最新記事

ISIS

イラク軍、ファルージャ攻勢強化 シリア国境地域ではISIS撤退

2016年6月9日(木)19時04分

6月8日、イラク政府軍は、過激派組織「イスラム国(IS)]の支配下にある中部ファルージャで攻勢を強め、市街地まで部隊を進めたと発表した。写真は噴煙の上がるアレッポ県マンビジ(2016年 ロイター/Rodi Said)

 イラク政府軍は8日、過激派組織「イスラム国(IS)]の支配下にある中部ファルージャで攻勢を強め、市街地まで部隊を進めたと発表した。今後、中心部への進撃を目指す。

 イラクのアバディ首相は先月、ファルージャ奪還作戦の開始を発表した。政府軍は、イランとつながりのあるイスラム教シーア派民兵や米空爆による支援を受けている。

 国連は8日、ファルージャ市内に残っているとみられる民間人の数を最大9万人と発表。これまでの推計からほぼ倍増した。

 一方シリアでは、米国が支援するクルド人民兵とアラブ系の「シリア民主軍(SDF)」の関連組織が、北部マンビジュに進攻する準備ができていると明らかにした。マンビジュ奪還作戦は約1週間前に開始。同市付近のシリアとトルコの国境は、ISにとって武器や戦闘員の主要な供給ルートとなっている。

 関連組織のスポークスマンはロイターに対し、ISの戦闘員がマンビジュで住宅に爆弾を仕掛けて同市から撤退したと述べた。SDFはマンビジュ郊外まで前進したが、民間人への被害を避けるため市内に進入しておらず、慎重に行動しているという。

 また、シリア人権監視団によると、マンビジュの西にある国境地域のマレア近くでは8日、ISの戦闘員が反政府勢力の攻撃を受けて撤退した。

[バンコク 9日 ロイター]


120x28 Reuters.gif

Copyright (C) 2016トムソンロイター・ジャパン(株)記事の無断転用を禁じます

今、あなたにオススメ

関連ワード

ニュース速報

ワールド

イスラエル、シリア南部で政府軍攻撃 ドルーズ派保護

ビジネス

独ZEW景気期待指数、7月は52.7へ上昇 予想上

ビジネス

日産が追浜工場の生産終了へ、湘南への委託も 今後の

ビジネス

リオ・ティント、鉄鉱石部門トップのトロット氏がCE
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:AIの6原則
特集:AIの6原則
2025年7月22日号(7/15発売)

加速度的に普及する人工知能に見えた「限界」。仕事・学習で最適化する6つのルールとは?

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    真っ赤に染まった夜空...ロシア軍の「ドローン700機」に襲撃されたキーウ、大爆発の瞬間を捉えた「衝撃映像」
  • 2
    「史上最も高価な昼寝」ウィンブルドン屈指の熱戦中にまさかの居眠り...その姿がばっちり撮られた大物セレブとは?
  • 3
    日本より危険な中国の不動産バブル崩壊...目先の成長だけ追い求め「失われた数百年」到来か?
  • 4
    どの学部の卒業生が「最も稼いでいる」のか? 学位別…
  • 5
    エリザベス女王が「うまくいっていない」と心配して…
  • 6
    「お腹が空いていたんだね...」 野良の子ネコの「首…
  • 7
    【クイズ】次のうち、生物学的に「本当に存在する」…
  • 8
    「このお菓子、子どもに本当に大丈夫?」──食品添加…
  • 9
    「ベンチプレス信者は損している」...プッシュアップ…
  • 10
    イギリスの鉄道、東京メトロが運営したらどうなる?
  • 1
    「ベンチプレス信者は損している」...プッシュアップを極めれば、筋トレは「ほぼ完成」する
  • 2
    「弟ができた!」ゴールデンレトリバーの初対面に、ネットが感動の渦
  • 3
    「お腹が空いていたんだね...」 野良の子ネコの「首」に予想外のものが...救出劇が話題
  • 4
    千葉県の元市長、「年収3倍」等に惹かれ、国政に打っ…
  • 5
    日本企業の「夢の電池」技術を中国スパイが流出...AP…
  • 6
    どの学部の卒業生が「最も稼いでいる」のか? 学位別…
  • 7
    イギリスの鉄道、東京メトロが運営したらどうなる?
  • 8
    エリザベス女王が「うまくいっていない」と心配して…
  • 9
    完璧な「節約ディズニーランド」...3歳の娘の夢を「…
  • 10
    トランプ関税と財政の無茶ぶりに投資家もうんざり、…
  • 1
    「コーヒーを吹き出すかと...」ディズニーランドの朝食が「高額すぎる」とSNSで大炎上、その「衝撃の値段」とは?
  • 2
    「あまりに愚か...」国立公園で注意を無視して「予測不能な大型動物」に近づく幼児連れ 「ショッキング」と映像が話題に
  • 3
    10歳少女がサメに襲われ、手をほぼ食いちぎられる事故...「緊迫の救護シーン」を警官が記録
  • 4
    JA・卸売業者が黒幕説は「完全な誤解」...進次郎の「…
  • 5
    ディズニー・クルーズラインで「子供が海に転落」...…
  • 6
    気温40℃、空港の「暑さ」も原因に?...元パイロット…
  • 7
    燃え盛るロシアの「黒海艦隊」...ウクライナの攻撃で…
  • 8
    「小麦はもう利益を生まない」アメリカで農家が次々…
  • 9
    イランを奇襲した米B2ステルス機の謎...搭乗した専門…
  • 10
    「うちの赤ちゃんは一人じゃない」母親がカメラ越し…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中