最新記事

自己啓発

卵を割らずに3階から落とす方法は? 「問題解決力」が隠されたひろゆきの解答

2022年12月11日(日)11時45分
ひろゆき(2ちゃんねる創設者) *PRESIDENT Onlineからの転載

反則ワザにもNGはある

こうした正解のないところから正解っぽいものを見つけ出す能力を競うコンテストがあるのを、みなさんご存じでしょうか。

それは「エッグ・ドロップ・コンテスト」という競技で、高いところから生卵を割らずに落とす装置をつくる実験コンテストです。

90年代半ば頃からアメリカの大学などで開催されるようになって、近年は日本の中学や高校でも行なわれています。

細かなルールは大会によって違うのですが、だいたい以下のようなかたちです。

・校舎の3階(高さ10メートル)から卵を落とす
・紙とセロハンテープは使ってもOK
・卵が割れたら失格(ヒビが入っても失格)

限られた道具を使って卵が割れない装置をつくるのですが、考え方としては「落下時の衝撃を吸収する」か「落下速度を抑える」の2つになります。なので、ほとんどの人は「衝撃を吸収するクッション型」か「落下速度を抑えるパラシュート型」のどちらかの装置をつくります。

でも、僕ならまったく別の方法を考えます。

まず紙を細長く切って、それを全部セロテープでくっつけて長いひもをつくる。そして、そのひもを卵にぐるぐる巻きにして、上からそのひもを降ろして着地させる。

どうでしょう?

ずるい方法だと思いますか?

「ひもで降ろす」という方法が「落とす」に含まれるかどうかは議論になりそうですが、ルールには反していません。

「ひろゆき流 ずるい問題解決の技術」このように、ルールのスキをついて、反則ワザかもしれないけれど間違いではない方法を考えるのが、僕はけっこう好きです。もちろん法に触れる方法はダメなのですが、問題が解決できるのであれば、「ずるいと思われるかな」といった他人への感情は考慮する必要はないと思います。

ただし、反則ワザにもNGはあります。

それは被害者がいる場合です。

エッグ・ドロップ・コンテストの場合、先ほどのずるい手を使っても、誰にも被害はおよばないので問題はないと思うのですが、物理的な被害が発生する場合は、別の解決策を探したほうがいいでしょう。

ひろゆき

2ちゃんねる創設者
東京都北区赤羽出身。1999年、インターネットの匿名掲示板「2 ちゃんねる」を開設。2015年に英語圏最大の匿名掲示板「4chan」の管理人に。YouTubeチャンネルの登録者数は155万人。著書に『ひろゆき流 ずるい問題解決の技術』(プレジデント社)、『なまけもの時間術』(学研プラス)などがある。


※当記事は「PRESIDENT Online」からの転載記事です。元記事はこちら
presidentonline.jpg




今、あなたにオススメ

関連ワード

ニュース速報

ワールド

サウジ皇太子と米大統領補佐官、二国間協定やガザ問題

ワールド

ジョージア「スパイ法案」、大統領が拒否権発動

ビジネス

必要なら利上げも、インフレは今年改善なく=ボウマン

ワールド

台湾の頼次期総統、20日の就任式で中国との「現状維
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:インドのヒント
特集:インドのヒント
2024年5月21日号(5/14発売)

矛盾だらけの人口超大国インド。読み解くカギはモディ首相の言葉にあり

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1

    EVが売れると自転車が爆発する...EV大国の中国で次々に明らかになる落とし穴

  • 2

    「EVは自動車保険入れません」...中国EVいよいよヤバいのか!?

  • 3

    SNSで動画が大ヒットした「雨の中でバレエを踊るナイジェリアの少年」...経験した偏見と苦難、そして現在の夢

  • 4

    「まるでロイヤルツアー」...メーガン妃とヘンリー王…

  • 5

    時速160キロで走行...制御失ったテスラが宙を舞い、4…

  • 6

    チャールズ英国王、自身の「不気味」な肖像画を見た…

  • 7

    日本とはどこが違う? 韓国ドラマのオリジナルサウン…

  • 8

    エジプトのギザ大ピラミッド近郊の地下に「謎めいた…

  • 9

    英供与車両から巨大な黒煙...ロシアのドローンが「貴…

  • 10

    立ち上る火柱、転がる犠牲者、ロシアの軍用車両10両…

  • 1

    EVが売れると自転車が爆発する...EV大国の中国で次々に明らかになる落とし穴

  • 2

    やっと撃墜できたドローンが、仲間の兵士に直撃する悲劇の動画...ロシア軍内で高まる「ショットガン寄越せ」の声

  • 3

    立ち上る火柱、転がる犠牲者、ロシアの軍用車両10両を一度に焼き尽くす動画をウクライナ軍が投稿

  • 4

    原因は「若者の困窮」ではない? 急速に進む韓国少…

  • 5

    新宿タワマン刺殺、和久井学容疑者に「同情」などで…

  • 6

    エジプトのギザ大ピラミッド近郊の地下に「謎めいた…

  • 7

    北米で素数ゼミが1803年以来の同時大発生、騒音もダ…

  • 8

    「EVは自動車保険入れません」...中国EVいよいよヤバ…

  • 9

    プーチン5期目はデフォルト前夜?......ロシアの歴史…

  • 10

    常圧で、種結晶を使わず、短時間で作りだせる...韓国…

  • 1

    ロシア「BUK-M1」が1発も撃てずに吹き飛ぶ瞬間...ミサイル発射寸前の「砲撃成功」動画をウクライナが公開

  • 2

    「おやつの代わりにナッツ」でむしろ太る...医学博士が教えるスナック菓子を控えるよりも美容と健康に大事なこと

  • 3

    EVが売れると自転車が爆発する...EV大国の中国で次々に明らかになる落とし穴

  • 4

    新宿タワマン刺殺、和久井学容疑者に「同情」などで…

  • 5

    やっと撃墜できたドローンが、仲間の兵士に直撃する…

  • 6

    立ち上る火柱、転がる犠牲者、ロシアの軍用車両10両…

  • 7

    世界3位の経済大国にはなれない?インドが「過大評価…

  • 8

    一瞬の閃光と爆音...ウクライナ戦闘機、ロシア軍ドロ…

  • 9

    タトゥーだけではなかった...バイキングが行っていた…

  • 10

    ヨルダン・ラジワ皇太子妃のマタニティ姿「デニム生地…

日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中