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野村証券「最強」営業部隊に新型コロナの試練 非対面方式で環境変化

2020年6月16日(火)12時27分

対面か非対面か

オンライン証券の台頭も相まって、対面営業はコロナ以前から環境変化への対応を迫られていた。今年3月末には、SBIホールディングス傘下のSBI証券とSBIネオモバイル証券を合わせた口座数が、野村を抜いて国内最大となった。 S&Pグローバル・レーティング・ジャパンの主席アナリスト、館野千鶴氏は「コロナ問題で社会が急激に変わる中で、顧客の行動やニーズの変化をしっかりと把握することが、今後より必要になるだろう」と指摘する。

野村の営業部門は、4月の収益が1─3月の平均と比べて約2割減となり、5月も「大体4月と同じ程度」(奥田健太郎グループCEO)にとどまった。 ニッセイ基礎研究所の前山裕亮氏は「4月の投信販売動向を見ると、証券会社の営業部門が弱っているのがよく分かる。この流れが続くと、営業員の削減や給与カットが現実的に検討対象となり得る」と予想する。

岡山市で居酒屋を経営する山下倫弘さん(48)は、10年以上にわたって野村のオンライン口座で取引をしているが、対面の必要性については否定的だ。

「オンラインだと手数料がはるかに安いし、今はネットで何でも自分で調べることができる。誰が営業員を必要とするのか」と話した。


梅川崇、佐野日出之(編集:山川薫)

[ロイター]


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