最新記事

ビジネス

まずは「相手を統制する」という考えを手放そう...「やる気に満ちたチーム」の実現法

2022年9月15日(木)18時35分
flier編集部
斉藤徹氏

斉藤徹氏(本人提供)

<社員1人1人の「しなくちゃ」を、自ら「したい」に変える方法はある。『だから僕たちは、組織を変えていける』著者・斉藤徹氏に聞く>

誰であっても、リーダーシップをとって組織を変えられる――。そんな勇気を与えてくれる、組織・チームづくりの科学的メソッドを体系化した一冊が、『だから僕たちは、組織を変えていける』です。2022年8月時点で7万部を突破し、大反響になっています。

著者は、ビジネス・ブレークスルー大学教授、経営者として活躍しながら、数多くの起業論・組織論を執筆されてきた斉藤徹さんです。やる気に満ちた「やさしい組織」はどうすればつくれるのでしょうか?
※この記事は、本の要約サービス「flier(フライヤー)」からの転載です。

◇ ◇ ◇


これからの組織は、「統制」から「自走」へ

──『だから僕たちは、組織を変えていける』の「一人でも組織を変えられる」という言葉に勇気づけられました。斉藤さんが本書を執筆された動機は何でしたか。

働くことに幸せを感じてほしい。そういう組織がひろがってほしい。そんな願いを込めて書きました。私が経営者として体験してきたことを、経営学を基礎として「知識社会における組織のつくりかた」として体系化することで、幸せな組織が増える一助になりたいと思ったのです。

ライフシフトにより、一人ひとりの仕事観が変わるなか、「お金」で動く時代は終わり、私たちの意識は「幸せ」に向かいはじめています。

私自身、経営者として「人の幸せを広げる経営」がいかに大事なのかを実感する原体験がありました。著書の執筆、企業向けのコンサルティング、学習院大学での講義、社会人向けhintゼミを通じて、「人の幸せを広げる経営」の再現性に確信を得ました。一人からでも組織は変えられるし、幸せを広げられるのです。この経験を汎用的なメソッドにしたのが、この『だかぼく』です。

220910fl_stq03.jpg

だから僕たちは、組織を変えていける
 著者:斉藤徹
 出版社:クロスメディア・パブリッシング
 要約を読む
(※画像をクリックするとアマゾンに飛びます)


──リモートワークが広がり、人々の仕事観が変化しています。そんななか、組織で深刻化している課題は何ですか。

コロナ禍は働き方を大きく変化させ、ハイブリット・ワークが劇的に普及しました。これは、私が社会人として経験した約40年間でも最大の変化です。これまでなんとなく感じていた「組織の矛盾」をそのままにしておけず、組織変革が急務となったのです。

出社が必須でなくなったことで、経営層は、今までの統制型のマネジメントが通用しなくなったことに不安感を募らせるようになりました。組織の様子を見渡せなくなったことで、コントロールしにくくなったと感じているのです。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ビジネス

焦点:税収増も給付財源得られず、頼みは「土台増」 

ワールド

米、対外援助組織の事業を正式停止

ビジネス

印自動車大手3社、6月販売台数は軒並み減少 都市部

ワールド

米DOGE、SEC政策に介入の動き 規則緩和へ圧力
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:トランプvsイラン
特集:トランプvsイラン
2025年7月 8日号(7/ 1発売)

「平和主義者」のはずの大統領がなぜ? 核施設への電撃攻撃で中東と世界はこう変わる

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    ワニに襲われた男性の「最期の姿」...捜索隊が捉えた発見の瞬間とは
  • 2
    ワニに襲われ女性が死亡...カヌー転覆後に水中へ引きずり込まれる
  • 3
    仕事ができる人の話の聞き方。3位は「メモをとる」。2位は「身を乗り出す」。では、1位は?
  • 4
    突然ワニに襲われ、水中へ...男性が突いた「ワニの急…
  • 5
    砂浜で見かけても、絶対に触らないで! 覚えておくべ…
  • 6
    世紀の派手婚も、ベゾスにとっては普通の家庭がスニ…
  • 7
    燃え盛るロシアの「黒海艦隊」...ウクライナの攻撃で…
  • 8
    あり?なし? 夫の目の前で共演者と...スカーレット…
  • 9
    ディズニー・クルーズラインで「子供が海に転落」...…
  • 10
    イランを奇襲した米B2ステルス機の謎...搭乗した専門…
  • 1
    燃え盛るロシアの「黒海艦隊」...ウクライナの攻撃で大爆発「沈みゆく姿」を捉えた映像が話題に
  • 2
    「コーヒーを吹き出すかと...」ディズニーランドの朝食が「高額すぎる」とSNSで大炎上、その「衝撃の値段」とは?
  • 3
    イランを奇襲した米B2ステルス機の謎...搭乗した専門家が語る戦略爆撃機の「内側」と「実力」
  • 4
    ワニに襲われた男性の「最期の姿」...捜索隊が捉えた…
  • 5
    定年後に「やらなくていいこと」5選──お金・人間関係…
  • 6
    突然ワニに襲われ、水中へ...男性が突いた「ワニの急…
  • 7
    夜道を「ニワトリが歩いている?」近付いて撮影して…
  • 8
    仕事ができる人の話の聞き方。3位は「メモをとる」。…
  • 9
    サブリナ・カーペンター、扇情的な衣装で「男性に奉…
  • 10
    「小麦はもう利益を生まない」アメリカで農家が次々…
  • 1
    日本の「プラごみ」で揚げる豆腐が、重大な健康被害と環境汚染を引き起こしている
  • 2
    「コーヒーを吹き出すかと...」ディズニーランドの朝食が「高額すぎる」とSNSで大炎上、その「衝撃の値段」とは?
  • 3
    「あまりに愚か...」国立公園で注意を無視して「予測不能な大型動物」に近づく幼児連れ 「ショッキング」と映像が話題に
  • 4
    一瞬にして村全体が消えた...スイスのビルヒ氷河崩壊…
  • 5
    妊娠8カ月の女性を襲ったワニ...妊婦が消えた川辺の…
  • 6
    庭にクマ出没、固唾を呑んで見守る家主、そして次の…
  • 7
    10歳少女がサメに襲われ、手をほぼ食いちぎられる事…
  • 8
    JA・卸売業者が黒幕説は「完全な誤解」...進次郎の「…
  • 9
    「ママ...!」2カ月ぶりの再会に駆け寄る13歳ラブラ…
  • 10
    気温40℃、空港の「暑さ」も原因に?...元パイロット…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中