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大統領選

フランス新大統領を待ち受ける二重苦

2012年5月7日(月)14時48分
トレーシー・マク二コル

安易なパフォーマンスは命取り

 もっとも、光明が見えないわけではない。フランス政府は12年の財政赤字をGDPの4・5%まで減らすという目標を立てた。ニコラ・サルコジ大統領も、最大野党・社会党のフランソワ・オランド候補も財政赤字の削減を公約している。

 しかし2人とも、フランスの長年の放漫財政と無関係だったわけではない。

 サルコジ政権の5年間は歳出が多かった。そのくせ彼は、社会党のミッテラン政権下で導入された60歳定年制や、オランドが社会党党首だった90年代後半に同党のリオネル・ジョスパン首相の下で導入された週35時間労働制をやり玉に挙げている。

 一方のオランドは、社会党の党首だった08年までの11年間に、党内の左派的な意見を抑え付けることはなかった。今の彼の社会民主主義的な路線とはかなり異なる。

 今回の大統領選では、どの候補も人気取りのための安易な公約やパフォーマンスは控えたほうが得策だ。もし状況が劇的に悪化したら、誰が大統領になっても思い通りの政治を行うことなどできず、当選したことを嘆く羽目になりかねない。

[2012年1月 4日号掲載]

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