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親ガチャ

親ガチャの正体は家庭環境より「遺伝」... 行動遺伝学が示す衝撃の事実

2025年11月21日(金)11時48分
橘玲(作家)、樺山美夏(ライター)*PRESIDENT Onlineからの転載

自分が幸福ならそれが最強

【AI】キミの場合、母子家庭ではあってもポジティブな母親の遺伝子を受け継いだおかげで、幸福度が高くなったんじゃろう。

【Dさん】幸せのハードルが低いんですよね。美味しいものを食べるたびに「幸せ!」と思うし、本や映画や音楽に感動するたびに「生きててよかった!」と思うから。

【AI】いいことじゃ。しかし、目の前の幸福(楽しみ)と将来の幸福(富や成功)の両立は難しい。成功とは多くの場合、短期的な快楽を我慢して自己投資したり、実績をつくったりして、長期的な利益を最大化することだから。優れた人に刺激を受けながらつき合ったほうが、成功はしやすいぞ。

【Dさん】私の場合、成功したいというより、生活を楽しみたいって感じかな。もちろん、それだけ収入も必要だけど、家族との時間を大事にしたいから。

【AI】自分が幸福ならそれが最強じゃ。他人がとやかくいう筋合いはないから、そのまま楽しく生きていくのが一番じゃ。


[解説]親ガチャの正体は家庭環境より「遺伝」

「親ガチャ」は、どんな家庭に生まれたかで人生が左右されることで、どちらかというと悪い意味で使われるケースが多い。さらに子どもは、親から家庭環境だけでなく、遺伝子も受け継いでいる。

行動遺伝学では、人の知能、性格、運にいたるまで「遺伝」の影響の大きさが明らかになっているため、親ガチャは「遺伝ガチャ」でもあると言える。

環境や遺伝が、人生の幸福度にどう影響するのか知るためには、幸福を定義する必要がある。しかし、幸福の定義は千差万別で、哲学、心理学、宗教学などの膨大な議論もあり結論はない。そこで、ここでは、脳科学・遺伝学のエビデンスにもとづく有力な2つの説で幸福を定義しよう。


①幸福度はひとりひとり異なり、ほとんど遺伝と幼少期の環境で決まっている。

②よいことがあれば短期的に幸福度は上がり、悲しいことがあれば幸福度は下がるが、長期的には生まれもった幸福度に収斂(しゅうれん)していく。

これは、「親ガチャによって幸福度が高い人と低い人がいる」ということで、幸福度の基本的な水準は大人になってからもほとんど変わらないと言える。

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