最新記事

ビットコイン

ビットコイン価格は近く半分になる...だが、それで終わりではないと著名投資家

Bitcoin Price Prediction: Plunge To $20,000 Possible, Minerd Says

2021年4月24日(土)18時22分
マイケル・クエト
ビットコインバブル(イメージ)

wenjin chen-iStock

<急上昇していたビットコインの調整は続き、価格は下がると専門家は予想。だが長期的には、今よりはるかに値上がりするという>

過去7カ月間、ビットコインは1万600ドルから6万5000ドルまで上昇し続けてきた。だが著名な投資家は、この最初にして最大の暗号資産(仮想通貨)の価値が半分以下にまで落ち込むと予想している。ただそれは、長期的にさらなる高値に上昇する過程であるとも語っている。

投資運用会社グッゲンハイム・パートナーズのインベストメンツ部門会長兼グローバルCIO(最高投資責任者)であるスコット・マイナードは、ビットコイン価格は急激すぎる値動きによって近く大規模な調整期間に入ると考えている。

CNBCのインタビューに対して彼は「ビットコイン価格は2万~3万ドルに落ち込む可能性があると考えている。50%の値下がりだ」と語った。

とはいえ彼は、投資家たちはこの調整について心配し過ぎる必要はないとした。仮想通貨では、これくらいの下落は何も新しい現象という訳ではないからだ。「ビットコインの面白いところは、これくらいの下落は過去にも何度も経験しているということだ」と、マイナードは言う。「より長期的な強気相場における通常の進化だ」

マイナードは、この最も需要の高い仮想通貨の価格は、最終的に40万~60万ドルにまで達するのではないかと楽観的に予想している。昨年12月、彼はブルームバーグに「我々の基礎的な分析は、ビットコインには40万ドルの価値があると示している」と語った。

大手企業による採用が続く

「これはGDPにおける金(ゴールド)の割合と同じように、希少性と相対的な価値に基づいている。知ってのとおり、ビットコインには金と似た特性が多くあり、同時に送金については他に類を見ない価値を持っている」

大手の機関投資家や金融機関によるビットコインの採用が続いていることも、価格を吊り上げるだろう。3月にはテスラがビットコインによる支払いを認め、4月20日にはシェアオフィス・コワーキングスペースの提供で急成長した米企業WeWorkが、仮想通貨による支払いを受け入れる方針を示した。

ビットコイン投資家のビル・ミラーはCNBCのインタビューで、彼も17年のようなバブルについて心配はしていないと語った。当時、ビットコイン価格は約2万ドルに達した後、80%も急落した。

「(ビットコインの)供給は年に2%増えているが、需要はより急速に増えている。それだけ分かっていればいい。そのことが意味するのは、さらなる値上がりに向かうということだ」と、ミラーは語っている。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ビジネス

NY外為市場=円が軟化、介入警戒続く

ビジネス

米国株式市場=横ばい、AI・貴金属関連が高い

ワールド

米航空会社、北東部の暴風雪警報で1000便超欠航

ワールド

ゼレンスキー氏は「私が承認するまで何もできない」=
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:ISSUES 2026
特集:ISSUES 2026
2025年12月30日/2026年1月 6日号(12/23発売)

トランプの黄昏/中国AI/米なきアジア安全保障/核使用の現実味......世界の論点とキーパーソン

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    90代でも元気な人が「必ず動かしている体の部位」とは何か...血管の名医がたどり着いた長生きの共通点
  • 2
    アジアの豊かな国ランキング、日本は6位──IMF予測
  • 3
    中国、インドをWTOに提訴...一体なぜ?
  • 4
    『SHOGUN 将軍』の成功は嬉しいが...岡田准一が目指…
  • 5
    アベノミクス以降の日本経済は「異常」だった...10年…
  • 6
    「衣装がしょぼすぎ...」ノーラン監督・最新作の予告…
  • 7
    ウクライナ水中ドローンが、ロシア潜水艦を爆破...「…
  • 8
    中国、米艦攻撃ミサイル能力を強化 米本土と日本が…
  • 9
    【世界を変える「透視」技術】数学の天才が開発...癌…
  • 10
    海水魚も淡水魚も一緒に飼育でき、水交換も不要...ど…
  • 1
    90代でも元気な人が「必ず動かしている体の部位」とは何か...血管の名医がたどり着いた長生きの共通点
  • 2
    アジアの豊かな国ランキング、日本は6位──IMF予測
  • 3
    「食べ方の新方式」老化を防ぐなら、食前にキャベツよりコンビニで買えるコレ
  • 4
    『SHOGUN 将軍』の成功は嬉しいが...岡田准一が目指…
  • 5
    中国、インドをWTOに提訴...一体なぜ?
  • 6
    【過労ルポ】70代の警備員も「日本の日常」...賃金低…
  • 7
    海水魚も淡水魚も一緒に飼育でき、水交換も不要...ど…
  • 8
    批評家たちが選ぶ「2025年最高の映画」TOP10...満足…
  • 9
    待望の『アバター』3作目は良作?駄作?...人気シリ…
  • 10
    アベノミクス以降の日本経済は「異常」だった...10年…
  • 1
    日本がゲームチェンジャーの高出力レーザー兵器を艦載、海上での実戦試験へ
  • 2
    90代でも元気な人が「必ず動かしている体の部位」とは何か...血管の名医がたどり着いた長生きの共通点
  • 3
    人口減少が止まらない中国で、政府が少子化対策の切り札として「あるもの」に課税
  • 4
    アジアの豊かな国ランキング、日本は6位──IMF予測
  • 5
    日本人には「当たり前」? 外国人が富士山で目にした…
  • 6
    【銘柄】オリエンタルランドが急落...日中対立が株価…
  • 7
    日本の「クマ問題」、ドイツの「問題クマ」比較...だ…
  • 8
    「勇気ある選択」をと、IMFも警告...中国、輸出入と…
  • 9
    【衛星画像】南西諸島の日米新軍事拠点 中国の進出…
  • 10
    「食べ方の新方式」老化を防ぐなら、食前にキャベツ…
トランプ2.0記事まとめ
Real
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中