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コンゴのコバルト採掘場で崩落事故、41人死亡 もぐりの作業員による違法採掘が原因?

2019年6月28日(金)10時13分

スイスの商品取引・資源大手グレンコアの子会社が出資するコンゴ(旧ザイール)東南部の銅・コバルト採掘場で27日、崩落事故が発生、少なくとも作業員41人が死亡した。写真は2015年9月、スイス本社前で撮影(2019年 ロイター/Arnd Wiegmann)

スイスの商品取引・資源大手グレンコアの子会社が出資するコンゴ(旧ザイール)東南部の銅・コバルト採掘場で27日、崩落事故が発生、少なくとも作業員41人が死亡した。同国ルアバラ州の知事が明らかにした。

知事によると、事故はカマト・カパー社(KCC)の露天掘りの採掘場「KOV」で発生。老朽化した張り出し部分が崩れ、大規模な崩落につながったという。グレンコアの子会社であるカタンガ・マイニングがKCC株の75%を保有している。

知事はロイターに対し、もぐりの作業員による違法掘削が原因との見方を示し、「KOVはもろい場所にあり、危険が多い所だ」と話した。

KCCの従業員組合の現地幹部によると、前日に露天掘りの穴の一部に亀裂が確認され、会社は警告の表示を出していたにもかかわらず、作業員たちはこれを無視していたという。

コバルトは電気自動車のバッテリーの主要部品。世界のコバルト生産量の半分超を占めるコンゴ南部では、何千人もが違法な採掘に従事している。グレンコアによると、KCCの採掘現場には毎日、平均2000人ものもぐりの作業員が入り込んでいるという。

KCCは昨年、銅を15万2400トン、コバルトを1万1100トンそれぞれ生産した。

[ロイター]


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