した。
ハルタルト調整相(経済担当)が6日、ブリュッセルでセフコビッチ欧州委員(通商担当)と会談。「インドネシアとEUは懸案事項を解決することで合意しており、2025年6月末までに実質的な交渉の完了を発表する準備ができている」と声明で説明した。
また7日の記者会見で、履物、衣料、パーム油、水産物の市場アクセス拡大推進を踏まえ、EU向け輸出品の80%が無関税となるほか、非関税障壁も撤廃されると述べた。
このほか、EUはインドネシア市場で販売される製品の現地調達義務に関する同国政府の規則、自動車産業、重要鉱物の貿易、投資促進策について協議したという。
インドネシアとEUは、森林破壊との関連性が疑われる製品に対するEUの貿易規則を巡り意見の相違を抱えてきた。こうした規制はインドネシア産パーム油に影響を及ぼす可能性があるが、ハルタルト氏は森林破壊に関するEU規則は自由貿易交渉の対象外と説明。一方、セフコビッチ氏は「森林破壊に関してインドネシアに特別な待遇を与えることを約束した」と述べたが、詳細には触れなかった。