最新記事

インタビュー

30万部ベストセラーの教授が説く「毎日1%向上する人になれ」

2020年12月12日(土)18時10分
ニューズウィーク日本版ウェブ編集部

――今年は新型コロナウイルスの脅威によって、世界が大きく変わった1年でした。私たちは変化にどう対応していけばいいでしょうか。

今年、世界はコロナ問題でひっくり返りましたが、本書の教訓はますます重要になってくるでしょう。本書の主要なテーマの1つは、問題は隠れていることがとても多いということです。

しかし、大きな問題は大きなチャンスとなります。今日における世界の多くの課題は、それらの問題に取り組むための無限の可能性への扉を開きます。

オンラインで教え、学ぶことによって創造的な方法を見つけることもそうですし、ワクチンを開発し、提供するための革新的な方法を発明することもそうですが、こういった機会を自分で見つけ、つかむことが重要なのです。

――それを踏まえ、10年前と変わらず改めて強調したいことは何ですか。

私たちは皆、自分の人生に責任があり、自分たちで思っているよりも多くの選択肢を持っています。本書にも言及した例ですが、与えられた仕事しかしない人と、毎日1%でも向上する人の違いを考えてみてください(新版の227ページ参照)。

1年後、前者はまだ同じ場所にいますが、毎日1%でも向上する人は1年後には劇的に進化しています。最初は1%の改善しか見られませんが、時間の経過とともに複利的に驚くべき結果が得られるのです。

改めて強調したいのは、本書はあなたが毎日1%良くなるためにできるすべてのことに焦点を当てているということです。

――日本の20歳を迎える若者たちにメッセージをお願いします。

おめでとう! 20歳とは人生の素晴らしいマイルストーン(中間目的地/中間地点)です。それまでに築き上げてきたものを振り返り、これから達成したいことをまさに楽しみにする時です。

大きく、大胆に考え、リスクを取る時でもあります。スタートを間違えたり、失敗したりしても心配しないでください。時間が経つにつれて、失敗もあなたの人生を形作る、美しくユニークな経験となります。

不確実性は贈りものです。それはあなたが選択肢を持っていることを意味するからです。世界はチャンスと可能性に満ち溢れていることを忘れないでください。


新版 20歳のときに知っておきたかったこと
 ――スタンフォード大学集中講義』
 ティナ・シーリグ 著
 高遠裕子 訳
 三ツ松新 解説
 CCCメディアハウス

(※画像をクリックするとアマゾンに飛びます)

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ビジネス

ロイターネクスト:米第1四半期GDPは上方修正の可

ワールド

プーチン氏、5月に訪中 習氏と会談か 5期目大統領

ワールド

仏大統領、欧州防衛の強化求める 「滅亡のリスク」

ビジネス

米キャタピラー、4─6月期の減収見込む 機械需要冷
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:世界が愛した日本アニメ30
特集:世界が愛した日本アニメ30
2024年4月30日/2024年5月 7日号(4/23発売)

『AKIRA』からジブリ、『鬼滅の刃』まで、日本アニメは今や世界でより消費されている

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1

    「おやつの代わりにナッツ」でむしろ太る...医学博士が教えるスナック菓子を控えるよりも美容と健康に大事なこと

  • 2

    今だからこそ観るべき? インバウンドで増えるK-POP非アイドル系の来日公演

  • 3

    「誹謗中傷のビジネス化」に歯止めをかけた、北村紗衣氏への名誉棄損に対する賠償命令

  • 4

    心を穏やかに保つ禅の教え 「世界が尊敬する日本人100…

  • 5

    「たった1日で1年分」の異常豪雨...「砂漠の地」ドバ…

  • 6

    未婚中高年男性の死亡率は、既婚男性の2.8倍も高い

  • 7

    やっと本気を出した米英から追加支援でウクライナに…

  • 8

    医学博士で管理栄養士『100年栄養』の著者が警鐘を鳴…

  • 9

    自民が下野する政権交代は再現されるか

  • 10

    ワニが16歳少年を襲い殺害...遺体発見の「おぞましい…

  • 1

    「おやつの代わりにナッツ」でむしろ太る...医学博士が教えるスナック菓子を控えるよりも美容と健康に大事なこと

  • 2

    世界3位の経済大国にはなれない?インドが「過大評価」されていると言える理由

  • 3

    タトゥーだけではなかった...バイキングが行っていた「身体改造」の実態...出土した「遺骨」で初の発見

  • 4

    「世界中の全機が要注意」...ボーイング内部告発者の…

  • 5

    最強生物クマムシが、大量の放射線を浴びても死なな…

  • 6

    医学博士で管理栄養士『100年栄養』の著者が警鐘を鳴…

  • 7

    ハーバード大学で150年以上教えられる作文術「オレオ…

  • 8

    NewJeans日本デビュー目前に赤信号 所属事務所に親…

  • 9

    「たった1日で1年分」の異常豪雨...「砂漠の地」ドバ…

  • 10

    「誹謗中傷のビジネス化」に歯止めをかけた、北村紗…

  • 1

    人から褒められた時、どう返事してますか? ブッダが説いた「どんどん伸びる人の返し文句」

  • 2

    韓国で「イエス・ジャパン」ブームが起きている

  • 3

    ロシアの迫撃砲RBU6000「スメルチ2」、爆発・炎上の瞬間映像をウクライナ軍が公開...ドネツク州で激戦続く

  • 4

    バルチック艦隊、自国の船をミサイル「誤爆」で撃沈…

  • 5

    最強生物クマムシが、大量の放射線を浴びても死なな…

  • 6

    88歳の現役医師が健康のために「絶対にしない3つのこ…

  • 7

    ロシアが前線に投入した地上戦闘ロボットをウクライ…

  • 8

    「おやつの代わりにナッツ」でむしろ太る...医学博士…

  • 9

    「燃料気化爆弾」搭載ドローンがロシア軍拠点に突入…

  • 10

    世界3位の経済大国にはなれない?インドが「過大評価…

日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中