最新記事

核・ミサイル開発

「北朝鮮が短距離の飛しょう体を発射」 韓国軍、報道発表の表現変える

2019年5月4日(土)11時40分

 5月4日、北朝鮮は4日午前、東部の元山(ウォンサン)市から東方に向けて短距離の飛しょう体を数発発射した。写真は4月24日撮影(2019年 ロイター/Kim Hong-Ji)

北朝鮮は4日午前、東部の元山(ウォンサン)市から東方に向けて短距離の飛しょう体を数発発射した。韓国軍合同参謀本部は当初、ミサイルと発表していたが、よりあいまいな表現に変更した。

もしミサイルであれば、2017年11月に大陸間弾道弾(ICBM)を発射して以来となる。北朝鮮はその後に核戦力の完成を宣言し、非核化を巡って韓国と米国と協議に入った。

韓国軍によると、飛しょう体が発射されたのは午前9時ごろ。飛距離は70─200キロとしている。韓国軍と米軍が共同で分析を進めている。韓国軍は当初、「種別不明の短距離ミサイル」と発表していた。

米ホワイトハウスは「北朝鮮の行為は認識している。必要に応じて警戒監視を続ける」、韓国大統領府は「状況を分析中」としている。

日本の防衛省は、排他的経済水域(EEZ)に弾道ミサイルの飛来は確認されていないと発表。「わが国の安全保障に直ちに影響を与えるような事態は確認されていない」としている。

北朝鮮は核実験やICBMの発射はしないと約束する一方、他の兵器の試験は続けてきた。4月には、金正恩・朝鮮労働党委員長が新型の戦術誘導兵器の実験に立ち会ったと、国営の朝鮮中央通信社(KCNA)が報じた。

「米国との協議が前進しないことに対する北朝鮮流の表現だろう」と、韓国国防安保フォーラムのヤン・ウク氏は分析する。「前進がなければ以前の対決モードに戻る、というメッセージだ」と、同氏は話す。

センター・フォー・ザ・ナショナル・インタレストのハリー・カジアニス氏は「北朝鮮は、制裁緩和に対して柔軟性がなく、『最大限の圧力』をかけることに固執しているようにみえるトランプ政権の姿勢にいらだっているようだ」としている。

トランプ大統領と金委員長は北朝鮮の核計画をめぐり、18年6月にシンガポールで、19年2月にベトナムで首脳会談を開いた。2月の会談は物別れに終わった。

*内容を追加しました。

(久保信博 編集:田巻一彦)

[ソウル 4日 ロイター]


トムソンロイター・ジャパン

Copyright (C) 2019トムソンロイター・ジャパン(株)記事の無断転用を禁じます

20201027issue_cover150.jpg
※画像をクリックすると
アマゾンに飛びます

10月27日号(10月20日発売)は「日本人が知らない ワクチン戦争」特集。新型コロナワクチンの開発と獲得でなぜ後手を踏んだか。日本人はいつ接種できるのか。

ニュース速報

ワールド

EXCLUSIVE-中国アリババ傘下のアント、上海

ワールド

韓国サムスン電子の李健煕会長が死去、最大財閥で存在

ワールド

アントの上場、過去最大規模になる見込み=ジャック・

ワールド

アジアのコロナ感染者が1000万人突破、インドで感

MAGAZINE

特集:日本人が知らないワクチン戦争

2020-10・27号(10/20発売)

全世界が先を争う新型コロナのワクチン確保 ── その最前線と日本の開発が遅れた本当の理由

人気ランキング

  • 1

    世界が騒いだ中国・三峡ダムが「決壊し得ない」理由

  • 2

    決壊のほかにある、中国・三峡ダムの知られざる危険性

  • 3

    金正恩「女子大生クラブ」メンバー50人が強制労働送りに

  • 4

    中国はトランプ再選を願っている

  • 5

    中国・青島市で冷凍食品から新型コロナウイルスが検…

  • 6

    欧州コロナ第2波が深刻化 オランダは医療逼迫で患者…

  • 7

    中国政府のウイグル人弾圧をめぐって、国連で再び各…

  • 8

    イタリア政府、ファーウェイと国内通信企業との5G…

  • 9

    「トランプの再選確率、討論会後に小幅上昇」英ブック…

  • 10

    アフターピル市販で「性が乱れる」と叫ぶ人の勘違い …

  • 1

    世界が騒いだ中国・三峡ダムが「決壊し得ない」理由

  • 2

    スリランカが日本支援のライトレール計画を中止したのは......

  • 3

    決壊のほかにある、中国・三峡ダムの知られざる危険性

  • 4

    中国のネットから消された「千人計画」と日本学術会…

  • 5

    中国・青島市で冷凍食品から新型コロナウイルスが検…

  • 6

    インドネシア大統領ジョコ、米国の哨戒機給油要請を…

  • 7

    菅首相、訪問先のインドネシアで500億円の円借款供与…

  • 8

    グアムを「州に格上げ」して中国に対抗せよ

  • 9

    新型コロナ、スウェーデンは高齢者を犠牲にしたのか

  • 10

    対中デフォルト危機のアフリカ諸国は中国の属国にな…

  • 1

    世界が騒いだ中国・三峡ダムが「決壊し得ない」理由

  • 2

    スリランカが日本支援のライトレール計画を中止したのは......

  • 3

    韓国ネット民、旭日旗めぐりなぜかフィリピンと対立し大炎上に

  • 4

    日本学術会議は最後に大きな仕事をした

  • 5

    金正恩「女子大生クラブ」主要メンバー6人を公開処刑

  • 6

    習近平、中国海兵隊に号令「戦争に備えよ」

  • 7

    その数333基、世界一のダム輸出国・中国の「無責任」

  • 8

    注意喚起、 猛毒を持つふさふさの毛虫が米バージニア…

  • 9

    決壊のほかにある、中国・三峡ダムの知られざる危険性

  • 10

    中国のネットから消された「千人計画」と日本学術会…

PICTURE POWER

レンズがとらえた地球のひと・すがた・みらい

英会話特集 グローバル人材を目指す Newsweek 日本版を読みながらグローバルトレンドを学ぶ
日本再発見 シーズン2
CCCメディアハウス求人情報
定期購読
期間限定、アップルNewsstandで30日間の無料トライアル実施中!
Wonderful Story
メールマガジン登録
CHALLENGING INNOVATOR
売り切れのないDigital版はこちら
World Voice

MOOK

ニューズウィーク日本版別冊

絶賛発売中!

STORIES ARCHIVE

  • 2020年10月
  • 2020年9月
  • 2020年8月
  • 2020年7月
  • 2020年6月
  • 2020年5月