最新記事
お笑い

「テレビから消えた芸人」ウーマン村本がパックンに語った「NYでの芸人生活」...政治ネタで「めっちゃウケた」?

Daisuke Muramoto

2024年9月19日(木)15時55分
大橋希(本誌記者)
ウーマンラッシュアワー村本大輔とパックン

まるでコンビのように息の合った対談をしたパックン(左)と村本 TORU YAGUCHI FOR NEWSWEEK JAPAN(2)

<アメリカに渡り、出場料を払ってバーやクラブでネタを披露する「修行の日々」を送る村本大輔。ネタはチャットGPTを使って準備?──(「村本大輔×パックン」対談)>

村本大輔と中川パラダイスが2008年に結成、13年にNHK上方漫才コンテストと年末のお笑い番組『THE MANZAI』で優勝し、人気芸人となったウーマンラッシュアワー。しかし村本の政治に関する発言やネタがたびたび炎上し、21年には「テレビから消えた芸人」に──。

その後、村本は1人で活動を始め、風刺を織り交ぜたスタンダップコメディーに挑戦すべくアメリカ行きを宣言。現在はニューヨークで暮らし、バーやクラブでネタを披露する「修行の日々」を送る(コンビでの活動は休止中)。


そんな彼に密着したドキュメンタリー映画『アイアム・ア・コメディアン』(日向史有監督)が7月初旬に公開された。それに合わせて一時帰国した村本と、かつてアメリカから日本に来て漫才に挑んだパックンが、異国での挑戦や米コメディー事情について語り合った。

◇ ◇ ◇


パックン 2月末に本格的に渡米して、今はどんな状況?

村本大輔 ニューヨークで毎日、いろいろなオープンマイクに出ている。チャットGPTを使ってネタを準備して。(舞台で)ネタを忘れたら、メモを読んだりしているけど。

パックン 読者のために解説すると、オープンマイクとは入場料を払えば誰でも挑戦できるスタンダップのステージ。

村本 本当にいっちばん下の、駆け出しの芸人の子たちと一緒に出てんのよ。

パックン でも、それが世界への挑戦でしょ。まさにアメリカンスタイル。コメディアンはみんなオープンマイクを通過する。

村本 オープンマイクの呪縛霊がいるんですよ。オープンマイク一筋30年のおじいさんとか。あれを見ると、自分も予備軍かなと思ってめっちゃ怖くなる。

パックン なぜ日本で実績も知名度もあるのに、アメリカで挑戦しようと思ったの?

村本 テレビで風刺ネタをしたとき、SNSでアメリカ人から「ジョージ・カーリンを思い出した」って言われた。誰かと思っていたら、ちょうどその頃、秋元康さんっていう日本のロリコン文化の生みの親から......。

パックン いや、生みの親じゃないよ。昔からあったから。

村本 じゃあ義父。その秋元さんからジョージ・カーリンの話を聞いた。それでネットフリックスなんかを見て調べて、「あれ? コメディーにオピニオンを持ち込んでいるコメディアンか?」と知った。

パックン 社会風刺ね。

村本 社会風刺や、私はこう思うといったことね。日本の漫才は意見というより、何かを演じるスタイルだけど......。それがきっかけで、アメリカに行ってみたいと思った。

あわせて読みたい
ニュース速報

ビジネス

25・26年度の成長率見通し下方修正、通商政策の不

ビジネス

午前のドルは143円半ばに上昇、日銀が金融政策の現

ワールド

米地裁、法廷侮辱罪でアップルの捜査要請 決済巡る命

ビジネス

三井物産、26年3月期は14%減益見込む 市場予想
あわせて読みたい
MAGAZINE
特集:英語で学ぶ 国際ニュース超入門
特集:英語で学ぶ 国際ニュース超入門
2025年5月 6日/2025年5月13日号(4/30発売)

「ゼロから分かる」各国・地域情勢の超解説と時事英語

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    マリフアナを合法化した末路とは? 「バラ色の未来が来るはずだったのに...」
  • 2
    タイタニック生存者が残した「不気味な手紙」...何が書かれていた?
  • 3
    日本の未婚男性の「不幸感」は他国と比べて特異的に高く、女性では反対に既婚の方が高い
  • 4
    ポンペイ遺跡で見つかった「浴場」には、テルマエ・…
  • 5
    中国で「ネズミ人間」が増殖中...その驚きの正体とは…
  • 6
    日本旅行が世界を魅了する本当の理由は「円安」では…
  • 7
    インド北部の「虐殺」が全面「核戦争」に発展するか…
  • 8
    クルミで「大腸がんリスク」が大幅に下がる可能性...…
  • 9
    日本史上初めての中国人の大量移住が始まる
  • 10
    中居正広事件は「ポジティブ」な空気が生んだ...誰も…
  • 1
    日本史上初めての中国人の大量移住が始まる
  • 2
    日本旅行が世界を魅了する本当の理由は「円安」ではない
  • 3
    MRI検査で体内に「有害金属」が残留する可能性【最新研究】
  • 4
    中国で「ネズミ人間」が増殖中...その驚きの正体とは…
  • 5
    ロシア国内エラブガの軍事工場にウクライナが「ドロ…
  • 6
    パニック発作の原因の多くは「ガス」だった...「ビタ…
  • 7
    使うほど脱炭素に貢献?...日建ハウジングシステムが…
  • 8
    私の「舌」を見た医師は、すぐ「癌」を疑った...「口…
  • 9
    健康寿命は延ばせる...認知症「14のリスク要因」とは…
  • 10
    ポンペイ遺跡で見つかった「浴場」には、テルマエ・…
  • 1
    【話題の写真】高速列車で前席のカップルが「最悪の行為」に及ぶ...インド人男性の撮影した「衝撃写真」にネット震撼【画像】
  • 2
    日本史上初めての中国人の大量移住が始まる
  • 3
    日本旅行が世界を魅了する本当の理由は「円安」ではない
  • 4
    健康寿命を伸ばすカギは「人体最大の器官」にあった.…
  • 5
    【心が疲れたとき】メンタルが一瞬で “最…
  • 6
    間食はなぜ「ナッツ一択」なのか?...がん・心疾患・抜…
  • 7
    北朝鮮兵の親たち、息子の「ロシア送り」を阻止する…
  • 8
    中居正広は何をしたのか? 真相を知るためにできる…
  • 9
    【クイズ】世界で最も「半導体の工場」が多い国どこ…
  • 10
    自らの醜悪さを晒すだけ...ジブリ風AIイラストに「大…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中