「セックスと恋愛を素直に見つめた」...米ロック界を席巻する性的マイノリティ歌手のラブソング
‘It’s Just Straight–Up How I Felt’

ダッカスは、自分の知名度が上がったのはボーイジーニアスのおかげだと理解している SHERVIN LAINEZ
<クィアを公言するルーシー・ダッカスの新アルバムのテーマは、オープンな態度で見つめたセックス、愛、人間関係。彼女がアルバムに込めた思いとは?>
米インディーロック界のスーパーグループと呼ばれたボーイジーニアスが、初のアルバム『ザ・レコード』を発表したのは2023年のこと。メンバーのルーシー・ダッカスはこのとき既にソングライターとして成功していた。
『ザ・レコード』で、ボーイジーニアスはたちまちスターになった。このクィア女性3人組は名だたる会場で大観衆を前に演奏し、グラミー賞も3部門で受賞。テイラー・スウィフトをはじめ、あちこちから押し寄せた圧倒的な好評はメンバーのジュリアン・ベイカーとフィービー・ブリジャーズ、ダッカスにとって全く予想外だった。
「制作中から、いいアルバムだと思っていた」と、ダッカスは本誌に語る。「『最高。絶対に気に入ってもらえる』と感じていたけど、あそこまでとは......。私たちが、影響力を欲しがるタイプじゃない証拠かもしれない。これまでにどんなオファーを断ったか、聞いたら驚くと思う」
アルバム1枚を出した後、ボーイジーニアスは活動休止に入ったが、ダッカスがさらに人気になるのは間違いない。3月下旬に発表した4作目のソロアルバム『フォーエバー・イズ・ア・フィーリング』は今年最もリリースが待ち望まれていた作品の1つだ。