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筋肉だけでなく、スピード・反射神経も高める「囚人筋トレ」の最終形

2019年12月9日(月)16時10分
ニューズウィーク日本版ウェブ編集部

それでは今回、何をゴールにトレーニングを進めればいいのだろうか。著者は4つの要素の頭文字をとった「PARC」こそがトレーニングの指針になると述べている。


PROFICIENCY(熟達)
熟達とは、何かをうまくできることだ。最高を目指して、もがけ。しかし、間違える自由を失ってはいけない。

ADAPTATION(順応)
その技術に体が順応できているかどうかを考慮する。心が望んでいても、肉体は弱い。ウォーミングアップは怠らず、常に自分の体と向き合う。

REGULARITY(恒常性)
何回かトライして1度だけ成功したとしても、ステップアップはするべきではない。10回トライして9回成功しなければ、次のステップに進むほどその技術をマスターしているとは言えない。

CONFIDENCE(自信)
ある技術を多数回、うまく安全にこなせた。その成功体験が自信を生む。今やっているステップでちょっとでも不安を感じるとしたら、次の動作にトライする力量には及んでいない。そのときは、今のステップに留まること。1ステップ上がることで、スピード、スキル、パワーが増えるわけではないのだから。

これに則って「イクスプロ―シブ 6」を極めていけば、「パワー」「スピード」「アジリティ」が格段に上昇し、戦場やジャングルはもちろん、真のアスリートとして格闘技・スポーツの場でも支配者として君臨できるようになるだろう。

いや、それどころか、このPARCはビジネスや学習、人生そのものに通じる教えとも言えるのではないか。

本書にはブルース・リーのある言葉も引用されているが、著者ポール・ウェイドの教えは実際、クンフーに通じるところがある。

この「イクスプローシブ・キャリステニクス」こそが、「プリズナートレーニング」シリーズの最後のピース。前2作のトレーニングと組み合わせれば、強く健康であるだけでなく、俊敏な動作と爆発的なパワーを兼ね備えた完璧な「身体(パッケージ)」を手に入れるのも夢ではないというわけだ。

ジムにこもって、重い物をゆっくりと上げ下げしているだけでは、ブルース・リーのようには強くはなれないのである。

【参考記事】筋トレは量か強度か 「囚人筋トレ」のポール・ウェイドが全てを語った


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