イタリアの新連立政権、中枢に陣取る「ユーロ懐疑派」たち
サルビーニ書記長の勢力に加わったもう1人のエコノミストが、3月4日の総選挙で初めて上院議員に当選したアルベルト・バニャイ氏だ。同氏は2012年、「ユーロの日没」と題する書籍を出版している。サルビーニ書記長はこの本をどの図書館にも置かなければならない一冊と考えている。
またサルビーニ書記長のユーロ懐疑派サークルの中心的人物が、同盟で経済政策の責任者であるクラウディオ・ボルギ氏だ。
かつてドイツ銀行でマネジングディレクターを務めた同氏は、単一通貨に対する党政策「ユーロはもううんざり」を執筆。その中で同氏は、ユーロの終焉は避けられず、比較的早期に起こってほしいと書いている。
もっとも同盟内部では、サルビーニ書記長が実際にユーロ離脱を試みるとの見方は乏しい。
古くからの党員は「同盟の指導者らは過激だが、正気を失ってはいない。ソーシャルメディア時代の今、きつい表現を使えばフォロワーが増えるが、われわれはしっかりしている」と語った。
(Giselda Vagnoni記者)
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