成人向けSNSで「自ら稼ぐ」女性アスリートが増加中...背景にはスポーツ界に蔓延る「性的な搾取」が

Declaration of Independence: Female Athletes Take Control of Their Sexual Narrative

2025年9月17日(水)18時57分
アイリーン・ファルケンバーグハル

「競技のハイライトだけじゃなく、その舞台裏には喜びもあれば挫折もある。努力や苦悩もすべてひっくるめて、それをシェアすることで、ただのきれいな瞬間よりもずっとリアルに感じられるし、正直、満たされる」

【動画】「裸」「自殺」と認識され削除されたことも...エリー・スマート選手の投稿

ニューマンは自身のコンテンツについてこう語る。「私の投稿は、ありのままで、自信に満ちていて、自分の手で丁寧に作られている。舞台裏の瞬間やアスリートとしてのライフスタイル、トレーニングの様子、旅の記録、そして強さと女性らしさを引き立てるグラマラスなコンテンツもシェアしている。私は私そのものを、何も隠さずに伝えている」

このプラットフォームの利用規約は、一般的なSNSと比べてクリエイターに大きな自由を認めている。スマートはその理由をこう語る。

「OnlyFansを始めた理由はたくさんあるけれど、根本にあるのは『創造性』に惹かれる私自身。限界を押し広げて、競技の中でも新しい表現のかたちを模索してきた。OnlyFansは、それを自分のペースで実現できる場だ」

「TikTokのようなプラットフォームでは、私のダイブ動画が『裸』や『自殺的行為』といった理由で削除されたことがある。これは本当に不満だし、私のやっている競技の身体能力や技術をまったく理解していない証拠だと思う」とスマートは語る。

「それと同時に、私のバズったダイブ映像が、他の大手SNSアカウントで勝手に共有されているのを見てきた。そういうページは私のコンテンツで利益を得ているのに、私には何も還元されない。それってやっぱり不公平。OnlyFansなら、自分でコントロールできる。収益化したければできるし(メインページは今は無料だけど)、何より、自分が発信したいものを削除される心配なしに投稿できる。誤解されたり、他人の利益のために利用されたりすることもない。これは、創造的な権利を自分で持つということ。自分の仕事に敬意を払い、自分の進みたい方向を支えてくれる場所が、やっと見つかった」

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