最新記事

せキュリティ

iPhoneロック解除方法、FBIの情報秘匿は正当化されるか

ホワイトハウスのサイバーセキュリティ―担当者は秘密保持は時に正当化されると指摘

2016年4月3日(日)20時00分

3月30日、米連邦捜査局(FBI)は、カリフォルニア州で昨年起きた銃乱射事件の容疑者が使用していたアップルのスマートフォン「iPhone(アイフォーン)」をどのようにロック解除したかについて、米政府規定に反して情報を留保することが認められるかもしれない。写真はカリフォルニア州で21日撮影(2016年 ロイター/Stephen Lam)

 米連邦捜査局(FBI)は、カリフォルニア州で昨年起きた銃乱射事件の容疑者が使用していたアップルのスマートフォン「iPhone(アイフォーン)」をどのようにロック解除したかについて、米政府規定に反して情報を留保することが認められるかもしれない。

 規定では、連邦機関が情報技術(IT)セキュリティーに不備を発見した際は、企業がデータ保護の不具合を修正できるよう、詳細を公表することが求められている。ただこの規定は法執行機関には例外を認めており、またいつどのように適用されるべきかは明確に定められていない。

 アップルは、ロック解除方法を共有してほしいと表明している。しかしFBIは、これまで複数の容疑者の暗号化された電話に残されたデータにアクセスできず苛立ちを感じてきたこともあり、カリフォルニア州サンバーナディーノの事件のサイード・ファルーク容疑者の電話のロック解除に成功した方法については公表を控えたいかもしれない。

 審判的な役割を務める可能性が高いのは、連邦機関が発見したコンピューターのセキュリティーの不具合について協議し、公表の是非を決定するホワイトハウス内のグループだ。

 専門家によると、このグループが審査を行う対象は明確に規定されていない。また審査が実施されても、FBIがロック解除に利用したアイフォーンの脆弱性の公表を求められることはないと専門家の多くはみている。ロック解除が契約先の技術を用いて行われた場合は、審査の対象外となることもあり得るとの見方もある。

 米司法省の高官は会見で、ファルーク容疑者の端末の解除に使用された方法が他の端末でも有効かどうか、また今回の解除方法が他の法執行機関と共有されるかどうかについては回答を控えた。

「極めて重要な情報」の保護

 政府が審査プロセスを見直したのは約2年前。国土安全保障省と情報機関以外に、どの機関が審査に通常関与しているかは明らかにされていない。国家安全保障会議(NSC)から関与の有無についてコメントは得られてない。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

対ロ和平、ダボス会議で米との協議継続へ ウクライナ

ワールド

米はグリーンランド管理必要、欧州の「弱さ」が理由=

ワールド

イラン大統領、米軍攻撃には「手厳しく反撃」と警告

ワールド

EU、緊急首脳会議開催へ グリーンランド巡る米関税
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:総力特集 ベネズエラ攻撃
特集:総力特集 ベネズエラ攻撃
2026年1月20日号(1/14発売)

深夜の精密攻撃でマドゥロ大統領拘束に成功したトランプ米大統領の本当の狙いは?

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    【銘柄】「住友金属鉱山」の株価が急上昇...銅の高騰に地政学リスク、その圧倒的な強みとは?
  • 2
    中国のインフラ建設にインドが反発、ヒマラヤ奥地で国境問題が再燃
  • 3
    DNAが「全て」ではなかった...親の「後天的な特徴」も子に受け継がれ、体質や発症リスクに影響 群馬大グループが発表
  • 4
    シャーロット英王女、「カリスマ的な貫禄」を見せつ…
  • 5
    AIがついに人類に「牙をむいた」...中国系組織の「サ…
  • 6
    「リラックス」は体を壊す...ケガを防ぐ「しなやかな…
  • 7
    韓国『日本人無料』の光と影 ── 日韓首脳が「未来志向…
  • 8
    上野公園「トイレ騒動」に見る、日本のトイレが「世…
  • 9
    中国ネトウヨが「盗賊」と呼んだ大英博物館に感謝し…
  • 10
    【総選挙予測:自民は圧勝せず】立憲・公明連合は投…
  • 1
    【クイズ】韓国を抜いて1位に...世界で最も「出生率が低い」のはどこ?
  • 2
    上野公園「トイレ騒動」に見る、日本のトイレが「世界一危険」な理由
  • 3
    世界初で日本独自、南鳥島沖で始まるレアアース泥試掘の重要性 日本発の希少資源採取技術は他にも
  • 4
    【クイズ】世界で最も「レアアースの埋蔵量」が多い…
  • 5
    正気を失った?──トランプ、エプスタイン疑惑につい…
  • 6
    母親が発見した「指先の謎の痣」が、1歳児の命を救っ…
  • 7
    韓国『日本人無料』の光と影 ── 日韓首脳が「未来志向…
  • 8
    「高額すぎる...」ポケモンとレゴのコラボ商品に広が…
  • 9
    中国製防空レーダーは米軍のベネズエラ攻撃に屈した─…
  • 10
    世界最大の埋蔵量でも「儲からない」? 米石油大手が…
  • 1
    【クイズ】世界で最も「レアアースの埋蔵量」が多い国はどこ?【2025年の話題クイズ5選】
  • 2
    90代でも元気な人が「必ず動かしている体の部位」とは何か...血管の名医がたどり着いた長生きの共通点
  • 3
    ウクライナ水中ドローンが、ロシア潜水艦を爆破...「史上初の攻撃成功」の裏に、戦略的な「事前攻撃」
  • 4
    アジアの豊かな国ランキング、日本は6位──IMF予測
  • 5
    中国製防空レーダーは米軍のベネズエラ攻撃に屈した─…
  • 6
    【クイズ】世界で唯一「蚊のいない国」はどこ?【202…
  • 7
    「腸が弱ると全身が乱れる」...消化器専門医がすすめ…
  • 8
    『SHOGUN 将軍』の成功は嬉しいが...岡田准一が目指…
  • 9
    【クイズ】本州で唯一「クマが生息していない県」は…
  • 10
    前進するロシア、忍び寄る限界...勝者に見えるプーチ…
トランプ2.0記事まとめ
Real
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中