最新記事

バレエ

SNS動画がくれた夢...独学のダンスがバレエ界の注目を集める7歳の少年

I Taught Myself Dance Online

2021年12月23日(木)17時39分
ラマー・マーシャル(メリーランド州在住)
ラマー・マーシャル

7歳になったばかりの筆者はバレエ団の公演に出演 RAMONA GRAYSON

<おじいちゃんがくれたスマホで見たダンス動画が夢への入り口に。7歳のバレエダンサーのサクセスストーリー>

僕はいま7歳だけど、開脚(スプリット)と空中回転(フリップ)は4歳からやってる。おじいちゃん(僕はポップポップと呼んでる)がくれたスマホでYouTubeのダンスの動画を見ていた。ソフィー・ドッシって女の子の動画を見た。体を自由自在に曲げるコントーションを独学で覚えて14歳で(人気オーディション番組)『アメリカズ・ゴット・タレント』に出た人。僕は体が柔らかいけど、彼女はもっと曲がるんだ!

それからYouTubeでもっと動画を見て、家でスプリットやフリップを何度も練習した。できたときはむちゃくちゃうれしかった。ママとポップポップは僕にレッスンを受けさせてみようかと話していた。僕が体操をやりたいっていつも言ってたから。

僕とママは2年前にデラウェア州ウィルミントンからメリーランド州に引っ越したけど、ポップポップは今もウィルミントン近くに住んでいる。2021年9月にポップポップがつくったコミュニティーガーデンのイベントに行った。

ミス・デラウェアのソフィー・フィリップスがガーデンに来て、僕のダンスとフリップを見た。「すごい、レッスンを受けたことは?」と聞かれ、ないって言ったら、彼女は僕が踊ってる動画を自分のSNSでシェアした。バレエの先生を見つけるのを手伝うって。彼女はいい人で、今は僕の友達だ。

側転なら先生よりたくさんできる

その動画をアクア・ノニ・パーカーっていうダンサーが見て、ウィルミントン・バレエ団にシェアした。バレエ団の芸術監督のベンジャミン・スターリング・キャノンとクリストファー・デイビスから1年間の奨学金が受けられると言われた。今はバレエ団のバレエスクールで木、金、土、日にレッスンを受けてる。忙しいよ! 送り迎えもバレエスクールがしてくれるんだ。

バレエスクールの女の子たちにからかわれるかなと思ってたけど、そんなことなかった。初めてレッスンに行ってみたら、よかった! 生徒は僕のほかに男の子2人と女の子5人。でも先生が男の人だとは知らなかった。女の先生に教わるんだと思ってたんだ。だけど側転なら僕のほうがクリストファー先生よりたくさんできる。何回もできる。

膝を少し曲げるドゥミ・プリエを教わって、踊ってたらベンジャミン先生が素晴らしいドゥミ・プリエだ、って。踊り終わったら女の子たちが拍手していた。でも僕はやっぱりフリップが好き。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ビジネス

インドCPI、11月は過去最低から+0.71%に加

ビジネス

中国の新規銀行融資、11月は予想下回る3900億元

ビジネス

仏ルノー、モビライズ部門再編 一部事業撤退・縮小

ビジネス

ECB、大手110行に地政学リスクの検証要請へ
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:ジョン・レノン暗殺の真実
特集:ジョン・レノン暗殺の真実
2025年12月16日号(12/ 9発売)

45年前、「20世紀のアイコン」に銃弾を浴びせた男が日本人ジャーナリストに刑務所で語った動機とは

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    【衛星画像】南西諸島の日米新軍事拠点 中国の進出を睨み建設急ピッチ
  • 2
    【クイズ】「100名の最も偉大な英国人」に唯一選ばれなかった「ビートルズ」のメンバーは?
  • 3
    デンマーク国防情報局、初めて米国を「安全保障上の脅威」と明記
  • 4
    人手不足で広がり始めた、非正規から正規雇用へのキ…
  • 5
    【揺らぐ中国、攻めの高市】柯隆氏「台湾騒動は高市…
  • 6
    受け入れ難い和平案、迫られる軍備拡張──ウクライナ…
  • 7
    首や手足、胴を切断...ツタンカーメンのミイラ調査開…
  • 8
    中国軍機の「レーダー照射」は敵対的と、元イタリア…
  • 9
    【銘柄】オリエンタルランドが急落...日中対立が株価…
  • 10
    「中国人が10軒前後の豪邸所有」...理想の高級住宅地…
  • 1
    日本人には「当たり前」? 外国人が富士山で目にした「信じられない」光景、海外で大きな話題に
  • 2
    【銘柄】オリエンタルランドが急落...日中対立が株価に与える影響と、サンリオ自社株買いの狙い
  • 3
    日本の「クマ問題」、ドイツの「問題クマ」比較...だから日本では解決が遠い
  • 4
    健康長寿の鍵は「慢性炎症」にある...「免疫の掃除」…
  • 5
    兵士の「戦死」で大儲けする女たち...ロシア社会を揺…
  • 6
    【衛星画像】南西諸島の日米新軍事拠点 中国の進出…
  • 7
    キャサリン妃を睨む「嫉妬の目」の主はメーガン妃...…
  • 8
    中国軍機の「レーダー照射」は敵対的と、元イタリア…
  • 9
    ホテルの部屋に残っていた「嫌すぎる行為」の証拠...…
  • 10
    【クイズ】「100名の最も偉大な英国人」に唯一選ばれ…
  • 1
    東京がニューヨークを上回り「世界最大の経済都市」に...日本からは、もう1都市圏がトップ10入り
  • 2
    一瞬にして「巨大な橋が消えた」...中国・「完成直後」の橋が崩落する瞬間を捉えた「衝撃映像」に広がる疑念
  • 3
    高速で回転しながら「地上に落下」...トルコの軍用輸送機「C-130」謎の墜落を捉えた「衝撃映像」が拡散
  • 4
    日本人には「当たり前」? 外国人が富士山で目にした…
  • 5
    「999段の階段」を落下...中国・自動車メーカーがPR…
  • 6
    まるで老人...ロシア初の「AIヒト型ロボット」がお披…
  • 7
    「髪形がおかしい...」実写版『モアナ』予告編に批判…
  • 8
    【銘柄】オリエンタルランドが急落...日中対立が株価…
  • 9
    日本の「クマ問題」、ドイツの「問題クマ」比較...だ…
  • 10
    膝が痛くても足腰が弱くても、一生ぐんぐん歩けるよ…
トランプ2.0記事まとめ
Real
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中