映画『8番出口』はアメリカでどう受け止められた?...「単なるホラー作品とは違う」「あの大作も顔負け」
‘Exit 8’ Adapts The Video Game With Pragmatic Sincerity – Movie Review
これに対しゲーム版では、異変を見つけるたびに思わず鳥肌が立つ感覚があった。映画では多くの異変がやや淡々と提示されるため、インパクトという点ではやや弱く感じられる部分もある。
ただし、登場人物たちが異変を探していく過程そのものは魅力的で、どこかツイッチ(Twitch)でゲーム配信を見ているような感覚を思い起こさせる。
物語はときに予想外の方向へ展開するものの、設定の核となる魅力を見失うことはなく、最後まで謎と不穏な緊張感を維持している。
結末の詳細には触れないが、原作ゲームが曖昧で余韻を残す終わり方だったのに対し、映画はより納得感のある結末に仕上がっており、メッセージもどこか前向きだ。
ストレートなホラー作品とはやや異なるが、終盤で安易なジャンプスケアに頼らない点も含め、第3幕は本作を一般的なブラムハウス作品的な作りから一段階引き上げている(もちろん、それらの作品自体に問題があるわけではないが)。
総じて、映画『8番出口』は、原作を無理に改変することなく映画として成立させた点で成功している。設定の核はそのままに、映画というメディアに適した要素を加えることで、独自の体験を可能にした。
原作ほどの直接的な恐怖はないが、それは無理にゲーム特有の没入感を再現しようとすることを避けた結果とも言える。むしろ本作は、映画としての形で体験を翻訳しつつ、すべてのプレイヤーが一度は抱いた疑問――「あれは一体何だったのか」――に対する1つの答えを提示している。
映画『8番出口』はアメリカでは今年4月10日公開予定だ。
ザック・ウォイナー(Zak Wojnar)
アメリカ・ニューヨーク在住のライター。映画やビデオゲーム、テレビなどのポップカルチャーを主な専門分野としている。
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