サイコパスの顔ほど「魅力的に見える」?...騙されずに「信頼できない人」を見抜く方法
Dangerous Charisma
米アドラー大学のカナダ・バンクーバーキャンパスの心理学者ジェイソン・ウォーカー(Jason Walker)准教授も「人には見た目の魅力と信頼性を結び付けてしまう傾向があり、心理学ではハロー効果(光背効果)と呼ばれている。ダークトライアドの特性とハロー効果が組み合わさると非常に危険だ」と警告する。
「彼らはこの効果を利用し、まるで自分が理想の仲間やリーダーであるかのように見せかける。実際は印象を操作して支配しようとしているだけなのだが」
そうであれば、凶悪な犯罪者に大衆が憧れを抱いてしまうような社会現象も説明がつく。例えば有名なアメリカの連続殺人犯テッド・バンディ(Ted Bundy)やジェフリー・ダーマー(Jeffrey Dahmer)は、共に魅力的でカリスマ的だったとされており、そのせいでなかなか捜査線上に浮かばなかったとも考えられる。
ネットフリックス(Netflix)のサスペンスドラマ『YOU ー君がすべてー(You)』も、見た目と魅力がいかに危険な本性を覆い隠せるかの一例だ。
主人公は穏やかで知的な書店店長だが、実はストーカーで連続殺人犯。その外見と振る舞いに魅力を感じる視聴者も少なくなく、主人公を演じた俳優のペン・バッジリー(Penn Badgley)が「彼は殺人犯ということを忘れないで」と何度も念を押したぐらいだ。