『ジョン・ウィック』はただのアクション映画ではない...これぞ究極のコメディー映画だ!
John Wick, Comic Hero!
お決まりの展開が大切
『バレリーナ』でも、その点は変わらないどころか強化されている。イヴが別の登場人物をテレビのリモコンで容赦なく殴る場面では、後ろに置かれたテレビの画面が、キートンの映画や三ばか大将のコメディー、そしてやはりコメディー映画の『フライングハイ』(アクション映画の『スカイ・ハイ』ではない)へと次々と切り替わる。
『ジョン・ウィック』シリーズが究極のコメディーだという事実は、アクション映画としての素晴らしさの理由にもなっている。普通なら「やりすぎ」を恐れて二の足を踏むところ、『ジョン・ウィック』では、むちゃくちゃなことでもとことんやってしまうからだ。イヴは小さなアイスリンクで、次々に襲ってくる敵をスケート靴のブレードを武器に返り討ちにする。
物語世界を構築してある種のリアリティーをつくり出そうとする際も、描写は薄っぺらい。ここにもコメディーの要素がある。「主席連合」が実際にどう機能しているかなんてどうでもいいのは製作側も承知の上だ。それより大事なのは「コンチネンタル(ホテル)の中で仕事はご法度だ」というせりふが必ず登場するということなのだ。
ウィンストンはラテン語のせりふを口にしながらマティーニをちびちびと飲むし、ストリートミュージシャンは隠し持っていた拳銃をバイオリンから取り出そうとする。そしてウィックはほんの15秒で10人以上の敵を倒し、「ああ」とか「そうだな」といういつものせりふを口にする。こうしたお決まりの展開こそが大切で、笑いを呼ぶのだ。
FROM THE WORLD OF JOHN WICK: BALLERINA
『バレリーナ:The World of John Wick』
監督/レン・ワイズマン
主演/アナ・デ・アルマス、キアヌ・リーブス
日本公開は8月22日
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2026年4月14号(4月7日発売)は「トランプの大誤算」特集。国民向け演説は「フェイク」の繰り返し。泥沼化するイラン攻撃の出口は見えない
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