最新記事

健康

米軍を蝕むジャンクな生活

脂肪と糖分たっぷりの料理が食べ放題。戦力の低下を招く米軍兵士の呆れた食生活

2011年3月10日(木)12時43分
クリステン・ヒンマン

食は放任 キューバのグアンタナモ米海軍基地で食事を取る兵士(09年1月) Brennan Linsley-Pool/Getty Images

 アメリカ独立戦争が始まってから2年後の1777年、イギリス軍に対抗する大陸軍の軍医総監ベンジャミン・ラッシュは『兵士の健康維持のための手引』を発表した。その中で、「兵士の食生活は野菜を中心とするべきだ」と、ラッシュは説いている。「彼らの職務には、そうした食生活が欠かせない」

 現代人が口にしてもおかしくない画期的な提言だったが、耳を傾ける者は少なかっただろう。当時の兵士は「毎日500グラム〜1キロ程度の肉」を食べるのが当たり前だった。

 それから230年以上が過ぎた今も、肉好きの兵士を抱える米軍は健康的な食生活の実現はおろか、野菜中心の食事を提供することもできないでいる。

 米陸軍は昨年の秋、新兵に基礎訓練を行う国内5カ所の基地で、新たな食事プログラム「アスリート兵士」を開始した。基地内の食堂では炭酸飲料や精製穀物、揚げ物が禁止され、低脂肪牛乳や全粒穀物を提供。ファストフード風の肉料理やケーキも姿を消す一方で、サラダバーに並ぶ野菜の種類が増えている。

 実に立派なプログラムだ。兵士を一種のスポーツ選手と見なし、食生活を管理するのはうなずける話。とはいえこうしたプログラムが必要になること自体が、兵士の食の健康に気を配らない軍の現実を物語っている。...本文続く

──ここから先は3月9日発売の『ニューズウィーク日本版』 2011年3月16日号をご覧ください。
<デジタル版のご購入はこちら
<iPad版、iPhone版のご購入はこちら
<定期購読のお申し込みはこちら
 または書店、駅売店にてお求めください。

■今週のカバー特集「思考力を奪うSNS時代」
──ツイッターにフェースブックに大量のメールなど、殺人的な「情報の洪水」で判断力や決断力が麻痺してしまうメカニズムを徹底解明

他にも
■「世界の首脳を操ったカダフィの謀略」
─アンジェリーナ・ジョリー、ジョニー・デップ『ツーリスト』の爆笑批評
■「豪華スターのトホホな共演」
など、読み逃せない記事満載

<最新号の目次はこちら

[2011年3月16日号掲載]

今、あなたにオススメ

関連ワード

ニュース速報

ワールド

ブルガリア大統領、総選挙実施を発表 組閣行き詰まる

ワールド

プーチン氏がイラン大統領と電話会談、地域の緊張緩和

ビジネス

インド規制当局、取引決済の新方式提案 海外投資家の

ワールド

中国とカナダ、関税引き下げで合意 戦略的協力推進へ
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:総力特集 ベネズエラ攻撃
特集:総力特集 ベネズエラ攻撃
2026年1月20日号(1/14発売)

深夜の精密攻撃でマドゥロ大統領拘束に成功したトランプ米大統領の本当の狙いは?

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    正気を失った?──トランプ、エプスタイン疑惑について野次られ「中指を立てる」!
  • 2
    【クイズ】韓国を抜いて1位に...世界で最も「出生率が低い」のはどこ?
  • 3
    世界初で日本独自、南鳥島沖で始まるレアアース泥試掘の重要性 日本発の希少資源採取技術は他にも
  • 4
    上野公園「トイレ騒動」に見る、日本のトイレが「世…
  • 5
    イランの体制転換は秒読み? イラン国民が「打倒ハ…
  • 6
    韓国『日本人無料』の光と影 ── 日韓首脳が「未来志向…
  • 7
    ピラミッドよりも昔なのに...湖底で見つかった古代の…
  • 8
    世界最大の埋蔵量でも「儲からない」? 米石油大手が…
  • 9
    日中関係悪化は日本の経済、企業にどれほどの影響を…
  • 10
    イランの大規模デモ弾圧を可能にした中国の監視技術─…
  • 1
    【クイズ】世界で最も「レアアースの埋蔵量」が多い国はどこ?【2025年の話題クイズ5選】
  • 2
    中国製防空レーダーは米軍のベネズエラ攻撃に屈した──台湾高官が分析
  • 3
    【クイズ】韓国を抜いて1位に...世界で最も「出生率が低い」のはどこ?
  • 4
    中国が投稿したアメリカをラップで風刺するAI動画を…
  • 5
    【クイズ】世界で唯一「蚊のいない国」はどこ?【202…
  • 6
    Netflix『ストレンジャー・シングス』最終シーズンへ…
  • 7
    正気を失った?──トランプ、エプスタイン疑惑につい…
  • 8
    世界初で日本独自、南鳥島沖で始まるレアアース泥試…
  • 9
    母親が発見した「指先の謎の痣」が、1歳児の命を救っ…
  • 10
    「高額すぎる...」ポケモンとレゴのコラボ商品に広が…
  • 1
    【クイズ】世界で最も「レアアースの埋蔵量」が多い国はどこ?【2025年の話題クイズ5選】
  • 2
    90代でも元気な人が「必ず動かしている体の部位」とは何か...血管の名医がたどり着いた長生きの共通点
  • 3
    ウクライナ水中ドローンが、ロシア潜水艦を爆破...「史上初の攻撃成功」の裏に、戦略的な「事前攻撃」
  • 4
    アジアの豊かな国ランキング、日本は6位──IMF予測
  • 5
    中国製防空レーダーは米軍のベネズエラ攻撃に屈した─…
  • 6
    日本がゲームチェンジャーの高出力レーザー兵器を艦…
  • 7
    【クイズ】世界で唯一「蚊のいない国」はどこ?【202…
  • 8
    「腸が弱ると全身が乱れる」...消化器専門医がすすめ…
  • 9
    『SHOGUN 将軍』の成功は嬉しいが...岡田准一が目指…
  • 10
    【クイズ】本州で唯一「クマが生息していない県」は…
トランプ2.0記事まとめ
Real
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中