最新記事

ビジネス

まずは「相手を統制する」という考えを手放そう...「やる気に満ちたチーム」の実現法

2022年9月15日(木)18時35分
flier編集部

たった一人から、「影響の輪」は広がる

──なるほど、ひとりから変える!ですね。では、やる気に満ちた自走する組織をつくるために、私たち個人はどのようなアクションをとるとよいでしょうか。

最初の一歩は、主体性を取り戻すこと。変わるのは自分自身の内面から。この発想を「インサイド・アウト」と呼びます。環境のせいにするのではなく、自分自身をよりよく変えることで、環境にいい影響を与える姿勢を持つことです。そのためには「自己認識力」が大切になってきます。

そして、自分の影響が届くところから小さくはじめる。自分が関心のある範囲を「関心の輪」、そのなかでも影響力を及ぼせる範囲を「影響の輪」と表現します。組織を変えていくには、限られたエネルギーを「影響の輪」に集中させ、そのなかで「成功循環モデル」をまわしていく。

成功循環モデルとは、組織が持続的に高い成果を生みだすためのシステム的なアプローチですが、起点はあくまで「関係性の質」です。「関係性の質」→「思考の質」→「行動の質」→「結果の質」と循環させて、自分たちのチームで成果が生まれれば、周囲から注目される。結果的に、自身の影響の輪が広がっていきます。

関係性におけるポイントは、相手を統制しようという考えを手放すことです。関係性は相互作用なので、自分が好意を持てば相手も持つし、自分が開示すれば相手も開示します。リーダー自ら強がりの仮面を外して、オープンになること。メンバー「一人一人の幸せ」は何かを真剣に考え、どうすれば組織の活動に結びつくかを深く考え、実行することです。

flier_inv207B_1269_20220824100938.jpg

出典:hintゼミスライド 第6章「たったひとりから、影響の輪は広がる」より

空気が読めて自己主張もできる「大人のホールネス」への道

──本書に「リーダーは強がりの仮面をはずせ」とありましたが、自分のすべてをさらけ出すのは、ハードルが高い気がします。

自分のすべての人格や人間性をさらけ出す「ホールネス(全体性)」は、人生をかけたテーマといってもよく、難しいものです。赤ちゃんはホールネスですが、他者のことはまったく考えていませんね。かわいいから許されるんです(笑)。社会の中で、段階を踏んで成熟し、「大人のホールネス」に近づいていくことです。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

焦点:闇に隠れるパイロットの精神疾患、操縦免許剥奪

ビジネス

ソフトバンクG、米デジタルインフラ投資企業「デジタ

ビジネス

ネットフリックスのワーナー買収、ハリウッドの労組が

ワールド

米、B型肝炎ワクチンの出生時接種推奨を撤回 ケネデ
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:日本時代劇の挑戦
特集:日本時代劇の挑戦
2025年12月 9日号(12/ 2発売)

『七人の侍』『座頭市』『SHOGUN』......世界が愛した名作とメイド・イン・ジャパンの新時代劇『イクサガミ』の大志

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    日本人には「当たり前」? 外国人が富士山で目にした「信じられない」光景、海外で大きな話題に
  • 2
    兵士の「戦死」で大儲けする女たち...ロシア社会を揺るがす「ブラックウィドウ」とは?
  • 3
    【銘柄】オリエンタルランドが急落...日中対立が株価に与える影響と、サンリオ自社株買いの狙い
  • 4
    健康長寿の鍵は「慢性炎症」にある...「免疫の掃除」…
  • 5
    ホテルの部屋に残っていた「嫌すぎる行為」の証拠...…
  • 6
    「搭乗禁止にすべき」 後ろの席の乗客が行った「あり…
  • 7
    【クイズ】アルコール依存症の人の割合が「最も高い…
  • 8
    『羅生門』『七人の侍』『用心棒』――黒澤明はどれだ…
  • 9
    仕事が捗る「充電の選び方」──Anker Primeの充電器、…
  • 10
    ビジネスの成功だけでなく、他者への支援を...パート…
  • 1
    日本人には「当たり前」? 外国人が富士山で目にした「信じられない」光景、海外で大きな話題に
  • 2
    兵士の「戦死」で大儲けする女たち...ロシア社会を揺るがす「ブラックウィドウ」とは?
  • 3
    健康長寿の鍵は「慢性炎症」にある...「免疫の掃除」が追いつかなくなっている状態とは?
  • 4
    【銘柄】オリエンタルランドが急落...日中対立が株価…
  • 5
    戦争中に青年期を過ごした世代の男性は、終戦時56%…
  • 6
    イスラエル軍幹部が人生を賭けた内部告発...沈黙させ…
  • 7
    【クイズ】アルコール依存症の人の割合が「最も高い…
  • 8
    【銘柄】関電工、きんでんが上昇トレンド一直線...業…
  • 9
    人生の忙しさの9割はムダ...ひろゆきが語る「休む勇…
  • 10
    7歳の息子に何が? 学校で描いた「自画像」が奇妙す…
  • 1
    東京がニューヨークを上回り「世界最大の経済都市」に...日本からは、もう1都市圏がトップ10入り
  • 2
    一瞬にして「巨大な橋が消えた」...中国・「完成直後」の橋が崩落する瞬間を捉えた「衝撃映像」に広がる疑念
  • 3
    【写真・動画】世界最大のクモの巣
  • 4
    高速で回転しながら「地上に落下」...トルコの軍用輸…
  • 5
    「999段の階段」を落下...中国・自動車メーカーがPR…
  • 6
    まるで老人...ロシア初の「AIヒト型ロボット」がお披…
  • 7
    「髪形がおかしい...」実写版『モアナ』予告編に批判…
  • 8
    日本人には「当たり前」? 外国人が富士山で目にした…
  • 9
    膝が痛くても足腰が弱くても、一生ぐんぐん歩けるよ…
  • 10
    インド国産戦闘機に一体何が? ドバイ航空ショーで…
トランプ2.0記事まとめ
Real
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中