最新記事

中間選挙

「トランプ信者」は共和党支持者になるか 中間選挙で結束試されるMAGA運動とは?

2018年11月7日(水)12時00分

党に浸透するMAGA支持者

MAGA支持者は、トランプ大統領が支持を固めている南西部以外のいくつかの州を含め、多くの州の共和党事務所において有力な勢力となっている。

2016年にトランプ氏が8ポイント差で勝った激戦区オハイオ州では、大統領選後、州共和党本部がトランプ氏の友人で忠実な支持者であるジェーン・ティムケン氏を新たな党委員長に選んだ。

大統領選で民主党のヒラリー・クリントン候補が勝ったネバダ州では、州共和党が大統領支持者を引きつけるため、「MAGAマンデー」や「トランプ・チューズデー」といったイベントを毎週行っている。

ネバダ州リノに住むMAGA活動家のロシェル・スワンソンさんは、ソーシャルメディアに大統領を支持する記事や地元の共和党候補者とのインタビューを投稿するようになった。スワンソンさんは7月、党幹部から有権者への働きかけを手伝ってくれという依頼を受けた。

現在は党のメッセージに沿った形での投稿や戸別訪問を行っており、「いい連携が生まれている」とスワンソンさんは語る。

だが、MAGA支持者が共和党の組織に取り込まれていったとはいえ、多くの人々が認めるように、いざトランプ氏が大統領の座を離れた場合、彼らとの連携を維持し、米国政治に対する影響力を維持することは難題だろう。今月行われたロイター/イプソスによる世論調査では、トランプ氏に投票した人の4分の1以上は、トランプ氏が政界を離れた場合、そのビジョンを誰が受け継くか分からないと回答している。

「誰かがトランプ氏の後継者になるとは思えない」とニューヨーク州北部に住むMAGA活動家で政治広告専門のメディア企業を経営するジェレミー・メッシーナさんは語る。「そういう状況は考えられない」

(Peter Eisler記者, Ned Parker記者、Julia Harte記者、翻訳:エァクレーレン)

[スプリングフィールド(ミズーリ州) 2日 ロイター]


トムソンロイター・ジャパン

Copyright (C) 2018トムソンロイター・ジャパン(株)記事の無断転用を禁じます

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

世界食料価格指数、5月は0.8%低下 穀物などが下

ワールド

ウクライナ首都、ロシア空爆で3人死亡 全国で49人

ワールド

イタリア統計局、25年の成長率予想0.6%に下方修

ワールド

チャットGPT悪用する中国人グループ増加、オープン
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:韓国新大統領
特集:韓国新大統領
2025年6月10日号(6/ 3発売)

出直し大統領選を制する李在明。「政策なきポピュリスト」の多難な前途

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    日本の「プラごみ」で揚げる豆腐が、重大な健康被害と環境汚染を引き起こしている
  • 2
    日本の女子を追い込む、自分は「太り過ぎ」という歪んだ認知
  • 3
    猫に育てられたピットブルが「完全に猫化」...ネット騒然の「食パン座り」
  • 4
    壁に「巨大な穴」が...ペットカメラが記録した「犯行…
  • 5
    脳内スイッチを入れる「ドーパミン習慣」とは?...「…
  • 6
    50歳を過ぎた女は「全員おばあさん」?...これこそが…
  • 7
    プールサイドで食事中の女性の背後...忍び寄る「恐ろ…
  • 8
    女性が愛馬に「後輩ペット」を紹介...亀を見た馬の「…
  • 9
    韓国新大統領にイ・ジェミョンが就任 初日の執務室で…
  • 10
    ウーバーは絶体絶命か...テスラの自動運転「ロボタク…
  • 1
    日本の「プラごみ」で揚げる豆腐が、重大な健康被害と環境汚染を引き起こしている
  • 2
    一瞬にして村全体が消えた...スイスのビルヒ氷河崩壊の瞬間を捉えた「恐怖の映像」に広がる波紋
  • 3
    あなたも当てはまる? 顔に表れるサイコパス・ナルシストの特徴...その見分け方とは?
  • 4
    大爆発で一瞬にして建物が粉々に...ウクライナ軍「Mi…
  • 5
    ペットの居場所に服を置いたら「黄色い点々」がびっ…
  • 6
    3分ほどで死刑囚の胸が激しく上下し始め...日本人が…
  • 7
    日本の女子を追い込む、自分は「太り過ぎ」という歪…
  • 8
    ウクライナが「真珠湾攻撃」決行!ロシア国内に運び…
  • 9
    猫に育てられたピットブルが「完全に猫化」...ネット…
  • 10
    「ウクライナにもっと武器を」――「正気を失った」プ…
  • 1
    【定年後の仕事】65歳以上の平均年収ランキング、ワースト2位は清掃員、ではワースト1位は?
  • 2
    日本の「プラごみ」で揚げる豆腐が、重大な健康被害と環境汚染を引き起こしている
  • 3
    日本はもう「ゼロパンダ」でいいんじゃない? 和歌山、上野...中国返還のその先
  • 4
    一瞬にして村全体が消えた...スイスのビルヒ氷河崩壊…
  • 5
    大爆発で一瞬にして建物が粉々に...ウクライナ軍「Mi…
  • 6
    あなたも当てはまる? 顔に表れるサイコパス・ナルシ…
  • 7
    ドローン百機を一度に発射できる中国の世界初「ドロ…
  • 8
    【クイズ】EVの電池にも使われる「コバルト」...世界…
  • 9
    ペットの居場所に服を置いたら「黄色い点々」がびっ…
  • 10
    3分ほどで死刑囚の胸が激しく上下し始め...日本人が…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中