最新記事

欧州

ドイツが軍縮から軍拡へと舵を切った

2016年5月30日(月)15時50分
リディア・トムキウ

人員が増強される予定のドイツ軍 Michaela Rehle-REUTERS

<ドイツが冷戦終結後、初めて軍事力の増強を発表。サイバーテロの防衛や押し寄せる難民の救援活動、アメリカ主導のISIS掃討作戦への支援を強化する>

 ドイツがサイバー防衛やシリアなど国外での活動を強化するため、冷戦終結後初めて軍事力を増強することを先週発表した。今後7年間で、兵士7000人を増員。国防予算は20年までに現状の343億ユーロから392億ユーロに14%増額するという。

 ドイツは過去26年間、大幅な軍縮政策を取ってきた。東西ドイツが統合した1990年には、東西合わせて80万人規模の軍事力があったが、現在は24万人規模に縮小している。

【参考記事】アメリカの無関心がヨーロッパに戦火を招く

 増強される人員は主に、サイバー防衛や欧州へ押し寄せる難民を海上で救助する任務に当たる。加えて、米軍がシリアやイラクで展開するテロ組織ISIS(自称イスラム国、別名ISIL)掃討作戦の支援も行う。

 オバマ米大統領は先月末、訪問中のドイツで演説し、「すべてのNATO加盟国はGDPの2%を軍事費に充てるという約束を守るべきだ」と訴えた。NATOによると、ドイツの15年の軍事費はGDPの1・18%だ。「四半世紀に及んだ軍縮は終わった」と、フォンデアライエン独国防相は語った。

[2016年5月24日号掲載]

今、あなたにオススメ

関連ワード

ニュース速報

ワールド

米上院、国土安全保障省への資金法案可決 ICEは除

ワールド

トランプ氏のガザ和平案、8カ月でハマス武装解除・地

ワールド

中国、米通商慣行の対抗調査開始 即時の報復回避

ワールド

台湾、電気料金値上げ見送り 中東紛争でも物価安定優
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:BTS再始動
特集:BTS再始動
2026年3月31日号(3/24発売)

3年9カ月の空白を経て完全体でカムバック。世界が注目する「BTS2.0」の幕開け

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    ヘンリー・メーガン夫妻の豪州訪問に3万6000人超の反対署名...「歓迎してない」の声広がる
  • 2
    中国最大の海運会社COSCOがペルシャ湾輸送を再開──緊張緩和の兆しか
  • 3
    作者が「投げ出した」? 『チェンソーマン』の最終回に世界中から批判殺到【ネタバレ注意】
  • 4
    「俺たちはただの人間だ」――BTSが新アルバム『ARIRAN…
  • 5
    まずサイバー軍が防空網をたたく
  • 6
    親の遺産はもう当てにできない? ベビーブーム世代…
  • 7
    意外と「プリンス枠」が空いていて...山崎育三郎が「…
  • 8
    デンマーク王妃「帰郷」に沸騰...豪州訪問で浮かび上…
  • 9
    「予想よりも酷い...」ドラマ版『ハリー・ポッター』…
  • 10
    日本経済にとって、円高/円安はどちらが「お得」な…
  • 1
    メーガン妃、娘リリベット王女との「お手伝い姿」公開...母としての素顔に反響
  • 2
    【銘柄】「三菱商事」の株価に高まる期待...ホルムズ海峡封鎖と資源価格高騰が業績を押し上げ
  • 3
    「マツダ・日産・スバル」が大ピンチ?...オーストラリアの「NVES規制」をトヨタが切り抜けられた理由
  • 4
    キャサリン皇太子妃、ナイジェリア大統領夫妻出迎え…
  • 5
    レストラン店内で配膳ロボットが「制御不能」に...店…
  • 6
    三笠宮彬子さまも出席...「銀河の夢か、現実逃避か」…
  • 7
    ヘンリー・メーガン夫妻の豪州訪問に3万6000人超の反…
  • 8
    温暖化で増えた? サンマやサケ減少の裏で激増する…
  • 9
    中国の公衆衛生レベルはアメリカ並み...「ほぼ国民皆…
  • 10
    イランは空爆により核・ミサイル製造能力を「喪失」…
  • 1
    温暖化で増えた? サンマやサケ減少の裏で激増する「安価で栄養価の高い魚」の正体
  • 2
    ロシア政府、痛恨のミス...プーチンの「健康不安説」を裏付けるような動画を公式に投稿してしまう
  • 3
    メーガン妃、娘リリベット王女との新ショット公開...撮影はパパ
  • 4
    「ノーと言えるスペイン」の背景に国防意識...次期ス…
  • 5
    見事なカンフーを見せた中国ヒト型ロボットのからく…
  • 6
    キャサリン皇太子妃、ナイジェリア大統領夫妻出迎え…
  • 7
    数時間以内に死に至ることも...若者の間で集団感染が…
  • 8
    「日本より、自分の国(フランス)を心配すれば?」…
  • 9
    日本の若者「韓国就職」憧れと現実のギャップ ── ビ…
  • 10
    米軍も防ぎきれないイランのドローン攻撃──イラン製…
トランプ2.0記事まとめ
Real
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中