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ウォーキングだけでは「寝たきり」は防げない──自宅で簡単にできる3つのリハビリ法

2025年7月29日(火)10時25分
上村理絵(理学療法士)*PRESIDENT Onlineからの転載

寝たきり防止になる3つのリハビリ

前置きが長くなりましたが、ウォーキングで鍛えられるのは遅筋繊維です。

さて、ベッドから起き上がるときの動作を思い出してください。一瞬で体を起こすには、瞬発的な動きが必要になります。だから、ウォーキングでは、寝たきりは予防できないのです。


また、年齢を重ねるとともにより落ちやすくなるのは速筋繊維といわれています。「肉体的な老化」を予防するという観点からすれば、ウォーキング以外の運動が必要なのは明らかです。

では、「肉体的な老化」を予防するには、どこをどう鍛えればいいのか。それを効果的に行うことを目的にしたのが、私たちの行っているリハビリです。今回、その中から、家で1人でもできる寝たきり予防に役立つリハビリを3つ紹介しますので、ぜひ参考にしてみてください。

皆さん想像してみてください。ベッドから起き上がるとき、寝返りをうつように、体を横に向けて、そこから頭を起こして、起き上がります。ですので、首、背中、お腹、そして、お尻の筋肉の衰えを予防することが大切です。具体的には図表1、2、3の3つです。

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寝たきり防止用リハビリ➀ 「頭起こし」(出所=『こうして、人は老いていく 衰えていく体との上手なつきあい方』)

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寝たきり防止用リハビリ② 「ねじり腹筋」(出所=『こうして、人は老いていく 衰えていく体との上手なつきあい方』)

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寝たきり防止用リハビリ③ 「お尻上げ」(出所=『こうして、人は老いていく 衰えていく体との上手なつきあい方』)

「自立している」という感覚が重要

リハビリで「肉体的な老化」を解消することは、「精神的な老化」の改善にもつながります。「肉体的な老化」は「精神的な老化」を進ませ、「自信の枯渇」を生み出す1つの要因です。

つまり、自分の思い通りに動けなくなったのがきっかけで自信が減っていき、その影響で自己肯定感が低くなったのなら、自分の思い通りに動けるようになれば、人としての自信をもう一度取り戻せます。

ここで注意してほしいのは、「自分の思い通りに動けるようになる」ということが、ケガや病気する以前とまったく同じレベルまで身体機能を改善するという意味に限らないということです。

いきたいときに、自分でいきたいところに移動できる。食べたいときに、人の助けを借りずに食べられる。ものを使いたいときに、多少時間がかかっても、必要なものを自分で手に取れる。

たとえ、体のどこかが十分に動かなくても、体のほかの部位や福祉用具などを使うことで、自ら選択して行動することが可能になるケースは少なくありません。

そして、自ら選択して行動できる、言い換えれば、自立しているという実感が抱ける場合には、人は尊厳を保つことができ、自信を持って生きられるのです。

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