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映画

不自然なヌード満載の『ラブ&ドラッグ』

2011年11月18日(金)16時50分
ジェニー・ヤブロフ

ヌードシーンのからくり

 旬の俳優2人のゴージャスな肉体を眺められるのだから、まったく無駄な90分というわけではない。だが問題は、ヌードシーンがどれだけ計算高く撮られているか、私たち観客にバレバレなこと。往々にして俳優の本物の胸や尻じゃなく、モデルの体に差し替えらていることぐらい、みんな知っている。

 映画の中では何の抵抗もなく脱いでいるように見えるが、ヌードシーンは役者と監督の条件交渉で最もせめぎ合いの激しい部分。例えば、ジェシカ・アルバは『マチェーテ』のヌードシーンで、ブラとパンティーは着けたまま撮ると言って譲らず、結局あとでデジタル加工で下着を取り除いた。『ラブ&ドラッグ』では、ポスター撮影でも脱がされたギレンホールとハサウェイが、ズウィック監督にも現場で脱げと要求したという。

 ハサウェイ級のスター女優(とギレンホール級の俳優も)がフルヌードになったとき、役柄に不可欠だったから仕方ないと正当化するのが常だ。それはそれで間違いないだろう。でもそれを言うなら、日常の一コマとしてスーパーに行ったり家賃を払うシーンも不可欠だ。なのに監督はそうしたシーンを見せる必要には迫られていない。

 映画で登場人物が服を脱いでセックスすることに何の驚きもない。だってそれはみんながすることだから。『ラブ&ドラッグ』はセックスシーンがなくても、「あなたが私を完璧にしてくれる」的な愛の描き方から脱却すれば深みのある作品になるだろう。

 マギーとジェイミーのパジャマを脱がしても、観客の興味をそそるのは「ハサウェイは何を食べて生きてるんだ」「ギレンホールはどんだけジムに通ってるんだ」ぐらい。それ以上でもそれ以下でもない。

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