最新記事

勉強法

効率が格段にアップする、自分に最適の「勉強法」はこうやって見つける

2021年10月22日(金)08時35分
flier編集部

1章は「準備する」。勉強しやすい環境や、睡眠時間などの体調管理についてです。

2章は「インプットする」。人の話を聞く、読書をするというのもインプットですね。

3章は「心を整える」。気持ちが落ち着かないと集中できません。集中して勉強するにはどの音楽が合うかといったマインドセットのあり方について書いています。

4章の「アウトプットする」はノートに書いたり、話したりすることです。

最後、5章は「しくみをつくる」。三日坊主ではなく、長続きする仕組みをいかにつくるか、いろいろな人の継続の成功例をまとめています。

アウトプットを7割に ――『アウトプット大全』

井手: 今回は本書で紹介されている100冊のうち、いくつかご紹介いただきます。

原: こちらは精神科医、樺沢紫苑さんのベストセラー、『アウトプット大全』です。

本書では、勉強のインプットとアウトプットの比率は3:7が望ましいという研究結果が紹介されています。ところが、実際多くの学生のインプットとアウトプットは7:3となっており、理想的な比率の真逆になっているという調査結果もあります。

情報過多の現代において、インプットを多めにしてしまう状況は分からなくないですが、インプットが多いと、記憶の定着にもマイナスに働くとされています。

井手: 私も経験上、人に推薦、紹介するような本は記憶に残っていますが、一度読んだだけの本はなかなか覚えていないですね。

原: 比率に加え、意識付けも大切です。アウトプットする予定を先に入れておくことで、それを見越したインプットのし方になるため、定着する記憶の質も違ってくるというのです。

211020fl_hriv02.jpg

『学びを結果に変える アウトプット大全』
著者:樺沢紫苑
出版社:サンクチュアリ出版
flierで要約を読む

間違いやすい問題ノートをつくるーー『自宅学習の教科書』

原: 続いてご紹介するのは教育YouTuber、葉一さんの『自宅学習の強化書』です。著者は本書で完全オリジナルの「私が間違いやすい問題ノート」をつくることを勧めています。

この方法は、私よりも小4の一人娘に効果的でした。娘は以前、問題が解けなくてめげることもたびたびあったのですが、このノートをつくるようになってから、間違っても凹まなくなりました。むしろ、間違えるとその問題を書き出し、ノートに付け加えようと前向きに捉えるようになったのです。

そのノートを読み返していくことで問題が解けるようになり、弱点克服につながります。また、ノートという形で残るので、「1冊分が終わったよ」と達成感や充実感が得られ、非常に効果的でした。もちろん、子どもだけでなく、昇進試験や資格試験を控えているような大人にも有効ですね。

井手: 間違えることがダメなんだという雰囲気ではなく、間違えているところこそ重要だという論点ですね。

原: はい。まさにそれを形にして「間違いやすい問題ノート」を育てる感覚です。

211020fl_hriv03.jpg

『自宅学習の強化書』
著者:葉一
出版社:フォレスト出版
flierで要約を読む

今、あなたにオススメ

関連ワード

ニュース速報

ワールド

ハマス代表団、停戦協議でカイロへ 米・イスラエル首

ビジネス

マスク氏が訪中、テスラ自動運転機能導入へ当局者と協

ワールド

バイデン氏「6歳児と戦っている」、大統領選巡りトラ

ワールド

焦点:認知症薬レカネマブ、米で普及進まず 医師に「
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:世界が愛した日本アニメ30
特集:世界が愛した日本アニメ30
2024年4月30日/2024年5月 7日号(4/23発売)

『AKIRA』からジブリ、『鬼滅の刃』まで、日本アニメは今や世界でより消費されている

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1

    ロシア「BUK-M1」が1発も撃てずに吹き飛ぶ瞬間...ミサイル発射寸前の「砲撃成功」動画をウクライナが公開

  • 2

    一瞬の閃光と爆音...ウクライナ戦闘機、ロシア軍ドローンを「空対空ミサイルで撃墜」の瞬間映像が拡散

  • 3

    AIパイロットvs人間パイロット...F-16戦闘機で行われた、史上初の「ドッグファイト」動画を米軍が公開

  • 4

    「おやつの代わりにナッツ」でむしろ太る...医学博士…

  • 5

    目の前の子の「お尻」に...! 真剣なバレエの練習中…

  • 6

    日本マンガ、なぜか北米で爆売れ中...背景に「コロナ…

  • 7

    美女モデルの人魚姫風「貝殻ドレス」、お腹の部分に…

  • 8

    19世紀イタリア、全世界を巻き込んだ論争『エドガル…

  • 9

    「すごい胸でごめんなさい」容姿と演技を酷評された…

  • 10

    ウクライナ軍ブラッドレー歩兵戦闘車の強力な射撃を…

  • 1

    ロシア「BUK-M1」が1発も撃てずに吹き飛ぶ瞬間...ミサイル発射寸前の「砲撃成功」動画をウクライナが公開

  • 2

    「おやつの代わりにナッツ」でむしろ太る...医学博士が教えるスナック菓子を控えるよりも美容と健康に大事なこと

  • 3

    世界3位の経済大国にはなれない?インドが「過大評価」されていると言える理由

  • 4

    「世界中の全機が要注意」...ボーイング内部告発者の…

  • 5

    医学博士で管理栄養士『100年栄養』の著者が警鐘を鳴…

  • 6

    一瞬の閃光と爆音...ウクライナ戦闘機、ロシア軍ドロ…

  • 7

    「すごい胸でごめんなさい」容姿と演技を酷評された…

  • 8

    AIパイロットvs人間パイロット...F-16戦闘機で行われ…

  • 9

    日本マンガ、なぜか北米で爆売れ中...背景に「コロナ…

  • 10

    「たった1日で1年分」の異常豪雨...「砂漠の地」ドバ…

  • 1

    韓国で「イエス・ジャパン」ブームが起きている

  • 2

    ロシア「BUK-M1」が1発も撃てずに吹き飛ぶ瞬間...ミサイル発射寸前の「砲撃成功」動画をウクライナが公開

  • 3

    ロシアの迫撃砲RBU6000「スメルチ2」、爆発・炎上の瞬間映像をウクライナ軍が公開...ドネツク州で激戦続く

  • 4

    バルチック艦隊、自国の船をミサイル「誤爆」で撃沈…

  • 5

    「おやつの代わりにナッツ」でむしろ太る...医学博士…

  • 6

    最強生物クマムシが、大量の放射線を浴びても死なな…

  • 7

    ロシアが前線に投入した地上戦闘ロボットをウクライ…

  • 8

    「燃料気化爆弾」搭載ドローンがロシア軍拠点に突入…

  • 9

    世界3位の経済大国にはなれない?インドが「過大評価…

  • 10

    1500年前の中国の皇帝・武帝の「顔」、DNAから復元に…

日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中