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【過労ルポ】70代の警備員も「日本の日常」...賃金低く、健康不安もあるのに働く高齢者たち

2025年12月21日(日)11時50分
印南敦史 (作家、書評家)

「もう辞めたいんです。体がしんどい」しかし...

しかもその後には、テーブルセッティングもしなければならない。パーティーが始まれば、料理の配膳、ドリンクの給仕。加えて、若いスタッフに仕事を教える役割も担っている。パーティーでは準備から片付けまで、10時間から12時間くらい働き詰めだというが、そう考えると時給1800円は決して高くないだろう。


「もう辞めたいんです。体がしんどい。料理の皿を腕に載せて運ぶのも、腕が疲れます。3日働いたら1日は休まないと体がもたない。仕事の時は1日に2万歩は歩くんだから」(41ページより)

大学卒業後、空港に入る会社で働いていた息子が会社を辞めたのは、2年前にうつ病を発症したからだ。以後はずっと家にいる。夕方5時に起き、Cさんの妻が準備した「朝食」を食べ、真夜中に「昼食」をとり、朝になってから床につく毎日。


「息子はいつか自分はすごい仕事をしてタワマンに住むと言っている。それで1800円もするシャンプーや、1000円もする歯磨き粉を買うんですよ。私はドン・キホーテで200円くらいのを使っているのに。あいつはわけわかんない」(43〜44ページより)

Cさんの1800円の時給分が息子のシャンプー代になっていると考えると、なんともいえない気持ちになる。しかも息子は、ただおとなしく髪を洗ったり歯を磨いているわけではない。


「息子はアル中なんですよ。家にいても、ネットでお酒が注文できるでしょ。だからお酒をどんどん注文してしまうのです」(44ページより)

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