最新記事

朝鮮半島情勢

習近平訪朝はなぜ米朝首脳会談の後なのか?──中国政府関係者を独自取材

2018年4月19日(木)13時20分
遠藤誉(東京福祉大学国際交流センター長)

全国人民代表大会における習近平国家主席(2018年3月20日) Damir Sagolj-REUTERS

習近平国家主席の訪朝は米朝首脳会談の後になるだろうと、訪朝していた宋濤・中共中央対外連絡部長の帰国に合わせてCNNが報道した。同時にポンペオ米CIA長官の極秘訪朝も判明。中国政府関係者を独自取材した。

CNN情報

4月18日、中国の芸術団を引き連れて訪朝していた中共中央対外聯絡部の宋濤部長(訪朝団一同)が中国に帰国した。

それに合わせるかのようにCNNが "Chinese President Xi Jinping will visit Pyongyang 'soon,' official says"(習近平国家主席が"まもなく"平壌を訪問するだろうと、当局者が語った)と発表。この「まもなく」は英語では"soon"となっているが、果たして「どれくらいの"まもなく"」なのか?

詳細に記事を読んでみると、そこには possibly after the planned summit between US President Donald Trump and North Korean leader Kim Jong Un, which is expected to take place in late May or early June(おそらく5月末か6月初旬に行なわれるだろうアメリカのトランプ大統領と北朝鮮の指導者キム・ジョンウンとの会談の後ではないか)という趣旨のことが書いてある。これは「まもなく」とは言い難いのではないかとも思うが......。

なぜなら、3月26日から28日にかけて訪中した金正恩委員長と習近平国家主席との会談において(以下、敬称略)、金正恩は習近平に訪朝を要請した。習近平は快く承諾し、相互に訪問し合うシャトル外交を今後進めていくことを約束している。したがって米朝首脳会談が行われる前後に習近平の訪朝があるだろうことは、十分に予想されているからだ。

宋濤訪朝団帰国後で南北首脳会談前、あるいは米朝首脳会談前に、習近平が訪朝するとなると、これは非常に大きな出来事で、かつあり得ないわけではないが、しかし米朝首脳会談後というのであれば、あとは、なぜ米朝首脳会談後なのかだけが問題の焦点となる。

中国政府関係者を独自取材

そこで先ず、中国政府関係者に「習近平が訪朝する時期はいつ頃になると思うか」と聞いてみた。すると案の定、口外してはならない時の言葉が戻ってきた。曰(いわ)く:

「まだ、公式の発表はない――」

いつも通りだ。

やむなく、これも又いつも通り、しつこく食い下がってみた。

「それでも必ず、訪朝はするでしょう?」

「もちろん!それは当然のことだ!約束したのだから」

「で、それは、いつ頃になると思いますか?」

「......あくまでも個人的な見解だが......、おそらく、米朝首脳会談の後ではないかと思う」

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

韓国国会、対米投資の特別委員会を設置 関連法を迅速

ビジネス

英ナットウエスト、エブリン・パートナーズ買収 36

ビジネス

インドネシア、市場急落受けMSCIと週内会合 取り

ワールド

モスクワの軍高官銃撃、容疑者がウクライナ関与認める
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:トランプの帝国
特集:トランプの帝国
2026年2月10日号(2/ 3発売)

南北アメリカの完全支配を狙うトランプの戦略は中国を利し、世界の経済勢力図を完全に塗り替える

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    イースター島の先住民から資源を略奪、島を「生きた実験室」に...抗生物質の「不都合」な真実とは
  • 2
    台湾発言、総選挙...高市首相は「イキリ」の連続で日本をどうしたいのか
  • 3
    がんの約4割は、日々の取り組みで「予防可能」...予防のために、絶対にしてはいけないこととは?
  • 4
    ビジネスクラスの乗客が「あり得ないマナー違反」...…
  • 5
    韓国映画『しあわせな選択』 ニューズウィーク日本…
  • 6
    【銘柄】「ソニーグループ」の株価が上がらない...業…
  • 7
    背中を制する者が身体を制する...関節と腱を壊さない…
  • 8
    飛行機内で隣の客が「最悪」のマナー違反、「体を密…
  • 9
    「右足全体が食われた」...突如ビーチに現れたサメが…
  • 10
    米戦闘機、空母エイブラハム・リンカーンに接近した…
  • 1
    高市積極財政にアメリカが慌てる理由
  • 2
    イースター島の先住民から資源を略奪、島を「生きた実験室」に...抗生物質の「不都合」な真実とは
  • 3
    がんの約4割は、日々の取り組みで「予防可能」...予防のために、絶対にしてはいけないこととは?
  • 4
    致死率は最大75%のニパウイルスが、世界規模で感染…
  • 5
    米戦闘機、空母エイブラハム・リンカーンに接近した…
  • 6
    「出禁」も覚悟? ディズニーランドで緊急停止した乗…
  • 7
    グラフが示す「米国人のトランプ離れ」の実態...最新…
  • 8
    台湾発言、総選挙...高市首相は「イキリ」の連続で日…
  • 9
    高市首相の発言は正しかった...「対中圧力」と「揺れ…
  • 10
    エヌビディア「一強時代」がついに終焉?割って入っ…
  • 1
    【クイズ】致死率50~75%...インドで感染拡大「ニパウイルス」の感染源となる動物は?
  • 2
    高市積極財政にアメリカが慌てる理由
  • 3
    セーターが消えた冬 ── 暖かさの主戦場が「インナー」と「フリース」に移った日
  • 4
    【クイズ】世界で最も「レアアースの埋蔵量」が多い…
  • 5
    海上自衛隊が水中無人機(UUV)を導入 中国の海軍拡…
  • 6
    イースター島の先住民から資源を略奪、島を「生きた…
  • 7
    防衛省が「新SSM」の映像を公開、ノルウェー・コング…
  • 8
    中国で大規模な金鉱脈の発見が相次ぐ...埋蔵量は世界…
  • 9
    中国製防空レーダーは米軍のベネズエラ攻撃に屈した─…
  • 10
    【クイズ】韓国を抜いて1位に...世界で最も「出生率…
トランプ2.0記事まとめ
Real
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中