最新記事
ヘルス

細胞にストレスとなる「毒」が健康に役立つ? 老化原因物質を無毒化し優れた抗酸化作用をもつ植物成分とは

2023年6月9日(金)16時45分
マックス・ルガヴェア(健康・科学専門ジャーナリスト)、ポール・グレワル(内科医) *PRESIDENT Onlineからの転載
若い女性

健康にいい優れた抗酸化作用を発揮する植物成分を含む食品とは? metamorworks - shutterstock


健康にいいと言われる食品は、なぜ、そのような効果を発揮するのか。健康・科学専門ジャーナリストであるマックス・ルガヴェア氏と医師のポール・グレワル氏は「健康にいいと言われている食品も有害な化学物質を含み、細胞レベルで見るとストレスフルであることがわかっている。しかし、このことが細胞に対してストレスを解毒し、抵抗力を高める役割を発揮し、さまざまな健康効果をもたらすと考えられている」という――。

※本稿は、マックス・ルガヴェア、ポール・グレワル『脳が強くなる食事 GENIUS FOODS』(かんき出版)の一部を再編集したものです。

「一時的なストレス」は細胞を活性化する

時を戻して、子どもの頃に発揮していた回復力を取り戻せるとしたら?

私は、できるかもしれないと思っている。長らく一般常識や医学書が危険視してきたもの――つまりストレスを利用して、停滞に対抗するのだ。

さて、あなたが面食らうあまり、もうついていけないと言いだす前に、説明させてほしい。

ストレスには2種類ある。1つは慢性的なストレスだ。これは、たとえば仕事の問題、人間関係の悪化、長引く経済的困窮、そして私の友人でフィットネス作家、そして類いまれなるアスリートでもあるマーク・シソンが言うところの「常習的な有酸素運動」などで生じるストレスだ。この種のストレスは、エントロピーと衰退を加速させる。つまりコルチゾール値の上昇が長引き、結果的に筋力が奪われ、体脂肪がお腹に再分配され、脳の大切な部位が萎縮し、果ては老化が加速する。

もう1つのストレスは、一時的な(短期間の)ストレスだ。これはストレスの意味合いがまったく違う。このストレスはエントロピーと闘うための、とびきり威力のある武器になるかもしれない。このタイプのストレスには、たくさんの形がある。たとえば楽器を練習するとき、難易度の高いリアルなゲームをプレイするとき、難しい講義をじっと座って聴講しているときなどの、忍耐力を要する精神的ストレスかもしれない。または運動や短期的なファスティング、過酷な気温、ある種の「ストレスフル」な食べ物による肉体的ストレスかもしれない。

私のお気に入りの言葉の1つに「ホルミシス」がある。これは短期的なストレス、たとえば激しいトレーニングをしたり、サウナでいい汗を流したり、一時的にカロリー制限(断続的なファスティング)をしたりすることで細胞が活性化し、それが長期的な健康を促すメカニズムだ。大きなストレスにどっと襲われたらダメージをこうむりかねないが、小さなストレスの場合は、細胞がそれに適応して強くなる。

では、このホルミシスの力をどうやって活用すれば認知能力が最大化し、強く長く生きられるのかを探っていこう。

事件
ニューズウィーク日本版メンバーシップ登録
あわせて読みたい
ニュース速報

ワールド

中国最高裁、カナダ人男性の死刑判決覆す カーニー首

ワールド

トランプ氏の薬品割引サイト、開始時点で肥満治療薬以

ビジネス

訂正(発表者側の訂正)-為替市場で一方向な動き、今

ワールド

インド・マレーシア首脳会談、貿易拡大や協力強化を再
あわせて読みたい
MAGAZINE
特集:トランプの帝国
特集:トランプの帝国
2026年2月10日号(2/ 3発売)

南北アメリカの完全支配を狙うトランプの戦略は中国を利し、世界の経済勢力図を完全に塗り替える

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    イースター島の先住民から資源を略奪、島を「生きた実験室」に...抗生物質の「不都合」な真実とは
  • 2
    台湾発言、総選挙...高市首相は「イキリ」の連続で日本をどうしたいのか
  • 3
    がんの約4割は、日々の取り組みで「予防可能」...予防のために、絶対にしてはいけないこととは?
  • 4
    ビジネスクラスの乗客が「あり得ないマナー違反」...…
  • 5
    韓国映画『しあわせな選択』 ニューズウィーク日本…
  • 6
    背中を制する者が身体を制する...関節と腱を壊さない…
  • 7
    飛行機内で隣の客が「最悪」のマナー違反、「体を密…
  • 8
    「右足全体が食われた」...突如ビーチに現れたサメが…
  • 9
    心停止の8割は自宅で起きている──ドラマが広める危険…
  • 10
    米戦闘機、空母エイブラハム・リンカーンに接近した…
  • 1
    高市積極財政にアメリカが慌てる理由
  • 2
    イースター島の先住民から資源を略奪、島を「生きた実験室」に...抗生物質の「不都合」な真実とは
  • 3
    がんの約4割は、日々の取り組みで「予防可能」...予防のために、絶対にしてはいけないこととは?
  • 4
    致死率は最大75%のニパウイルスが、世界規模で感染…
  • 5
    米戦闘機、空母エイブラハム・リンカーンに接近した…
  • 6
    「出禁」も覚悟? ディズニーランドで緊急停止した乗…
  • 7
    グラフが示す「米国人のトランプ離れ」の実態...最新…
  • 8
    台湾発言、総選挙...高市首相は「イキリ」の連続で日…
  • 9
    高市首相の発言は正しかった...「対中圧力」と「揺れ…
  • 10
    エヌビディア「一強時代」がついに終焉?割って入っ…
  • 1
    【クイズ】致死率50~75%...インドで感染拡大「ニパウイルス」の感染源となる動物は?
  • 2
    高市積極財政にアメリカが慌てる理由
  • 3
    セーターが消えた冬 ── 暖かさの主戦場が「インナー」と「フリース」に移った日
  • 4
    【クイズ】世界で最も「レアアースの埋蔵量」が多い…
  • 5
    海上自衛隊が水中無人機(UUV)を導入 中国の海軍拡…
  • 6
    イースター島の先住民から資源を略奪、島を「生きた…
  • 7
    防衛省が「新SSM」の映像を公開、ノルウェー・コング…
  • 8
    中国で大規模な金鉱脈の発見が相次ぐ...埋蔵量は世界…
  • 9
    中国製防空レーダーは米軍のベネズエラ攻撃に屈した─…
  • 10
    【クイズ】韓国を抜いて1位に...世界で最も「出生率…
トランプ2.0記事まとめ
Real
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中