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マイクロプラスチックが腸内環境に「予想外の影響」を与えていた...「1週間の摂取量は、クレカ1枚分」【最新研究】

Microplastics Are Changing Your Insides in Unexpected Ways

2025年10月13日(月)10時00分
ジャスミン・ローズ

「本研究で、消費者が気づかぬうちに接触する破砕プラスチックが、健康に潜在的なリスクをもたらす可能性が示されました」

また今回の発見は、マイクロプラスチック曝露のような環境要因が腸内の微生物組成を変化させる可能性を示すとともに、うつ病や大腸がんの診断件数が過去数十年で増加している背景には、そうした環境要因が関与しているのではないかという疑問を投げかけるものだと、パッハー=ドイチェ研究員は述べる。


今後の医療への影響

プラスチックとマイクロプラスチックは日常生活にあまりに広く浸透しているため、完全に排除することはできないとした上で、他の環境リスクと同様に、潜在的な危険性を認識し、公衆衛生を守る行動が求められていると、パッハー=ドイチェ研究員は語る。

アリゾナ州立大学のハルデン教授も、次のように述べる。

「ヒトのマイクロプラスチック曝露と、それに対する規制がほぼ皆無である現状は非常に懸念されます。(...)継続的な曝露が無害だと考えるエビデンスはなく、異物を継続的に体内に取り込むことは、なんらかの健康リスクにつながると考えるべきです」

また、今回の研究結果は、将来的な医療分野にも重要な示唆を与える可能性がある。

「腸内細菌叢(マイクロバイオーム)は身体的・精神的健康の多くを調整しており、その変化は病気の予防、診断、パーソナライズ(個別化)医療など治療の在り方にも影響しうるものです。(...)ただしその前に、まずは生物学的影響の解明と、最も影響を受けやすく、リスクの高い層の特定が急務です」(パッハー=ドイチェ研究員)

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