最新記事

韓国

韓国大統領選挙は4月26日投票で確定? 出馬予定者走り出す

2017年1月27日(金)06時29分
ニューズウィーク日本版ウェブ編集部


ひとり飛び出したムン・ジェイン

 さて、大統領選挙が"桜選挙"となることがようやく分かった段階だが、出馬を予定する者たちの争いは既に始まっている。

 文化日報が25日発表した最新世論調査では、次期大統領候補者の支持率ではムン・ジェイン前共に民主党代表が31.2%と大きくリードしており、それにパン・ギムン前国連事務総長が16.0%で続いている。3位は"韓国のトランプ"と勝されるイ・ジェミョン城南市長10.7%。以下、ファン・ギョアン大統領権限代行首相7.9%、アン・ヒジョン忠南知事とアン・チョルス前国民の党代表がそれぞれ7.4%と続いている。

(参考記事:パン・ギムンが韓国大統領選へ事実上の出馬表明 国内の反応は?

 支持率1位のムン・ジェインは24日に外交や安全保障の専門家らと懇談会を持ったのに続いて、25日には江原道の平昌オリンピック会場を訪れ、冬季オリンピック組織委員会の事務所、スキージャンプの展望台などを相次いで訪問。軍の装甲部隊を訪問し、将兵ら励まし夕食をともにした。ちょうど4年前の大統領選挙では、ムン・ジェインはこの江原道でパク・クネに22万票もの大差をつけられた苦い思い出がある場所なだけに、今回は早々と訪れて支持を訴えたものと見られる。

二兎を追って支持率下げたパン・ギムン


次期大統領候補ムン・ジェイン、パン・ギムン、ファン・ギョアンの世論調査結果を伝える韓国JTBC(c) JTBC News / Youtube

 これに対して2位のパン・ギムンは、昨年12月よりも支持率を下げてダブルスコアの差をつけられた。一番の痛手は支持基盤である忠清圏でも支持率が18.2%に留まり、28.3%を記録したムン・ジェインに追い抜かれたことだ。韓国日報などによれば、パン・ギムンは国連事務総長10年の経験をアピールしつつ、既存勢力との差別化を図ろうと独自路線を主張したことが裏目に出たという分析が出されている。保守と革新の両方を取り込もうとした発言内容のブレが、二兎を追う者は一兎をも得ず、という結果を招いたもようだ。既に保守陣営の中からは、「パン・ギムンは保守のアイデンティティを確実に代弁してくれる人物でない」という声も出ているという。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ビジネス

バーゼル銀行監督委、銀行の気候変動リスク開示義務付

ワールド

訂正-韓国大統領、日米首脳らと会談へ G7サミット

ワールド

トランプ氏、不法滞在者の送還拡大に言及 「全リソー

ビジネス

焦点:日鉄、巨額投資早期に回収か トランプ米政権の
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:非婚化する世界
特集:非婚化する世界
2025年6月17日号(6/10発売)

非婚化・少子化の波がアメリカもヨーロッパも襲う。世界の経済や社会福祉、医療はどうなる?

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    「タンパク質」より「食物繊維」がなぜ重要なのか?...「がん」「栄養」との関係性を管理栄養士が語る
  • 2
    ブラッド・ピット新髪型を「かわいい」「史上最高にかっこいい」とネット絶賛 どんなヘアスタイルに?
  • 3
    「サイドミラー1つ作れない」レアアース危機・第3波でパニック...中国の輸出規制が直撃する「グローバル自動車産業」
  • 4
    サイコパスの顔ほど「魅力的に見える」?...騙されず…
  • 5
    林原めぐみのブログが「排外主義」と言われてしまう…
  • 6
    メーガン妃とキャサリン妃は「2人で泣き崩れていた」…
  • 7
    若者に大不評の「あの絵文字」...30代以上にはお馴染…
  • 8
    さらばグレタよ...ガザ支援船の活動家、ガザに辿り着…
  • 9
    ハルキウに「ドローン」「ミサイル」「爆弾」の一斉…
  • 10
    構想40年「コッポラの暴走」と話題沸騰...映画『メガ…
  • 1
    庭にクマ出没、固唾を呑んで見守る家主、そして次の瞬間...「信じられない行動」にネット驚愕
  • 2
    大阪万博は特に外国人の評判が最悪...「デジタル化未満」の残念ジャパンの見本市だ
  • 3
    「セレブのショーはもう終わり」...環境活動家グレタらが乗ったガザ支援船をイスラエルが拿捕
  • 4
    「サイドミラー1つ作れない」レアアース危機・第3波で…
  • 5
    ブラッド・ピット新髪型を「かわいい」「史上最高に…
  • 6
    ファスティングをすると、なぜ空腹を感じなくなるの…
  • 7
    今こそ「古典的な」ディズニープリンセスに戻るべき…
  • 8
    アメリカは革命前夜の臨界状態、余剰になった高学歴…
  • 9
    右肩の痛みが告げた「ステージ4」からの生還...「生…
  • 10
    脳も体も若返る! 医師が教える「老後を元気に生きる…
  • 1
    日本の「プラごみ」で揚げる豆腐が、重大な健康被害と環境汚染を引き起こしている
  • 2
    【定年後の仕事】65歳以上の平均年収ランキング、ワースト2位は清掃員、ではワースト1位は?
  • 3
    日本はもう「ゼロパンダ」でいいんじゃない? 和歌山、上野...中国返還のその先
  • 4
    一瞬にして村全体が消えた...スイスのビルヒ氷河崩壊…
  • 5
    庭にクマ出没、固唾を呑んで見守る家主、そして次の…
  • 6
    大爆発で一瞬にして建物が粉々に...ウクライナ軍「Mi…
  • 7
    「ママ...!」2カ月ぶりの再会に駆け寄る13歳ラブラ…
  • 8
    あなたも当てはまる? 顔に表れるサイコパス・ナルシ…
  • 9
    ドローン百機を一度に発射できる中国の世界初「ドロ…
  • 10
    【クイズ】EVの電池にも使われる「コバルト」...世界…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中