最新記事

分離独立

カタルーニャ州、スペインからの分離独立プロセス開始へ

中央政府との衝突は避けられない状態に

2015年11月10日(火)14時02分

11月9日、カタルーニャ自治州議会は、スペインからの分離独立プロセスを開始する決議案を賛成多数で可決した。写真は投票結果を示す画面。バルセロナで9日撮影(2015年 ロイター/Albert Gea)

 スペイン北東部カタルーニャ自治州の州議会は9日、スペインからの分離独立プロセスの開始を宣言する決議を賛成多数で可決した。独立に向けた動きは加速し、スペイン政府とのにらみ合い状態は深まった。

 州議会の過半数により決議された。独立支持派の政党は18カ月以内の完全独立につながることを期待している。

 カタルーニャ地方の分離独立に関する困難な議論は、今年12月20日に予定されているスペインの総選挙の論戦の焦点を、金融危機後の不均衡な経済回復から遠ざけようとしている。

 決議は「カタルーニャ自治州議会は、スペインからの圧倒的で息の長い平和的な分離に向け、この民主的なプロセスを始めるために必要な措置を導入する」としている。

 独立推進派の政党は9月の選挙で、スペインで最も裕福な地域であるカタルーニャの州議会の過半数を制した。

 しかし、スペインの憲法はいかなる地方の独立も認めておらず、ラホイ首相の中道右派政権は何度もカタルーニャ地方の独立運動を一顧だにせず却下してきた。

 ラホイ首相は、政府として、憲法裁判所に対して州議会の決議の「無効」を確認するよう求めて上訴するとし、「多くのスペイン人は、われわれの制度の合法性を認めない(カタルーニャ地方の)試みにうんざりしていると理解している」とした。

 世論調査によると、カタルーニャ地方の分離独立に反対する意見が同地方を除くスペイン国内では多数派だ。

 カタルーニャ独立推進派は、独立問題について中央政府と議論しようとしたが、統一主義を掲げる政党に阻止されたと主張している。

 決議は「特に憲法裁判所による」法的見解について合法的でないとしており、カタルーニャ地方と中央政府の衝突は避けられない状態になった。

 分離独立に関する民意調査のための非公式な投票が1年前に実施され、当時の自治州政府の首相だったマス氏は投票を強行したとして起訴されている。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

グアテマラ刑務所で暴動、刑務官ら一時人質 治安非常

ビジネス

新発10年債利回り2.24%に上昇、27年ぶり高水

ビジネス

25年の中国GDPは5.0%で政府目標達成:識者は

ビジネス

中国GDP伸び率、第4四半期は3年ぶり低水準 通年
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:総力特集 ベネズエラ攻撃
特集:総力特集 ベネズエラ攻撃
2026年1月20日号(1/14発売)

深夜の精密攻撃でマドゥロ大統領拘束に成功したトランプ米大統領の本当の狙いは?

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    【銘柄】「住友金属鉱山」の株価が急上昇...銅の高騰に地政学リスク、その圧倒的な強みとは?
  • 2
    中国のインフラ建設にインドが反発、ヒマラヤ奥地で国境問題が再燃
  • 3
    DNAが「全て」ではなかった...親の「後天的な特徴」も子に受け継がれ、体質や発症リスクに影響 群馬大グループが発表
  • 4
    シャーロット英王女、「カリスマ的な貫禄」を見せつ…
  • 5
    AIがついに人類に「牙をむいた」...中国系組織の「サ…
  • 6
    韓国『日本人無料』の光と影 ── 日韓首脳が「未来志向…
  • 7
    「リラックス」は体を壊す...ケガを防ぐ「しなやかな…
  • 8
    上野公園「トイレ騒動」に見る、日本のトイレが「世…
  • 9
    中国ネトウヨが「盗賊」と呼んだ大英博物館に感謝し…
  • 10
    【総選挙予測:自民は圧勝せず】立憲・公明連合は投…
  • 1
    【クイズ】韓国を抜いて1位に...世界で最も「出生率が低い」のはどこ?
  • 2
    上野公園「トイレ騒動」に見る、日本のトイレが「世界一危険」な理由
  • 3
    世界初で日本独自、南鳥島沖で始まるレアアース泥試掘の重要性 日本発の希少資源採取技術は他にも
  • 4
    【クイズ】世界で最も「レアアースの埋蔵量」が多い…
  • 5
    正気を失った?──トランプ、エプスタイン疑惑につい…
  • 6
    母親が発見した「指先の謎の痣」が、1歳児の命を救っ…
  • 7
    韓国『日本人無料』の光と影 ── 日韓首脳が「未来志向…
  • 8
    「高額すぎる...」ポケモンとレゴのコラボ商品に広が…
  • 9
    中国製防空レーダーは米軍のベネズエラ攻撃に屈した─…
  • 10
    世界最大の埋蔵量でも「儲からない」? 米石油大手が…
  • 1
    【クイズ】世界で最も「レアアースの埋蔵量」が多い国はどこ?【2025年の話題クイズ5選】
  • 2
    90代でも元気な人が「必ず動かしている体の部位」とは何か...血管の名医がたどり着いた長生きの共通点
  • 3
    ウクライナ水中ドローンが、ロシア潜水艦を爆破...「史上初の攻撃成功」の裏に、戦略的な「事前攻撃」
  • 4
    アジアの豊かな国ランキング、日本は6位──IMF予測
  • 5
    中国製防空レーダーは米軍のベネズエラ攻撃に屈した─…
  • 6
    【クイズ】世界で唯一「蚊のいない国」はどこ?【202…
  • 7
    「腸が弱ると全身が乱れる」...消化器専門医がすすめ…
  • 8
    『SHOGUN 将軍』の成功は嬉しいが...岡田准一が目指…
  • 9
    【クイズ】本州で唯一「クマが生息していない県」は…
  • 10
    前進するロシア、忍び寄る限界...勝者に見えるプーチ…
トランプ2.0記事まとめ
Real
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中