最新記事

2016米大統領選

大富豪のトランプはやっぱりケチ? 選挙のテレビ宣伝費ゼロ

2016年8月11日(木)10時19分

8月9日、米大統領選で、共和党候補に指名されたドナルド・トランプ氏(写真)がこれまでに選挙戦のため一銭もテレビ宣伝に支出していないのに対し、民主党候補となったヒラリー・クリントン氏は5200万ドルを費やしていることが分かった。ノースカロライナ州で撮影(2016年 ロイター/Eric Thayer)

 米大統領選で、共和党候補に指名されたドナルド・トランプ氏がこれまでに選挙戦のため一銭もテレビ宣伝に支出していないのに対し、民主党候補となったヒラリー・クリントン氏は5200万ドルを費やしていることが分かった。NBCニュースが伝えた。

 外部支援団体からの資金提供を合わせると、クリントン陣営が使った宣伝費は9100万ドル、トランプ陣営は800万ドルだった。

 NBCは「予備選終了以来、選挙のテレビ宣伝に使われた資金は約1億ドルあまり。トランプ陣営はこれまでに、どの宣伝に対しても1セントも支出していない」と伝えた。

 トランプ氏は、テレビで宣伝を打たない一方でソーシャルメディアを巧みに活用して大衆にアプローチ。フェイスブックやツイッターに頻繁に投稿すると「いいね」が付いたり無数の共有が行われ、資金要らずの宣伝となっている。

 メディア分析会社、メディアクワントの調査によると、トランプ氏がこれまでに無料のメディアから受けている恩恵を金額にすると約20億ドルに相当。11月8日の選挙までの期間では50億ドルになるとの試算を示した。

 クリントン氏は、7月時点で7200万回のメンションがあるなど、8カ月にわたってトランプ氏にリードされた後に巻き返し、9日に公表されたロイター・イプソスの世論調査では、支持率がトランプ氏を7%ポイント以上リードしていた。

[9日 ロイター]


120x28 Reuters.gif

Copyright (C) 2016トムソンロイター・ジャパン(株)記事の無断転用を禁じます

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ビジネス

米国株式市場=S&P500ほぼ横ばい、月間では23

ワールド

日本と関税巡り「率直かつ建設的」に協議=米財務省

ワールド

再送トランプ氏、中国の関税合意違反を非難 厳しい措

ビジネス

FRB金利据え置き継続の公算、PCEが消費の慎重姿
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:岐路に立つアメリカ経済
特集:岐路に立つアメリカ経済
2025年6月 3日号(5/27発売)

関税で「メイド・イン・アメリカ」復活を図るトランプ。アメリカの製造業と投資、雇用はこう変わる

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    大爆発で一瞬にして建物が粉々に...ウクライナ軍「MiG-29戦闘機」の空爆が、ロシア国内「重要施設」を吹き飛ばす瞬間
  • 2
    「ウクライナにもっと武器を」――「正気を失った」プーチンに、米共和党幹部やMAGA派にも対ロ強硬論が台頭
  • 3
    イーロン・マスクがトランプ政権を離脱...「正直に言ってがっかりした」
  • 4
    3分ほどで死刑囚の胸が激しく上下し始め...日本人が…
  • 5
    あなたも当てはまる? 顔に表れるサイコパス・ナルシ…
  • 6
    【クイズ】生活に欠かせない「アルミニウム」...世界…
  • 7
    「これは拷問」「クマ用の回転寿司」...ローラーコー…
  • 8
    ワニにかまれた直後、警官に射殺された男性...現場と…
  • 9
    【クイズ】世界で最も「ダイヤモンド」の生産量が多…
  • 10
    今や全国の私大の6割が定員割れに......「大学倒産」…
  • 1
    大爆発で一瞬にして建物が粉々に...ウクライナ軍「MiG-29戦闘機」の空爆が、ロシア国内「重要施設」を吹き飛ばす瞬間
  • 2
    今や全国の私大の6割が定員割れに......「大学倒産」時代の厳しすぎる現実
  • 3
    【クイズ】世界で最も「ダイヤモンド」の生産量が多い国はどこ?
  • 4
    「ウクライナにもっと武器を」――「正気を失った」プ…
  • 5
    アメリカよりもヨーロッパ...「氷の島」グリーンラン…
  • 6
    デンゼル・ワシントンを激怒させたカメラマンの「非…
  • 7
    「ディズニーパーク内に住みたい」の夢が叶う?...「…
  • 8
    友達と疎遠になったあなたへ...見直したい「大人の友…
  • 9
    ヘビがネコに襲い掛かり「嚙みついた瞬間」を撮影...…
  • 10
    【クイズ】EVの電池にも使われる「コバルト」...世界…
  • 1
    【定年後の仕事】65歳以上の平均年収ランキング、ワースト2位は清掃員、ではワースト1位は?
  • 2
    日本はもう「ゼロパンダ」でいいんじゃない? 和歌山、上野...中国返還のその先
  • 3
    脂肪は自宅で燃やせる...理学療法士が勧める「3つの運動」とは?
  • 4
    「2025年7月5日に隕石落下で大災害」は本当にあり得…
  • 5
    ドローン百機を一度に発射できる中国の世界初「ドロ…
  • 6
    【クイズ】EVの電池にも使われる「コバルト」...世界…
  • 7
    大爆発で一瞬にして建物が粉々に...ウクライナ軍「Mi…
  • 8
    【クイズ】世界で2番目に「軍事費」が高い国は?...1…
  • 9
    部下に助言した時、返事が「分かりました」なら失敗…
  • 10
    今や全国の私大の6割が定員割れに......「大学倒産」…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中