最新記事

宇宙

ヴァージン、ブランソン搭乗の宇宙船の飛行成功 アマゾン・ベゾスよりひと足早く

2021年7月12日(月)08時09分
新型有人宇宙船「スペースシップ2」の試験飛行に搭乗したヴァージン・グループ創業者で富豪のリチャード・ブランソン氏

英宇宙旅行会社ヴァージンギャラクティックが実施した新型有人宇宙船「スペースシップ2」の試験飛行が成功し、ヴァージン・グループ創業者で富豪のリチャード・ブランソン氏(写真)が自ら搭乗員の1人として初めての宇宙空間と無重力などを体験した。提供動画より(2021年 ロイター/Virgin Galactic)

英宇宙旅行会社ヴァージンギャラクティックが11日に実施した新型有人宇宙船「スペースシップ2」の試験飛行が成功し、ヴァージン・グループ創業者で富豪のリチャード・ブランソン氏(70)が自ら搭乗員の1人として初めての宇宙空間と無重力などを体験した。

スペースシップ2にはブランソン氏ら6人が乗り込み、ニューメキシコ州の宇宙港から母船の航空機とともに離陸。高度約14キロメートルに達したところで母船から切り離され、ロケットエンジンに点火、高度86キロメートル前後の宇宙空間まで急上昇した後、無事帰還を果たした。

ブランソン氏は宇宙からの動画で「私はかつて星を見上げて夢見る子どもだった。今は宇宙船から美しい地球を見下ろす大人だ」と感慨深げにコメント。また飛行を終えた直後は、孫を抱きながら喜びを隠しきれない様子で「われわれは全ての人にとって宇宙をより身近に感じてもらえる段階に達した。ようこそ新たな宇宙の時代へ」と語った。

ヴァージンギャラクティックは来年、商業宇宙旅行事業を開始する予定。これに先立ち、数カ月中に少なくともあと2回試験を行うことを計画しているという。

無重力や超音速、地球を上から見るといった経験できる宇宙旅行の料金は1人当たりおよそ25万ドルと高額だが、富裕層の数百人が既に予約を入れている。UBSの見積もりでは、宇宙旅行市場は2030年までに年間30億ドル規模に拡大する可能性がある。

鍵を握るのは安全性で、ヴァージンギャラクティックの以前の試作ロケットは14年の飛行で墜落事故を起こしている。

やはり自身が設立した企業のロケットで宇宙空間一番乗りを目指していたアマゾン・ドット・コム創業者のジェフ・ベゾス氏はインスタグラムで、ヴァージンの飛行試験成功について「おめでとう」と祝福するとともに、「私も仲間に入りたくて、もう待ち切れない」と述べた。



[ロイター]


トムソンロイター・ジャパン

Copyright (C) 2021トムソンロイター・ジャパン(株)記事の無断転用を禁じます
今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

OPEC、3月石油生産がコロナ禍以来の低水準 海峡

ビジネス

米ナイキ、12─2月決算は予想上回る 業績回復には

ワールド

トランプ氏、ロサンゼルスに「強硬姿勢」 サッカーW

ワールド

米税関当局、違法関税還付システムの大半完成 還付に
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:日本企業に迫る サステナビリティ新基準
特集:日本企業に迫る サステナビリティ新基準
2026年4月 7日号(3/31発売)

国際基準の情報開示や多様な認証制度──本当の「持続可能性」が問われる時代へ

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    「根底にあるのは怒り」...日本の「3Dプリンター住宅」企業が救う、ウクライナの未来
  • 2
    攻撃開始日も知っていた?──イラン戦争を巡る巨額取引、インサイダー疑惑が市場に波紋
  • 3
    なぜイスラエルは対イラン戦争を支持するのか...「イラン恐怖」の正体
  • 4
    初の女性カンタベリー大主教が就任...ウィリアム皇太…
  • 5
    年金は何歳からもらうのが得? 男女で違う「最適な受…
  • 6
    中国がイラン戦争最大の被害者? 習近平の誤った経…
  • 7
    ロシア経済を支える重要な港、ウクライナのものと思…
  • 8
    韓国・週4.5日労働制が問いかけるもの ──「月曜病」解…
  • 9
    アリサ・リュウの自由、アイリーン・グーの重圧
  • 10
    北京に代わる新都市構想は絵に描いた餅のまま...大幅…
  • 1
    「根底にあるのは怒り」...日本の「3Dプリンター住宅」企業が救う、ウクライナの未来
  • 2
    ヘンリー・メーガン夫妻の豪州訪問に3万6000人超の反対署名...「歓迎してない」の声広がる
  • 3
    「水に流す」日本と「記憶する」韓国...気候と地理が育んだ「国民意識の違い」とは?
  • 4
    記憶を定着させるのに年齢は関係ない...記憶の定着度…
  • 5
    ロシア経済を支える重要な港、ウクライナのものと思…
  • 6
    中国最大の海運会社COSCOがペルシャ湾輸送を再開──緊…
  • 7
    映画『8番出口』はアメリカでどう受け止められた?..…
  • 8
    作者が「投げ出した」? 『チェンソーマン』の最終…
  • 9
    攻撃開始日も知っていた?──イラン戦争を巡る巨額取引…
  • 10
    オランウータンに「15分間ロックオン」された女性のS…
  • 1
    温暖化で増えた? サンマやサケ減少の裏で激増する「安価で栄養価の高い魚」の正体
  • 2
    ロシア政府、痛恨のミス...プーチンの「健康不安説」を裏付けるような動画を公式に投稿してしまう
  • 3
    メーガン妃、娘リリベット王女との新ショット公開...撮影はパパ
  • 4
    「根底にあるのは怒り」...日本の「3Dプリンター住宅…
  • 5
    「ノーと言えるスペイン」の背景に国防意識...次期ス…
  • 6
    キャサリン皇太子妃、ナイジェリア大統領夫妻出迎え…
  • 7
    数時間以内に死に至ることも...若者の間で集団感染が…
  • 8
    「日本より、自分の国(フランス)を心配すれば?」…
  • 9
    日本の若者「韓国就職」憧れと現実のギャップ ── ビ…
  • 10
    米軍も防ぎきれないイランのドローン攻撃──イラン製…
トランプ2.0記事まとめ
Real
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中