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香港香港デモ隊、朝のラッシュ時に列車の運行を妨害 通勤客との小競り合いも

中国本土への容疑者引き渡しを可能にする「逃亡犯条例」改正案を巡る抗議デモが続く香港で、朝のラッシュ時間帯に数百人のデモ隊が通勤列車の運行を妨害し、多数の通勤客が代替輸送手段の利用を余儀なくされるなど、大きな混乱が生じた。写真は列車に乗れず、シャトルバスのために行列する通勤客。香港で撮影(2019年 ロイター/Tyrone Siu)
中国本土への容疑者引き渡しを可能にする「逃亡犯条例」改正案を巡る抗議デモが続く香港で、30日朝のラッシュ時間帯に数百人のデモ隊が通勤列車の運行を妨害し、多数の通勤客が代替輸送手段の利用を余儀なくされるなど、大きな混乱が生じた。
3カ月前に始まったデモはこのところほぼ毎日行われており、警察との衝突も頻繁に起きている。参加者は条例改正案の撤回を求めるだけでなく、香港政府や中国政府への反発を強めている。
デモに参加していた21歳の女性は「人々に迷惑をかける意図はないが、なぜ私たちが抗議しているのかを当局に理解してもらう必要がある。必要な限り続ける」と話した。
デモ隊の妨害行為で列車の遅延や運行停止が相次いだことから、午前遅くには香港内の各駅の構内は混雑状態となった。
地下鉄運営の香港鉄路(MTR)は利用客に代替輸送手段を探すよう呼びかけた。香港の公共放送RTHKは、香港政府運輸・住宅局の陳帆(フランク・チャン)局長がデモ参加者に対し、毎日500万人を輸送する鉄道網に矛先を向けないよう訴えたと報じた。
通勤客とデモ隊との間の小競り合いも一部で起き、デモを受けて営業を中止するパン屋やコンビにも見られた。警察は各駅の配置要員を増やして対応。デモ隊は徐々に引き揚げ始めた。
中国当局は29日、香港のデモについて異例の記者会見を開き、林鄭月娥(キャリー・ラム)行政長官および香港警察への支持をあらためて表明するとともに、暴力行為に反対するよう香港市民に呼び掛けた。


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