最新記事

アメリカ政治

トランプ「彼は目立ちたがり屋」 コミー氏を改めて批判 議員ら反発

2017年5月12日(金)10時32分

トランプ氏はインタビューで、ロシアの大統領選介入疑惑を巡るFBIの捜査をやめるようコミー氏に圧力をかけたことはないとし、「ロシアが関与したのであれば、私も知りたい」と語った。自身および自身の陣営とロシアが結託したことはなく、「ロシアは選挙に影響を及ぼさなかった」と強調した。

また、自身がFBIの捜査の標的になっているかどうか、夕食時に1回、電話で2回、コミー氏に尋ねたことも明らかにし、 「『もし私に対する捜査が行われているのなら教えてくれるか』と尋ねたら、コミー氏は『大統領に対する捜査は行われていない』と答えた」と語った。

こうした中、マッケーブFBI長官代行は同日、コミー氏に代わり上院情報委員会の公聴会で証言を行った。

証言では、ロシア疑惑を巡るFBI捜査にホワイトハウスが干渉するようなことがあれば報告すると確約。コミー氏については、「FBI内で幅広い信任を得ており、それは現在も変わっていない」と強調し、「私はコミー氏の手腕や誠実さに多大な敬意を払っている」と語った。

コミー氏がトランプ大統領に対し、大統領が捜査の対象になっていないと話しているのを聞いたことがあるかとのバー上院情報委員長からの質問には、継続中の捜査に関する質問には応じられないとの回答にとどめた。

同時に、ロシア疑惑を巡る捜査について「FBIは精力的かつ徹底的に捜査を継続するというのが私の見解だ」とし、FBIはリーダーシップの信任危機に直面していないと強調した。

民主党は、ロシア疑惑の捜査には特別検察官の任命が必要だと主張している。

上院情報委員会のワーナー議員は、コミー長官の解任がロシア疑惑の捜査と関連しているとの「結論を回避するのは困難だ」とし、「独立した特別検察官任命の必要性が一段と明確になったが、上院情報委員会としても昨年の大統領選で何が起きたのか真相を突き止める」と言明した。

[ワシントン 11日 ロイター]


120x28 Reuters.gif

Copyright (C) 2017トムソンロイター・ジャパン(株)記事の無断転用を禁じます

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

台湾の頼次期総統、20日の就任式で中国との「現状維

ワールド

イスラエル軍、ガザ北部で攻勢強化 米大統領補佐官が

ワールド

アングル:トランプ氏陣営、本選敗北に備え「異議申し

ビジネス

日本製鉄副会長が来週訪米、USスチール買収で働きか
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:インドのヒント
特集:インドのヒント
2024年5月21日号(5/14発売)

矛盾だらけの人口超大国インド。読み解くカギはモディ首相の言葉にあり

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1

    EVが売れると自転車が爆発する...EV大国の中国で次々に明らかになる落とし穴

  • 2

    エジプトのギザ大ピラミッド近郊の地下に「謎めいた異常」...「極めて重要な発見」とは?

  • 3

    「EVは自動車保険入れません」...中国EVいよいよヤバいのか!?

  • 4

    存在するはずのない系外惑星「ハルラ」をめぐる謎、…

  • 5

    「円安を憂う声」は早晩消えていく

  • 6

    チャールズ英国王、自身の「不気味」な肖像画を見た…

  • 7

    立ち上る火柱、転がる犠牲者、ロシアの軍用車両10両…

  • 8

    中国のホテルで「麻酔」を打たれ、体を「ギプスで固…

  • 9

    時速160キロで走行...制御失ったテスラが宙を舞い、4…

  • 10

    英供与車両から巨大な黒煙...ロシアのドローンが「貴…

  • 1

    やっと撃墜できたドローンが、仲間の兵士に直撃する悲劇の動画...ロシア軍内で高まる「ショットガン寄越せ」の声

  • 2

    新宿タワマン刺殺、和久井学容疑者に「同情」などできない理由

  • 3

    立ち上る火柱、転がる犠牲者、ロシアの軍用車両10両を一度に焼き尽くす動画をウクライナ軍が投稿

  • 4

    EVが売れると自転車が爆発する...EV大国の中国で次々…

  • 5

    原因は「若者の困窮」ではない? 急速に進む韓国少…

  • 6

    エジプトのギザ大ピラミッド近郊の地下に「謎めいた…

  • 7

    北米で素数ゼミが1803年以来の同時大発生、騒音もダ…

  • 8

    大阪万博でも「同じ過ち」が繰り返された...「太平洋…

  • 9

    常圧で、種結晶を使わず、短時間で作りだせる...韓国…

  • 10

    プーチン5期目はデフォルト前夜?......ロシアの歴史…

  • 1

    ロシア「BUK-M1」が1発も撃てずに吹き飛ぶ瞬間...ミサイル発射寸前の「砲撃成功」動画をウクライナが公開

  • 2

    「おやつの代わりにナッツ」でむしろ太る...医学博士が教えるスナック菓子を控えるよりも美容と健康に大事なこと

  • 3

    最強生物クマムシが、大量の放射線を浴びても死なない理由が明らかに

  • 4

    新宿タワマン刺殺、和久井学容疑者に「同情」などで…

  • 5

    やっと撃墜できたドローンが、仲間の兵士に直撃する…

  • 6

    世界3位の経済大国にはなれない?インドが「過大評価…

  • 7

    立ち上る火柱、転がる犠牲者、ロシアの軍用車両10両…

  • 8

    一瞬の閃光と爆音...ウクライナ戦闘機、ロシア軍ドロ…

  • 9

    タトゥーだけではなかった...バイキングが行っていた…

  • 10

    ヨルダン・ラジワ皇太子妃のマタニティ姿「デニム生地…

日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中