最新記事

日韓関係

「NO JAPAN」に揺れた韓国へ「股」をかけて活躍した日本のAV俳優たち

2019年12月26日(木)18時15分
ウォリックあずみ(映画配給コーディネーター)

しみけんが出演した韓国ULUゲームのテレビCMより  ULU Games / YouTube

<徴用工問題にホワイト国除外、日本製品不買運動など、何かと騒々しかった日韓関係。そんななか、韓国の一部で人気を集めた日本人たちがいた>

2019年は日韓関係怒涛の1年だった。ニュースでは連日両国の問題が報道され、両国関係は史上最悪と言われるほど悪化。徴用工問題やGSOMIA破棄の危機など、いまだ解決の糸口が見えない問題が山積みだ。今月10日Twitterが発表した「韓国で今年最も使われたワード」の2位が「不買運動」だったように、韓国内では「NO JAPAN」が広がり、韓国からの日本旅行客は激減。10月には韓国へのビールの輸出が20年ぶりにゼロとなってしまった。そんな中、したたかに韓国進出を果たした日本人たちがいる。

日本文化と言えば、食文化やアニメと並んでアダルトビデオ、通称「AV文化」も有名である。世界最大のポルノムービーサイト「Pornhub」が発表した「2019年最も検索されたワード」の1位が「Japanese」、2位も「Hentai(変態)」と、日本発のワードが並んだ。このように、今や日本のAVは世界中で検索され見られている。Netflixでは今年オリジナル作品として日本のAV業界を描いた『全裸監督』が全世界に配信され、早くも続編制作が決定している。

韓国でユーチューバーデビュー

そしてお隣りの韓国でももちろん、日本のAVは人気が高い。そこに目を付けて韓国に進出し、今やCMにまで起用されているのがAV男優のしみけんである。今この記事を読まれている方の中には、しみけんをご存じない方もいるかもしれない。1998年にデビューしたアダルトビデオ(AV)の男優である。自称9500本を超える作品に出演しているという業界の売れっ子だ。

そんな彼が今年2月、韓国でユーチューバーとしてデビューした。元々、日本のAVを見たことがある韓国男性たちへの知名度は高かったため、「しみけんTV」というチャンネルを開設後、たった1日で5万人のフォロワーがついた。その後も話題となり現在フォロワー数58万人を突破している(12月24日現在)。

この成功例に続けと、日本のAV女優たちが次々と韓国ユーチューバーデビューを果たしている。韓国でも人気の高い小倉由菜のチャンネルは、フォロワー数が28万3千人、つぼみのチャンネルはフォロワー数4万8千人、めぐりのチャンネルフォロワーは22万2千人にものぼる。元AV女優として名を馳せ、現在はタレント活動をしているみひろも韓国ユーチューバーデビューをし、現在チャンネルフォロワー数3万4千人に達している。彼らの多くは韓国語が達者なわけではない。動画では簡単な挨拶以外は日本語で話し、韓国語字幕がつけられている。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ビジネス

UBS、第3四半期純利益は予想上回る74%増 ディ

ビジネス

アングル:NT倍率が最高水準に接近、日経平均の「A

ビジネス

NEC、通期業績予想を上方修正 国内IT好調で

ビジネス

米財務長官の発信にコメント控える、日銀会合も踏まえ
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:高市早苗研究
特集:高市早苗研究
2025年11月 4日/2025年11月11日号(10/28発売)

課題だらけの日本の政治・経済・外交を初の女性首相はこう変える

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    【話題の写真】自宅の天井に突如現れた「奇妙な塊」にSNS震撼、誰もが恐れる「その正体」とは?
  • 2
    コレがなければ「進次郎が首相」?...高市早苗を総理に押し上げた「2つの要因」、流れを変えたカーク「参政党演説」
  • 3
    庭掃除の直後の「信じられない光景」に、家主は大ショック...ネットでは「ラッキーでは?」の声
  • 4
    【クイズ】開館が近づく「大エジプト博物館」...総工…
  • 5
    「ランナーズハイ」から覚めたイスラエルが直面する…
  • 6
    楽器演奏が「脳の健康」を保つ...高齢期の記憶力維持…
  • 7
    英国で「パブ離れ」が深刻化、閉店ペースが加速...苦…
  • 8
    【クイズ】本州で唯一「クマが生息していない県」は…
  • 9
    リチウムイオンバッテリー火災で国家クラウドが炎上─…
  • 10
    「何これ?...」家の天井から生えてきた「奇妙な塊」…
  • 1
    英国で「パブ離れ」が深刻化、閉店ペースが加速...苦肉の策は「日本では当たり前」の方式だった
  • 2
    【クイズ】ヒグマの生息数が「世界で最も多い国」はどこ?
  • 3
    中国レアアース輸出規制強化...代替調達先に浮上した国は?
  • 4
    【話題の写真】自宅の天井に突如現れた「奇妙な塊」…
  • 5
    超大物俳優、地下鉄移動も「完璧な溶け込み具合」...…
  • 6
    【クイズ】1位は「蚊」...世界で「2番目に」人間を殺…
  • 7
    熊本、東京、千葉...で相次ぐ懸念 「土地の買収=水…
  • 8
    報じられなかった中国人の「美談」
  • 9
    庭掃除の直後の「信じられない光景」に、家主は大シ…
  • 10
    【2025年最新版】世界航空戦力TOP3...アメリカ・ロシ…
  • 1
    英国で「パブ離れ」が深刻化、閉店ペースが加速...苦肉の策は「日本では当たり前」の方式だった
  • 2
    かばんの中身を見れば一発でわかる!「認知症になりやすい人」が持ち歩く5つのアイテム
  • 3
    【クイズ】ヒグマの生息数が「世界で最も多い国」はどこ?
  • 4
    「大谷翔平の唯一の欠点は...」ドジャース・ロバーツ…
  • 5
    1000人以上の女性と関係...英アンドルー王子、「称号…
  • 6
    増加する「子どもを外注」する親たち...ネオ・ネグレ…
  • 7
    悲しみで8年間「羽をむしり続けた」オウム...新たな…
  • 8
    バフェット指数が異常値──アメリカ株に「数世代で最…
  • 9
    「日本の高齢化率は世界2位」→ダントツの1位は超意外…
  • 10
    お腹の脂肪を減らす「8つのヒント」とは?...食事以…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中